ラジオの時間
私は毎日ラジオを聴きます。車を使う仕事なので、運転中はほとんどカーラジオをかけっぱなしにしています。
仕事が休みの日でもラジオを聴きますが、PCで香港の放送を聴いています。
日本にいながら香港のラジオが聴けるんですから、いい時代になったものです。
私が香港暮らしをしていた当初は、完全にテレビっ子でした。
毎日日本のドラマ・アニメが広東語吹き替えで放送されるのですから、頭の中にはラジオのラの字もありませんでした。
小6のある日、父が「ラジカメ」というAMラジオとコンパクトカメラがくっついた代物をもらってきました。
コレです↓
当時私はカメラもラジオも持っていなかったので、このラジカメを譲り受けて自分専用にしました。
ちょうどその頃はBCL(Broadcasting Listening)を趣味とする学生がたくさんいた時代でした。BCLの一番の楽しみは短波ラジオで世界中の放送を聴いて、放送局に受信報告を送りベリカードという受信確認証明書をもらうことでした。
その頃から私の趣味は広東語カバー曲のカセットテープを集めて聴きまくることでしたから、BCLには「ふーん、そんな趣味があるんだ」というような感じで、大して興味を持つことはなかったのです。それに短波ラジオは非常に高価でした。
しかし、AMとはいえラジオが手に入ったので、折角だからラジオ放送も聴いてみようかという気持ちになり自室で聴き始めました。
ラジオを聴き始めてから、実は日々の暮らしの中でラジオを聴くことが意外にあったことに気付きました。
タクシー。商店の店先。町工場。
何をしゃべっているかわからないけどなんだか楽しそう!
それが自室で聴けるんです。
もちろん聴き取りが出来る単語なんて数はしれていますが、「新聞報道」という単語が聴こえたらそれはニュース番組ですし、「xx劇塲」はもちろんドラマ、「交通消息」という単語が聴こえると中環xx道ぺらぺらぺら~、北角xx道ぺらぺらぺら~で交通情報とわかります。
音楽バラエティーではリスナーに電話して「你貴姓啊?」。曲のリクエストを受け付けていました。何よりもうれしいのはお金がかからず流行曲が聴ける!自分が買ったカセットテープのB面に入っている曲が流れたりするんですから、なかなか渋い所を突いてます。
当時の流行曲はなにしろ広東語全盛期で、今と違って北京語の曲が流れるのは稀なことでした。めったに流れない北京語で流れるのは鄧麗君と歐陽菲菲がほとんどで、あとは誰が唄っているのかはよくわかりませんでした。
CMもノリがよくてラップみたいだったり、逆にレトロ感たっぷりだったり。このラジオCMというヤツはなかなかの洗脳アイテムで、テレビと共通のCMソングを使っていたりするのでいやでも覚えてしまいます。しゃべっていることが少しでもわかるとだんだん面白くなってきます。
そんなわけで、テレビ一辺倒の生活がちょっとだけラジオにシフトしてきたのでした。
先述のように今ではPCでもスマホでも香港のラジオが聴けますし、70~80年代の放送ですらYou Tubeなどをこまめに探すと見つけられます。
例えばこんなのです。まずはCM。
許冠傑"賣身契"黑膠唱片電台廣告 「Mr.Boo!インベーダー作戦」LP発売のCMです。1978年の放送と思われます。
80年代 商業電台廣告 音が小さいです。
潘高壽川貝枇杷露電台廣告 「潘高壽川貝枇杷露」というのは100年以上の歴史を誇る咳の薬ですが、このCMソングも歴史は古く30年くらい(80年代くらいまで?)は続いたと思います。私もさんざん聴きました。
お次は番組。放送は直接RTHK https://www.rthk.hk/ と商業電台 https://www.881903.com/ にアクセスすればライブで聴くことができます。
昔の番組が聴きたければアーカイブということになりますが、商業電台はあまり古い放送はアーカイブしていないようです。
RTHKは非常に古い番組をアーカイブしていますのでリンクからどうぞ。
なおこのリンク、RTHKのメインのページからリンクされていないので、見つけるのに随分苦労しました。しかもご覧の通り日本語が文字化けしているわ、聴取チャンネルによっては「コンピュータに損害を与える可能性があります」と警告が出るわ、アップデートをさぼっているらしく動画がflashで、「サポートは終了しました」と書かれているわで本当にRTHKが運営しているのか怪しいほどですが、私が試したところでは問題は発生しませんでした。(あくまでも「私が試した」ので、警告を無視する際は自己責任でお願いします)
災害の多い日本、ラジオは貴重な情報源です。
今ではPCかスマホさえあれば日本全国の放送がradikoで聴けますし、Radio garden http://radio.garden/ というページなら世界中のラジオが簡単に聴けます。
私はもう10年もテレビを見ていませんが、皆さんもテレビからラジオにシフトしてみませんか?
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