【クラブKG】

皆、久しぶり。


ササキだ。


更新が止まってしまって、もしかしたらササキの生活が破綻したんじゃないかと心配をかけてしまったかもしれない。


それについては本当にすまない。


まず、ササキの生活は破綻と維持の狭間で何とか踏ん張っているので安心してほしい。


三つ子の魂百までとはよく言ったもので、俺はお小遣いのやりくりも下手でポケモンルビー・サファイア発売日に貯金をぶつけることができず涙を飲んだものさ。


発売から半年経ったサファイアを手にした時には、皆とっくに秘密基地開拓くらいしかやることがないほどの遅れをとったこと。


今ではいい思い出だよ。


つまり、風俗資金が底をついていた。


世間的にみれば、人類経済を脅かすウィルスによって活動を控えるという聖人君主でも涙を流して拍手を贈ったであろう徳なんか積んじゃいない。


単純に物欲がヤフオクとメルカリに敗けていた。


けれどそんな日々とももうさよならだ。


デュエルマスターズの当時は手が届かなかったキラカードも、当時は欲しくてしかたなかったポケモンのクリア消しゴムも。


もうあらかた揃った。


今後は月一くらいではいけるよう、生活にログインボーナス制すら導入する倹約っぷりだ。

(※ご存知ない読者のため添えておくと、ログインボーナス制とは朝起きる度に自分自身に自分の口座から千円与え、その範囲で遣り繰りするシステムのことだ。単純計算で一ヶ月3万円で生活できる※)


あの格言を「三つ子の魂三十路まで」と、俺が書き換えてみせるよ。


それでは、本題に入ろう。


今回は、意を決してギャル系ソープに行ってきた。


読者諸君、お気づきとは思うが、


俺はギャルが苦手だ。


苦手というか、小中高頑張ってなんとか中間の成績を保ち。


真面目に部活に励みつつも、取り立てて挙げるような功績もなければ、素行不良も、悪い友達ともつるむことはなく、


ついでとばかりかメインとは知らぬが女性との親密な付き合いもなくいたずらに年を重ねた俺にとって。


ギャルという存在が完全に生活の外にあるのだ。


正直な話、憧れている。


快活なしゃべり、物怖じしないスタンス。


おそらくは努力を重ねたであろうスタイル。


どれをとっても一級品のポジティブ人間だ。


太陽のように眩しくて直に見れば目が焼け落ちるのではないかと思っている。


つまり、免疫がない。


でも、それでいいのか?一生太陽を見ず。


日の当たらない場所で青白く人生を終えていいのだろうか?


アメリカの西海岸とは言わずとも、

九十九里のビーチで育ったくらいには太陽の似合う男には本当になれないのだろうか。


自問自答を繰り返し、その結果。


俺は今日、例えこの目が焼け落ちようとも。


という覚悟を胸に太陽を直視したよ。


そして、この目に、忘れられぬ陽を文字通り焼き付けてきたさ。


それでは早速行こう。


訪れたのは川崎ではあるものの、堀之内ではなく南町。


こちらにも風俗街があることは知らなかった。


場所は堀之内を川崎駅から見て左側とするなら、中央の繁華街を挟んだ右側。


驚いた事に川崎は両翼に風俗街を抱えているらしい。


市の主な税収ももしかするとそこだよりなのではないだろうか。


文字通り川崎市の両翼なのではないだろうか。


川崎という市は一般の繁華街を風俗街がサンドしているという面白い作りなのか、それともその昔全てが風俗街だったのか。

(※税収及び川崎の昔の姿はササキの根拠のない空想につき、識者のご意見お待ちしております※)


そして、店名は「クラブKG」。


いかにもギャルがいそうだ、まずクラブとはなんだ。


小学校のクラブ活動と深夜にお祭りをする娯楽施設しかしらない俺にとって、クラブという響きが遠い。


遠いくせにヒップホップの怖いお兄さん達がDJでぶち上げている姿しか想像がつかない。


というか遠いが故なのだろう。


KGとは?と思えばキリがないのでこの辺でやめておく。


電話予約もきっとめちゃくちゃにドープな音楽が受付の人の背後から聞こえてくるに違いない。


そう意を決して電話したところ。


適度な速さとハキハキとした対応。


丁寧な言葉遣い。


英国紳士も脱帽もののハットトリックを決める電話対応だった。


いやいやしかし、ヒップホッパーだってゴールデンタイムに出演するこの時代だ。


ギャル系風俗の店員だって、電話対応は丁寧でも店に足を運べば重いビートを刻むドープな空間で俺にフリースタイルを仕掛けてくるに違いないさ。


全く卑怯な連中だよ。


と妄想を膨らませてはいたが、出迎えてくれたのはいずれもさっぱりとした髪型をしてきっちり制服をきた二人の店員さんだった。


一人は電話対応、一人は来客対応なのだろう。


しっかりしている。


決してナイキのスニーカーにダボダボの服、つばを後ろに向けたキャップも金のネックレスもありはしない。


hip-hopはどうやら俺の頭の中にしかないらしい。


兎も角も礼儀正しく、理路整然と韵すら踏まずに注意事項などの説明を済まして頂き、待合室に案内された。


広いソファ、大きなテレビ。


少しいい匂いのするワンルーム程の部屋、実家のような安心感すら覚えた。


ここにもhip-hopはない。


ただ、エロ本が置いていない。


俺は待合室に置いてあるエロ本が好きだ。


成人しているのだからエロ本くらい自分で買えるのだが、スケベな行為をする前にスケベな雑誌をスケベな所で見ている。


何だかその歪な調和がいい。


ただやはり風俗遊びは紳士の嗜み。


そのような品の無いものは置かないのだろう。


俺も自分の品格を今後はもっと磨いていくよ。


ありがとうエロ本、ありがとう待合室。


またいつか笑顔で会おうな。


なんてことを考えていたらご対面の時間となった。


…すまないが、一度区切っていいだろうか?


もう2千数文字。


読み返して推敲を重ねることも少ししんどい文字数になってきた。


また必ず続きをかく、すぐに。


しばしの休息を頼む。

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