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無敵のホワイトカラーの作り方

世の中を見まわしてみれば、山のように優秀な人も無能な人にも出会います。私たちは遺伝子によってその人の持つ強みは異なります。それでも一定の努力によってその差を縮めることは可能なはずです。そこにはちょっとしたテクニックや継続力が必要となりますが、その効果は大きく月日に比例して差は広くなっていくようです。

ここにホワイトカラーのスーパービジネスマンがいます。彼は日々朝から晩まで無駄なくスキルフルに生活しています。彼の一日を通して自分に足りない要素や仕方を考えてみませんか。

マッハ係長(仮名)の生活を知れば、どのようにしたらスーパーになれるか解かるはずです。それでは一緒に時のコースターに乗って覗いて見ましょう。

早朝、マッハ係長起床。マッハ係長の朝は早い。手早く顔を洗い、コップ一杯の水道水を飲み喉を潤しダイニングのテーブルに座る。すると彼は昨晩作っておいた朝食を食卓に置き、手早く朝食を済ませた。その後、使用した食器を手早く洗い、書斎へと向かった。書斎に置いてある大型ディスプレイに電源を入れノートPCの電源も同時に立ち上げる。

彼にとって朝の30分の時間はとても貴重であり、ここで社会の情報収集を行う。まずはネット記事を読み、登録してある十数個のメルマガを眺めながら社会動向を察し、並行してメールチェックを行い、必要なものは専用のファイルに収め、時には印刷もする。マッハ係長は一日に何度もメールチェックをし、できるだけ最短にそのメールを返信する。

彼は基本的にすべての納期を前倒しして行っている。そのため、返信希望がたとえ10日後であったとしても即日返信する。この作業を円滑にするために、僅かな時間も無駄にしないように、様々なテクニックを駆使している。例えばそれが、フォルダ分けであったり、定型文であったり、単語登録であったりする。しかし、同じことをしている人とは若干仕様が異なる。それは、定型文も単語登録も数十件ではなく数百件の単位で行われる。それを上手に引き出し使用しているので30分の時間で情報収集ができメールも返信できるのだ。(30分に限定しているのは、余計な深堀をしてそこから抜け出せなくなるのを防ぐためでもあるらしい。)

そうこう話をしているうちに彼は通勤時間となり、最寄り駅まで自転車で向かっている。筋力維持を目的とした運動の一環でここでしばしの運動タイムになる。駅に着くと電車を待つ間、バックから電気書籍を取り出し仕事関連の本を読み始めた。電車に乗ってからもそれは続き彼が通勤している約一時間のあいだ、彼は本に没頭していた。

出社後、自分のデスクに行くと持参してきたノートPCを接続し会社用に置いてある大型ディスプレイを繋げた。彼は職場でも家でも外出先でも同じPCを使用する。使い慣れたノートPCはスピードに関係するからだ。キーやテンキーの位置や大きさが微妙に違うことも、操作性に大きく影響するのだ。

前日までに作成した資料を再度、手早くミスがないかを確認すると、その資料を持って課長の元へ向かった。提供された資料をろくすぽ見ないで課長はこれで良いと言った。すると、すかさずマッハ係長は課長に、プランの肝になるであろう部分にフォーカスし、理解を求めた。すると課長は手放しで喜んで、あたかも自分がそのように考えていたのだと、マッハ係長のアイデアを自分のもののように言い放った。

その光景を見たマッハ係長は、嫌味も言わずありがとうございますと言い、自身のデスクに戻った。プランの肝を上司と情報共有していることが極めて重要らしい。マッハくんが言うには、この情報共有こそが生命線だという。理解していない上司は何かあると部下のせいにしがちだ。そのプランが良いにせよ悪いにせよ、同じ土俵に立っていることで得られるものもあるという。

その後、別のチームで進めているプランの会議が行われた。そこでマッハ係長はホワイトボード赤・青・黒と三色を使い書き出した。基本的にパワーポイントによる進行で会議は進むのだが意見をそのまま書き出しアイデアの抽出するためにホワイトボードを使うようだ。ホワイトボードには発言者の意見をそのまま書き決して要約しない。これは、鮮度を保つ意味もあるし、発言者の言葉のニュアンスを曲げないためでもあるという。時に、煮詰まっていない発言に対してはフォローをし発言の湾曲がないように努めるようだ。

一般的な会議は多くの時間が取られるが、マッハくんが仕切る会議は通常の半分の時間しか行われなく、参加人数も最小限だ。これは、量だけで味の薄まった会議をスリムにし生産性を高め、発言者の意識を高めるのが目的で、このことにより多くの社員は社内時間が増えて作業効率が上がったという。滞りなく会議が終了すると、一人の若手社員が近寄ってきた。先ほどの会議の件で消化不良の内容が一部あるとの事だ。マッハくんは口頭でプランの全体像と消化不良の内容を明快に答えた。満点の笑みで若手社員は去っていく。人材育成もまた彼の重要な仕事でもある。未来の有能な社員を育成することは未来の自分に投資することと同義だと彼は言う。

