2017年9月,10月

キャスト・オーディション。キャスティング担当の新江さんに相談して、会える限り多くの方に会えるようにしてもらった。連日、たくさんの方が来てくれた。一次オーディションの内容は軽いエチュードと高校時代の質問(もはや談笑に近かったが)。主人公の5人のキャラにパーソナルで近い子を中心に選んだ。二次は玲を実際いれて、5人グループを何チームも作り、それぞれの相性や並んだ時のイメージを見た。やっぱり男女が入り混じった会話だと一次とは違った面を見れて新しい発見があった。
最終的に悩みに悩んで高校生チームのキャスティングが決定する。
 美紀役には、予告編のまま佐藤玲が決定。
優斗役には、萩原利久。事前に台本のセリフを読んで不良然としたキャラクターを作り込んでくる役者さんが多い中、彼だけは他と違った存在感があった。彼なら物語を引っ張れると思った。
寛子役には、岡野真也。『下衆の愛』での演技をみてすごく気になっていた女優さん。二次から来てもらったが、佐藤玲と岡野真也の二人だけのシーンがすごく締まって見えた。ちなみにオーディションの時にロックバンド「女王蜂」のTシャツで来たのは忘れない。
直樹役には、中島広樹。彼の屈託のない笑顔、子供っぽさ。その中に表現力があるところが、お茶目なところだけでない直樹にぴったりだと思った。
康太役には、三河悠冴。一次の彼の高校時代の話が印象に残っていた。芝居もしっかりしているが、彼の中にある強さや迷いが、康太にぴったりだと思った。
礼奈役には、佐藤優津季。彼女もまた一次の高校時代の話が最高に面白く心に残っていた。普通に高校時代を過ごした経験が玲奈に通ずる部分があったのではと思った。
果澄役には、冨手麻妙。実は、一番最初に決めていた。内田英治監督の『獣道』で金髪の先輩の彼女役を演じた時の土着民感が面白かった。ある映画祭でたまたま顔を合わせた時に「今度、一緒にやろう」と話していたこともあり、こんなアクの強いキャラを演じられるのは、冨手だけなんではないかとすぐにオファーをかけた。
浩二役には、山元駿。彼のアドリブ力の高さは信頼していた。普段からまわりをみれる性格も、浩二に通ずるものがある。
太一役には、狩野健斗。クラスのイケメンキャラだが、周りの空気に合わせる感じや話の聞き手に回る感じが彼にぴったりだった。

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