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香港のテレビCM 80年代編

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香港で放送されていた80年代のテレビCMです。 なお、一部の動画の年代は推定です。
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2023年7月の記事一覧

撒隆巴斯止痛膠布(風帆篇) 1987年

これはもう日本人ならすぐにわかりますね。
ウインドサーフィンに興じる男性、セイルにはカタカナでエアーサロンパス。日本で放送されたCMをセリフだけ広東語に代えて、そのまま流したパターンです。
スプレーしているのは当時の久光製薬のCMキャラクター、プロゴルファー倉本昌弘のようです。

7-up 七喜(我係fido dido) 1989年

アニメを使ったCMですがとてもセンスがいいですね。
この放送当時、7-upのキャラクターと言えばFido didoでした。香港に限らず、世界的にFido didoがイメージキャラクターとして使われていたのですが、7-upがマイナーブランドの日本ではほとんど知られていません…。女人街にもこのデザインのTシャツ(多分パチモン)が売っていたくらいですから、認知度は高かったですね。たしか台湾でも同じような
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carrier開利冷氣機 1987年

Carrierは米国のエアコンメーカー。日本では家庭用を販売していないのでちょっと知名度は低いですが、業務用では老舗です。
このCMは「空調」ではなく「冷氣機」なので、クーラーということになりますね。
派手なCMの多い香港にしては静かで動きの少ないCMですが、逆にその方が目立ちやすいという事なのかな?

chivas 芝華士威士忌 1987年

香港はイギリス領であったにもかかわらず、ウイスキーの人気はそれほどでもありません。高級な洋酒というとむしろブランデーの方が好まれるくらいです。それでもウイスキーにはイギリス系住民をはじめ、一定の需要があります。
このCMはタレントは使わず広東語ナレーションのみなので、イギリスで製作されたフィルムなのか香港で製作されたものなのかは不明ですが、何十本も並んだシーバスのボトルはなかなか圧巻の光景です。

sunkist 新奇士仙趣汽水 1985年

日本でサンキストといえば柑橘類のイメージですが、海外では炭酸入りドリンクも作っています。
バスを待つ男性の前に、なぜかどこでもドア?中に入るとそこは楽園?そしてなぜか飛んでくるサンキストのソーダ。現在ではほぼすべての缶飲料のプルタブがステイオンなので、外れるシーンが懐かしい。
私はほとんど飲んだことがないですが、かなり甘めのテイストだった覚えがあります。今ではあまり売れないでしょうねぇ。

樂天熊仔餅 1988年

ご存じ、コアラのマーチです。コアラのマーチの日本での発売は1984年ですから、香港でも結構早い時期に発売されていたんですね。0:17で当時の輸入代理店のテロップが表示されます。
CMは日本のアニメフィルムと香港で撮影したフィルムの組み合わせです。樂天というのはもちろんロッテの音訳で、ネット企業の楽天とは違います。ややこしい。

胃仙U (翁虹:唔~又要飛喇) 1989年

女優の翁虹がセリフをしゃべるだけ、というシンプルな作り(≒安くあげた?)の胃仙UのCM。
香港では胃仙Uは昔からよく知られた胃の薬です。1960年代から発売されているそうですから、もう60年以上の歴史があります。
この薬はもともと日本の滋賀県製薬株式会社が製造し、輸出していました。0:06でビンに「ワイセン-U」という文字が見えます。でもなぜか、日本では販売されていないんですよね。成分が似ているキ
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天祥百貨 dodwell(吳雪雯) 1988年

天祥百貨はかつて香港で営業していたデパートで、70年代にはいくつか支店がありましたが今はすべて閉店し、一部はマークスアンドスペンサーになっています。戦前には親会社のDodwellが日本にも進出していたそうです。
このCMは1988年の放送なので、店じまいの少し前ということになりますね…。もうこの頃から経営が厳しかったんでしょうか?そう考えながらみるとちょっと感慨深いです。イギリス色を強く匂わせてい
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工業安全配戴安全帶(貓有九命) 1987年

今回も政府のPR動画です。
板の上をヒョイヒョイと乗り移るネコが登場。「貓有九命」という言葉はネコは9回死ぬ、ということではなく、人間ではありえない驚異的なバランス感覚の持ち主であることを表現したようですね。
人間はネコではないので、建築などでの高所作業には安全帯を装着しましょう、という広告です。香港では70年代からタワマンクラスの高層ビルがニョキニョキ建っていましたが、当時は安全帯どころかヘルメ
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清潔香港 (譚詠麟,葉蒨文,陳慧嫻,李麗珍...) 1986年

香港政府の公共広告、清潔香港キャンペーンです。
このキャンペーンは終戦後わりと早い時期に始めたキャンペーンなのですが、なにしろ効果がなかなか上がらない!1986年になってもキャンペーンは終わるどころか、人気タレントを投入してPRする事態が続きます(みんなギャラ高そう…笑)。
この頃の譚詠麟は毎年2枚のアルバムを発表していたのですが、1986年だけは発表は1枚だけで、少し仕事は落ち着いていたのかな?

眼鏡88 (大蕃薯) 1989年

あまり画質が良くありませんが、眼鏡88のCM。
大蕃薯といえば香港で知らない人はいないキャラクターですが、いつも老夫子と一緒に登場するイメージがあり、単独で主演は珍しいです。
「眼鏡88にはたくさんのブランドがあります、お好きなブランドをどうぞ」という説明セリフですが、最後に「大蕃薯を除く」の字幕が…。やっぱり大蕃薯にはいつもの眼鏡が似合ってますね。