(雑感)イケメンは柔軟剤の匂いがする、という真理

本当のイケメンは香水や整髪剤の匂いではなく柔軟剤の匂いがする、という言説を目にした。私はこれ、真理だと思う。結局、イケメンはちゃんとした洗濯機を使っている。

私は今も昔も若い女性にモテるタイプではない。それは顔がどうこうというより、異性を意識した生活をしていないからだ。趣味人ゆえ、好きなもの(車とか)にはそこそこ金をかけるが、興味のないもの(ファッションやインテリア雑貨など)には全くこだわらず。一人暮らしの頃は、洗濯は週に一度、面倒だから知り合いからもらったボロい洗濯機に一週間分の洗濯物を溜め込んで、週末洗って部屋干しする。しかもアパートは家賃二万のボロ屋なので換気も不十分。そうなると、いくら柔軟剤を使っても洗濯環境の悪さに負けてしまって、良い匂いなんかこれっぽっちもしない。

しかしイケメンは違う。シャーメゾンだかD-roomだかのちゃんとした部屋に住み、洗濯物はランドリーバスケットだかに溜めておいて、こまめに洗濯する。要するに、衣食住のうちの「衣」「住」にきちんと気を遣っているのだ。

この意識の差はなんだろうと考えたとき、まず最初に異性の目を意識するかどうかの差かもしれないと思った。下品な言い方をすると、女を連れ込むことを考えて生活しているかどうか。なるほど私はそんなこと全く考えていなかった。しかしだんだんと、これはどうも違う気がしてきた。そういう連中ほど香水つけてお香を焚いてたりするし、そのくせ洗濯槽が汚れていたりするではないか。いわゆる柔軟剤イケメンは、たぶんそれとはまた少し違うのだ。

結局、生活への意識レベルの差みたいなものがあるんだと思う。洗濯はこまめにやって当たり前、掃除はきちんとやって当たり前。だからこそ彼らは歯や肌も清潔で、ゆえにイケメンであると。なるほどこうなるといよいよ私と彼らとの間には大きな隔たりがあるように思える。

ところで何ゆえ急にこんなことを言い出したかというと、今日ふと洗濯物から柔軟剤のいい匂いがしたからだ。結婚して家を建ててから室内干しでも洗濯物の乾きがすこぶる良く、洗濯機は奥さんが元々持っていたもののほうが新しく物が良かったのでそれを使っている。結婚によりもたらされた生活水準の向上とともに、私はイケメンにはならずとも柔軟剤の香りがする男になりかけているかもしれない。よく既婚者がモテるみたいな話があるが、あれも結局奥さんに与えられた清潔感みたいものが背景にあるからこそかもしれないと思うと、なんとも複雑な気持ち。

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