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「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展へ行ってきた 神戸市立博物館

神戸市立博物館で開催中の「スコットランド国立美術館 THE GREATS 美の巨匠たち」展へ行ってきた。9月25日(日)までの開催だ。大半の作品が日本初出品らしい。展覧会のWebページを見ると『ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、ブーシェ、ルノワールなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示します。』とのこと。そうそうたる「巨匠」たちだ。

展覧会のポスター

巨匠たち

作品は時代の順に展示されている。まず目に留まった作品はダ・ヴィンチの師匠として知られているヴェロッキオ「幼児キリストを礼拝する聖母(ラスキンの聖母)」。弟子のダヴィンチ作品のどこかしら重々しい雰囲気と違って、どちらかというと明るい雰囲気が意外で、とても気に入った作品。

ヴェロッキオ 「幼児キリストを礼拝する聖母(ラスキンの聖母)」

ベラスケスの作品「卵を料理する老婆」はこの展覧会の目玉の一つだと思う。18歳から19歳の頃の作品との解説があったが、見るからにもうベラスケスだ。テクニックもさることながら、主題の物語性が力強さをもって迫ってきて、圧倒されてしまう。若くして描いた作品と言われれば、その才能に感嘆する。

ベラスケス 「卵を料理する老婆」

好みで言うと、実はエル・グレゴはあまり好きな画家ではない。画風のせいかもしれないし、今まで見た作品がたまたま好みに合わなかったからかもしれない。ただ、今回出品の「祝福するキリスト」については、いささか違った。右手を上げ、祝福をしようとじっとこちらを見つめるキリストは、見ているものに直接何かを伝えようとしているかのようだ。すっと引き込まれる感じたした。

エル・グレコ 「祝福するキリスト」

レンブラントに限らず聖書を題材にした作品は数多く、「ベッドの中の女性」も解説を見ないと何が題材かわからなかった。ただ、おそらく解説を見ても女性の名前「サラ」にピンとこない人も多いだろう。聖書のリテラシーがあれば、西洋美術ももう少し身近に感じられるかもしれない。ということで、現在『アートバイブル』を読んでいる最中だ。聖書の箇所と絵画作品とを対照しながら読んで鑑賞できる本だ。

レンブラント 「ベッドの中の女性」

日本聖書協会 「アートバイブル」

この他にも、ロココ時代のプーシェや風景画で有名なターナー、日本人が大好きな印象派のルノワールの作品が出展されている。幅広く各時代の作品が展示されてあるので、おそらく自分のお気に入りの画家の作品が見つかるだろうと思う。

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