そう思うことにした。

何処を探してもいない。帰ってくるあてもない。それでも私は待っている。待っているのだと思うことにした。

スタレビの「木蘭の涙」久しぶりに聴き、こんな歌詞だったのかと、落涙。

いつまでもいつまでも
そばにいると言ってた
あなたは嘘つきだね
私を置き去りに

寂しさは常に身にまとっている。
悲しみはあちこちに落ちている。
引き寄せるし、拾ってしまう。

朝が来て目が覚めると毎日困っていた。また今日も目が覚めた。また今日も生きていかなければならない、と。どうして、どうやって。
3ヶ月過ぎてみれば、毎日続くその状況に慣れて困らなくなった。困っても困らなくても同じだ。目が覚めてしまった以上、今日を生きねばならない。とりあえず今日一日をやり過ごさなければならない。

時間は何も解決しない。時間は寄り添ってはくれない。時間の癒し効果は嘘っぱちだったんだなぁと分かった。片腕をもがれ、代わりのきかない喪失感を抱いたままで。
ずっと待つ。ずっと夫を待つのだ。
それで良い。

いつか再会した時に、その時にやっと納得するのだ。夫が、実は死んでいたのだと。「お父さん!おらんと思ったら、やっぱり先に来とったんやな!」そう言って決着するのだ。

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