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【道具紹介】着ぐるみ制作におけるエアブラシあれこれ

 エアブラシは一般的には色を塗るために使われます。たまにエアダスター替わりに使われたりしますが基本は塗装です。そうだよね…?
 缶スプレーやら筆塗りと比べてエアブラシのメリットは以下のいずれかが大きいです。

  1. 調色ができる

  2. グラデ塗装ができる

  3. 筆むらができない(塗りむらに非ず)

  4. ランニングコストが低い

 この辺が大きなメリットかなぁと思います。
 逆にデメリットはというと

  1. 溶剤を使うため使う場所を選ぶ

  2. イニシャルコストが高い

  3. むずかしくてよくわかんない

 おそらくこんな感じだと思います。
 うち、調色ができる上に筆むらができない部分がめちゃくちゃでかいです。環境が許すのであれば、なんか作って塗る人間からするとデメリットが飛ぶくらいに便利です。
 ですが、ちょっとの抜け道で調色できる缶スプレーを作れます。
 今回はその辺に触れつつおすすめのエアブラシを紹介したいです。



調色できる缶スプレーのようなもの。
イージーペインター

どういったものか

 吸上式エアブラシはご存知でしょうか?まんまそれです。エアを吹いて発生する負圧で塗料を吸い上げ散布します。
 吸上式のメリットはカップ(ビン)を交換できる関係で洗浄が楽なことが多いです。また、エア缶を使って吹く関係でランニングコストの問題や連続使用した際にエア缶が冷えて圧の低下が問題になります。あまりないかとは思いますが、後々ランクアップしてコンプレッサーを買った時に圧が足りず使えない場合もあるかもしれません。普通のコンプレッサーと比較して安く上がるのもメリットですが、結果的に高く付くおそれもありますし、長く使えば使うほどエア缶でコストが嵩んでいきます。
 今回オススメするものは微妙に仕様が違います。画像を見てもらえば早いのですがこんな感じです。

これ

 ガイアノーツさんから出てるイージーペインターです。
 使い方は→【こちら】
 ですがこれ実はOEM商品です。
 更にいうと専用のエア缶を使わずエアダスターで代用できたりします。
 どういうことかというと、OEM元のバラ売りしているパーツを買ってしまえば安く上がるのです。
 こいつをお勧すめる理由として、今後エアブラシとコンプレッサーを買ったあとでも使い道がある点です。
 エアブラシは充電式もありますが基本は据え置きです。そのため外では利用が難しいです。また、エアブラシは細かな塗装ができる分缶スプレーと比べて一度に広範囲を塗装するのは少々手間です。
 こちらのイージーペインターは缶スプレーとほぼ同じような使い勝手で調色した塗料を吹けます。つまりベランダなどの外での使用も可能でいっぺんに広範囲を吹くことができます。
 エア缶の消耗もありますが、ちょっとした裏技でランニングコストを下げることもできます。

具体的な裏技

 先程触れたようにOEM元のバラ売りを買う、です。
 これと

 これと

これを組み合わせます。

 するとあら不思議、エア缶の容量が多いのに同容量を集めたときと比べてお値段がお安い。
 ボトルさえたくさん用意すれば簡単に色々な色を吹くことができます。
 ちなみにエアダスターに関しては上記のものは使用確認が取れていますが、もっとお安いものもあります。こちらは使用確認をとれていませんが、もっと安くあげられる可能性もあります。
 どちらにしろエアダスターは製作で結構重宝したりするので最悪使えなくても普通の使い方ができるので試してみるのも良いかもしれません。




エアブラシを導入できる場合

エアブラシよくわからん問題

 エアブラシはいきなりだとよくわかんない部分が多いです。コンプレッサーだとか溶剤だとか色々云々…
 なのでざっくり説明します。
 コンプレッサーは空気を圧縮する機械です。コンプレッサーから送り込まれた空気をエアブラシが受けます。エアブラシにはドロドロの塗料が溶剤で薄められてシャバくなった状態で入っています。シャバシャバなので空気が当てられると霧状になって飛び出していきます。ざっくりそんな感じです。ニードルだとかなんだとかその辺の理屈はおいておいて。
 上記のイージーペインターでいうとスペアーキャップがエアブラシ、エア缶がコンプレッサーの役割を果たします。
 つまるところ、エアブラシで塗装するには最低限コンプレッサーとエアブラシ(ハンドピース)が必要です。

じゃあ何買えばいいのでしょうか

 色々ある中で最初の一大は何を買えばいいかいっぺん飛び込んでみないといろいろとわからないものです。
 正直なところ持っていないものをおすすめするのもちょっとどうかとは思いますが、一つ基準がこいつ

 コンプレッサー、エアブラシ、エアタンク(簡単に言うと余剰エアを蓄えてコンプレッサーの負担を減らす装置)がついています。
 全体的に必要十分どころか結構以上くらいを出してくれるスペックで1万ちょっと。なんなら塗装ブースのほうが高いまであります。
 コンプレッサーは定格駆動時間という連続で動かしていいよっていう時間があるので、面みたいな大物を塗装するときはちょっと心配になるものもあるかもですが、エアタンクがあるのでそのへんの心配も少ないです。
 レビューもよさげなのでその辺を参照して納得いければ買って損はないかなーと思った次第です。というか今なにか買えって言われたら多分これを選びます。
 あとはタミヤのも安定かと思います。サポートとかも含めて。
 タミヤのは各サイトでレビューも含めて色々と充実してるのでそちらに任せるとして…。