お昼になり、同僚と食事をしながら勉強会の談義に花を咲かせ、それが終わるとスマホによるプライベートのメールチェックをしている。手短に返信を済ませるとデスクに戻り、午後からのプレゼンの資料を再確認した。それが終わると午前中に行った会議をフレームワークに落とし込み問題点の可視化を行った。そこで明確になった問題点を自分のPCでエクセルで簡単にまとめ部下の社内メールアドレスに転送する。

午後のプレゼンのためのアポを再度確認し、顧客の企業に数人の若手を連れて赴いた。道中タクシーによる移動中、若手二人は世間話に花を咲かせていたが、マッハ係長はスマホを使い、平行して行っているプロジェクトの指示を、本社の社員にメールをしている。

顧客の企業でのプレゼンも無事終わった頃には、日も傾き黄昏時になっていた。会社に戻るとプレゼンの手応えを上司に報告にし、本日の主要な業務は完了した。自分のPCをバックに詰めると足早に会社を後にした。向かっているのは駅前のスポーツジムで、いつものようにロッカーでウエアに着替え、約1時間のラン・ウエイト・スイムをこなした。多くの同僚や部下が、仕事終わりの酒交場に足を運ぶ中、彼は運動をしてる。そのような毎日を送っていると社内で浮いてしまわないかと尋ねると、「問題ありません。必要なコミニケーションは社内で済ましてあります。」と答えた。

その後、約1時間をかけて自宅に戻るのだが、彼は道中イヤフォンをつけ英会話の教材を聞いているようだ。行きは電気書籍、帰りは英会話と通勤はスキルアップの時間のようだ。駅に着くと自転車に乗り換えて自宅に戻った。

夕飯と入浴を済ませ、書斎に戻ると朝と同様にPCで情報収集に時間を割いた。翌日の朝食の準備を済ませ就寝した。

どうだろうか、これがマッハ係長のありふれた一日だ。それ以外に月に1回から2回程度勉強会やセミナーに参加し、その後の懇親会に参加し人脈を増やすという。また、月1回程度関連業務の展示会に必ず顔を出す。それだけ日々に追われる彼も、メンターとの会食は欠かさず2時間程度の時間を割くという。現場で経験を積んだ優秀な人間の言葉は、書籍よりも的確で効果的だと彼は言う。会話はできるだけ齟齬がおきないよう注意し丁寧に聞くことを意識するという。

世の中で先頭を走る人たちは、このくらい仕事と自分に時間を使い頑張っている。この話は空想ではなく、あらかた現実に起こっている真実である。日々、自分が頑張っていると言っている人の中には彼の1/10もやっていないのではないだろうか。わたしもその一人ですが。

人生の生き方は人それぞれで、突っ走って生きることも、歩いて生きることも自由なはずです。しかし、社会の中にはわずか数分でも本を読んだり情報収集したり無駄なく時間を有効活用する人たちがいる。全てを彼らのように学ぶ必要はないにしても、その一部を模倣し社会生活を快適にすることは可能なのではと考えます。

この内容は「速さが全てを解決する『ゼロ秒思考』の仕事術 赤羽雄二著」の書籍の内容を参考にして書いたものです。著者が自身の体験から仕事の効率化を徹底的に考え言語化したものがこの本なのですが、この本の中から著者自身の生活の一部が垣間見えます。才能や学力で片づけてしまえない努力の証がこの本の中にはありました。

私も生産性を高めるにはどのようにすればよいかを日々考えていますが、経験則から言えば【考えないこと】が重要になると考えます。これは、作業を行うよりも、作業を行うまでに考えることを完結しているという意味です。作業をするためにはまず結果までの過程を明確に理解している必要があります。ここで不完全だと作業の過程で問題が起きます。すると作業はストップし修正案を考え準備段階に戻りやり直しです。

このようなことをすれば時間は2倍必要になっていまいます。どんなに精巧に準備をしても予期せぬ事は起きますので、その対応を考えれば、作業中には考えないくても良い状態で作業が行われるよう準備が必要です。

簡単なことですが、人は簡単なことほど軽視しがちです。簡単なことの効率化や精密化が必要なのかもしれませんね。

                              おわり

                      


参考資料:「速さが全てを解決する『ゼロ秒思考』の仕事術 赤羽雄二」

最後まで読んで頂きありがとうございます。

出雲千代さん画像を使用させて頂きありがとうございます。

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