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『マルス -ゼロの革命-』 第2話「スポーツ界のドンvs7人の高校生」 感想


概要

放送局:テレビ朝日系列
放送日時:2024年1月30日(火曜日) 21時00分~21時54分

脚本:武藤 将吾
音楽:未知瑠
主題歌:SUPER BEAVER「幸せのために生きているだけさ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
ゼネラルプロデューサー:中川 慎子 (テレビ朝日)
プロデューサー:田中 真由子、中沢 晋
監督:平川 雄一朗
制作協力:オフィスクレッシェンド
制作著作:テレビ朝日

番組公式サイト リンク

感想

 現在くすぶっている人間に接触し、曖昧かつ甘い言葉で誘い込む。実に「革命家らしい」やり口だなとは感じました。(でもその裏で仲間たちの動向を探っているのも実に「らしい」な、とも思いますが)。
 その一方、結構現実的な段階を踏んで事興しをもくろんでいるのは革命からしからぬ慎重さだとは思います。

 今回"マルス"が取り扱うのは「有名陸上部員の殺人未遂事件」。超高校級のスプリンターだった不破壮志(演:日向亘)が、契約関係でスポンサーと揉め、重役の火野武夫(演:勝村政信)の首を絞めた動画が拡散され、不破は陸上界を追放された…、というのが"表向きの"あらまし。その"裏"を暴くのが今回のあらすじです。
 今回も零くんは様々な特技を披露。ハッキングはもちろん読唇術や映像のノイズ除去もできる。実に多芸ですね。

 事件に隠された"裏"とは、記録の不正。不破くんのスポンサーであるランロック社は計測タイマーをいじって、より早く記録されるよう(具体的には実際に1秒かかる間に、タイマーは0.75秒しか経過しない)に仕組んでいました。そのうえで、不破くんには「世界を目指せる器ではなかった」としてお引き取り願う。当時不正に関わっていた森茂雄さん(演:小松和重)の言う通り「一人の高校生の人生をもてあそぶようなまね」です。

 今回の事件で大きくバズり、フォロワーも激増したマルス。

 土曜なのに動画研究部のせいで出勤させられる砂川先生(演:山口紗弥加)…お疲れ様です。

 個人的に、零くんが球児くんに言った「『悲しませたくない』と『喜ばせたい』は一緒じゃない」という言葉がちょっと沁みました。"悲しみ"の反対は"喜び"みたいなところがあるから、「悲しまない」と「喜ぶ」を混同しがち。でも、「悲しまない」からといって「喜ぶ」とは限らなくて、その上悲しませまいとしてしたことが余計悲しませてしまうこともある。げに人の心というのは複雑怪奇難しいものです。(長々と語りましたが、要するに「A ⇔ B」と「A = notB」は両立するとは限らない、って話ですね笑)

 國見亜門(演:江口洋介)が電話越しに言った「俺はこの国に明るいニュース(=偽りの世界新記録)を提供しようとしただけ」という言葉、悪役のものとはいえ、同じような心持ちの人は多いだろうなと思ってしまいました。
 早い話が、”水からの言葉”という有名なエセ科学にたいし、「嘘でもいい気持ちになるからいいじゃないか」と宣うような連中です。本来事実だけを淡々と伝えるべき場所にまでそういう感情論を持ち込む(さらに、その何が悪いかがわからない)からたちが悪い。マスコミにそういう人が多いような気がしますが。


 余談ですが、"不破"で"ソウジ"で"演:日向亘"って、仮面ライダーのごった煮みたいな組み合わせですね…勘ぐりすぎかもしれませんが。

  • 不破→不破諌/仮面ライダーバルカン(演:岡田龍太郎)…『仮面ライダーゼロワン』の登場人物(いわゆる"2号ライダー")

  • 壮志→天道総司/仮面ライダーカブト(演:水嶋ヒロ)…『仮面ライダーカブト』の主人公。

  • 日向亘…『仮面ライダーリバイス』で五十嵐大二/仮面ライダーライブとカゲロウ/仮面ライダーエビル(話すと長くなるが、大二とカゲロウは二重人格みたいな関係性)を演じた。

 (板垣李光人くんと日向亘くんが同じクラス…仮面ライダーが好きな道枝駿佑くんも歓喜ですね)

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