打ち合わせを最高にしたい
作家さんの打ち合わせというものを、最初はちゃんとしようとしすぎてしまっていたように思う。
なんというか、かっちりまとめようとしてしまっていたというか。真面目が勝ってた。
たくさん準備して話すことも大事なんだけど、相手にその場を楽しんでもらえるようにしたい。じゃないと真面目に「あなたの作品が! 好きです!! 一緒につくりたいです!!!」と告白するだけ人間になる。そんな打ち合わせもしました……というかしてます……。
真面目も大事なのだけれど、理路整然とネームやプロットが生まれるわけではない。生まれるときもあるんだろうけど。雑談がほどよく楽しくできると、いいみたい。
あと、たいした知識はなくても、これまでの人生経験でなにか言えるときもある。そして、わたしの場合そういう人生経験についてはすでにnoteに書いて編集済みだったりするからすぐに言葉が出てくる。
先日の打ち合わせで、わたしがコピーライターだったときの話を作家さんにした。
異業種から転職したものの、毎日怒られまくり、自分が向いているのかもわからなくて暗中模索なとき。「あなたはコピーライターに向いてますよ」とまっすぐ目を見て言ってくれた人がいた。「書くことは続けたほうがいい」なんて言ってくれた人も。そういう人が何人もいて、わたしはなんとか前に進めた。いまも形は変えても、言葉にかかわる仕事をしている。
誰かが、認めてくれること。それをわざわざ言葉にしてくれること。その威力。
「そうそう! そうなの!」と盛り上がって、作家さんも似たエピソードを語ってくれた。
そんな話をしながら構想が深まって、物語の進路が定まった。
打ち合わせにおいて、どうしたらよろこんでもらえるんだろう、作品に貢献できるんだろう。まだまだわからない。成功もあれば失敗もある。
まだわからないなりに、作品ができあがったときに、「あの打ち合わせがよかったんだ」と答え合わせをすることがあると、楽しかった過去の打ち合わせがさらに輝きを増す。
そうすると、打ち合わせをもっともっと最高のものにして、作品をよりよくする材料になりたいと思うのだ。
とはいえ、相手のすごさでぜんぶが決まっちゃってるなってときも多々ある。
微々たる力を、それでも磨く。
さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。