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はじめて担当した本の見本が届いた日

もう何年も文章を書いて暮らしていて、書くことでたくさん失敗もしてきて、学んだことがある。浮かれて文章を書いてはいけない。すくなくとも、わたしのような人間はそう。冷静さが必要になる。

でも今日は、セーブしつつ浮かれたまま書いておく。

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書籍編集をはじめて、一年ちょっと。やっと担当した本が出ます。

2冊あります。『小説編集者の仕事とはなにか?』と『クルマの未来で日本はどう戦うのか?』。いま興奮していてきちんと内容紹介とか書けないので、下記よりご覧ください。試し読みもできます。

今日の午前中、オフィスに見本が届きました。まだ発売前、世に出る前の本。原稿データは何度も見てきたけど、紙の本を手に取ると物質としてのパワーを感じます。ほんとうに発売するんだ、とまだそのときは信じられない感じというか、湧き上がる感情がなく、きちんとこの見本を献本先に届けなければという理性が先にありました。

『小説編集者の仕事とはなにか?』の著者である唐木さんがオフィスに来てくださって、お話ししました。サインもいただきました。そして唐木さんの写真も撮りました。

カメラ持ってる人はわかってくださると思うんですけど、尊敬する人、写真に撮りたくなりますよね。撮りました。

そして、もう本はできあがっているのに、小説の編集について、あれこれ教えていただきました。やっぱりすごい。唐木さんとお話しするたび、感動してしまう。考えることの広さ深さ、「たとえば」の事例の古今東西ジャンルを問わない豊富さ、すべてが桁違いなんです。

唐木さんがお帰りになって、それから別の仕事をあれこれあれこれして、22時半を過ぎて、サインしていただいた見本を鞄に入れてオフィスを出て。

雨の中、ビニール傘をさしながら歩いていたら、急に実感が湧いてきました。担当する本が出る。

走馬灯のように携わってくださったいろんな方々のことが思い浮かんで、涙が出てきてしまいました。まだ人前じゃなくてよかった。

毎日、数百冊の本が世に出ます。わたしが担当した本たちが、きちんと必要な人に届くように、願っていますし尽力するつもりです。

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。