 僕が使ってるコンプレッサーはリニアコンプL7です。

 この色々セットになったやつを買いました。
 上のと違うのは駆動方式で、ざっくりいうと音が静かで定格駆動時間が連続となっておりとりあえずずっと動かしてられます。
 その代償としてお値段が高いのと圧が低いです。圧の強さというのは結構重要で、口径の広いエアブラシやウレタン塗料を吹く際などに不便があります。
 強い分にはレギュレーターというリミッターみたいなので吹き出し圧を下げることもできるので強いは結構正義です。
 ちなみに公式のスペック表によると上のコンプレッサーは下のコンプレッサーの3倍の圧力があるそうです。
 なんでL7を買ったかといえば必要以上に音にビビってました。集合住宅だとやっぱりね…。
 結局換気をして匂いの問題とかもあるので、そのへんがシビアな集合住宅に住んでると塗装を夜とか自由な時間にするのはちょっと厳しい部分があります。僕が前に住んでた家だと隣のご家庭がベランダでタバコ吸うご家庭と家庭菜園してるご家庭だったのでちょっと大変でした…。

おすすめのエアブラシ

 おすすめのエアブラシです。

 こいつのメリットは手入れが簡単なところ。
 通常のエアブラシは塗料を入れるカップがついていて、そこから重力で落ちる塗料をニードルと呼ばれるもので量を調整し、そのニードルが引いた分にできた隙間からエアと一緒にミストにして吹き出します。多分。
 こいつの場合は上のボトルから落ちてきたものを吹き付けるので部品点数が少なく、洗浄の手間が減るだけでなく、このボトルをたくさん用意できれば実質ほぼ洗浄無しで塗装を続けられます。吹付け塗料の量の調整はビンの口についてる吹き出し口のねじり具合で調整します。
 エアブラシを使ってるとこの洗浄作業がとにかく面倒で、メタリックを吹いたあとはラメが残ったりちょっと洗浄が甘くてニードルが固着しちゃったり色々と面倒です。それらを結構解決してくれるのがこのエアブラシです。
 近いものとして吸上式のエアブラシがありますが、こちらは洗浄をしくじるとクリーニングがしにくい構造なのでものぐさが使うと一瞬でだめにする可能性があります。ビンなので容量といろいろな楽さに関しては問題ないんだけどね…。

 で、万能でないのがこの手の常ですがこのエアブラシは専用ボトルが高い。ガラス瓶+吹付け口が2本セットでおおよそ4200円です。

 ただしこちらにもちょっとした抜け道がありまして、百均の化粧品コーナーとかにおいてあるこの詰め替えボトルに吹付け口がはまるのです。キャップに色が付いてるのとないのがありますがどちらでも可です。

 これでボトルの吹付け口を洗浄するだけで複数の色を簡単に変えることができるのです。吹いた塗料の保管も口を外して元のボトルのキャップをすればOKです。
 もっと言えば、吹付口を初期付属の1つ+交換用ボトル2本セットで3個用意しておけば3色を間髪を入れずに吹くことができます。
 僕はこんな感じで使いそうな色を希釈した上でストックしたりしてます。

 上記のボトルはダイソー・セリアの両方にあることを確認していますが、下の商品は今のところセリアでしか確認できてないです。

 上のボトルとの一番の違いは100円での本数です。単純に考えて1本あたりの価格が50円か33円か。
 個人的には上の2本入りのボトルを勧めるのですが、理由としてはボトルの容量で、上は20mlに対して下は12mlなのです。
 よく使うであろう塗料は1ビンでおおよそ15mlです。希釈したものをすべて入れるのは難しいですが、ビン1本丸々移し替えることができるのは個人的に面を塗ったりする塗料を調色する上でメリットが大きいです。塗装の途中で塗料が切れたりしたら悲しいし面倒なので単純に多く入れられるのもメリット。なにより調色したものを保管するドロッパーボトルとして使えるのが好きです。調色遊びしたい時に便利。
 こんな感じにプラスプーン、撹拌ボール、スポイトと一緒にストックしてます。

 あとはガンダムマーカーエアブラシとタレビンを組み合わせた小ネタもありますがこちらは試せてないので割愛…。
 試せたら追記するかもです。

 ただし、今旧モデルとして上で紹介しているものは絶版になっています
  →【こちら】
 こちら書いてる時は2/7ですが、2/18に新モデルの発表があります。
 おそらく使い勝手は変わらないはずなのでこちらが出たらぜひ試してみてほしいです。僕個人の感想ですが色々とらくらくになります。
 使い勝手が変わってたら申し訳ない…。

ただし

 ただし、チークなど細吹きしたい場合などは上記のフライヤーSRでなくて普通のダブルアクションのエアブラシを使ってます。
 紹介したエアブラシは広い面積を塗り分けなしに使うのに適してるエアブラシです。それゆえ面作りをする上で瓶サフとか肌色を吹くのにとても便利ですが、チークやリップなどの色をほんのり狭い範囲に載せるときはあまり向きません。使い分け大事。
 その辺合わせても最初に紹介したツールズアイランドのコンプレッサーセットは色々ついててよいと思います。

 一旦以上でーす。

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