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楽曲解説:色なき風

完全に秋だなと感じる今日この頃。皆さまいかがお過ごしでしょうか?体調崩されていませんか?わたしは檸檬の用事の山場を乗り越えた途端に崩してしまい、ベッドの上で不思議な夢を見たり、積読を消化したり、音楽をひたすら聴いたりしています。やらなくちゃいけないこと、あるのだけど絶不調で取り組むと間違えてしまいそうで手を付けられずにいます。明日には完全回復していたらいいな。コメダがレタスクラブとコラボして作った紫いものシロノワールでも食べながら、作業をしたいのが今のささやかな夢です。

体調を崩したことにより、自分の内側に目を向ける時間が長くなり色々と整理していきたいことが浮上してきました。自分の内側について考えて文章を紡いでいくことはクオリティに関して誰にも迷惑をかける事はないだろうということで、気負わずやれそうという訳でこれまでに発表した楽曲のライナーノーツを一曲ずつ、気の赴くまま書いていきたいなと思います。まだまだ発表できている曲数は少ないのだけど、今のうちから書いていけば企画について整理した時のような「やらなくては…」感が薄まって良いのではないかと思っています。秋の夜長のお供にしてくださるとうれしいです。

今夜は1st EP『檸檬の庭』に収録されている「色なき風」この曲は共演したバンドの方からよく良いねとお言葉をいただく曲だったので、地元・豊田市にあるゲルスタジオという場所でMURABANKU。の土屋さん、チェさん、丸山さんと一緒にレコーディングをしました。檸檬の活動を始めた大学2年生の時に実家の勉強机で作ったことを覚えています。バンドアレンジは土屋さんが考えてくれました。

〈作曲に関して〉
この曲を作るに至るまでに割とゆったりめな曲が多かったので兎に角、スピード感のある曲を作ってみたいと思い、先にどんなストロークにするか決めたような気がします。当時、大江千里の「YOU」という曲をよく聴いていて、言葉の詰め込み方に関して影響を受けています。”十二時を君なしで閉じたくない”の部分を”わたしを君は知らないでしょう”に応用しています。正直、パーっと作ってみて、後から影響されているなあと気づきました。

〈作詞に関して〉
檸檬の初期に関しては作詞がまるまる完全に先だったので、この曲もそうだったのだと思います。”もう帰らない夜道”とは鶴舞駅とハポンの間の道をイメージしていますが、それぞれに聴いて浮かんだ夜道であってほしいなと思います。「百万円と苦虫女」という映画に出てくる蒼井優演じる”鈴子”のような人が好きで歌詞を練っていきました。もしも本気で恋をして、すれ違いの積み重ねでお別れをしたらこんな感じになるんだろうなという気持ちを込めています。ある出来事に対して人それぞれ、傷付くポイントって全く違うと思うので「え?そんなことで?」みたいな現象ってよく起こるのだろうなと思います。こうしたすれ違いの連続を嘆いていても仕方がないし、無理に「わかる〜」という状態に持っていくのも違うのかなと思います。

「人間は偏見を持った生き物だから偏見が無くなったら人間じゃなくなる。だけど、こうした人間もいるよという情報は発信していきたい」と語る解離性同一症の方の動画をつい最近観て、ハッとなりました。嘆かず(止まらず)に発信(前進)するということ。視野を広げてモノを見ていきたいという思いが今、より一層強まってきています。

“痛くも痒くもない”と強がりではなく、本心で思えるようになりたいよねと思います。

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