キライ:「病気になって幸せです」

もう、ずっとずっとずっと言いたかったことがある。note初投稿だから、イッチバン言いたいことを書いてみる。

病気になってよかった、と言うのはやめて。

言いたくなるのはわかるけれど、やめて。

僕は嫌だ。

二年に一度くらい見かける。バスの隣に座った人の口からこぼれ出たのを聞いたこともあれば、メディアが細々と取り上げるよくわからない小説や自伝のタイトルだったこともある。

思うのは自由だ。実際に僕も白血病になって得たものはある。そう、得たものはあるのだ。これが正しい。家族との時間とか、他人に哀れまれる権利とか(ニヤリ)。人の考えは多面的すぎて、悪かったことを良かったと思える柔軟性があることを僕らは知っているし、一人一人の頭の中にはデタラメな宇宙が広がっていることも知っている。

でも、「良かった」わけないじゃん。

なりたくないから病気なんだよ。

「良かった」と言うことは、それだけで勝利宣言。勝利宣言を気取っているだけかもしれない。本当は敗北していて、勝ったと思いたいだけかも。「良かった」と言うなら、どうしてもそう思うことのできない多くの人から恨みを買うことを、覚悟しなくちゃいけない。

病気は痛いし、怖いし、お金かかるし、人生ぐちゃぐちゃになるし、いいことのはずがないんだよ。認めたくないけれど、いいことのはずがない。

きっと僕が嫌なのは、それを本のタイトルにして売ろうって言う魂胆だ。本を書いた人にとってはきっと、ひどい病気になった自分でもこんなに幸せです! って叫びたくて仕方がないんだろうけれど、大きなお世話だよ。そんな希望の押し付けたくさんだよ。立ち直る人は、その人の力で立ち直るんだから。

病気になって不幸です。

しかしいずれ立ち上がり、今よりも幸福になることを望みます。


それじゃあ、みんなの声を聞かせください。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?