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なぜRentioは月額制レンタルを、短期的には損をする形にリニューアルしたのか

今回、サービスを一部ニューアルをさせて頂くことになり以下のプレスリリースを出しました。


サービス変更の概要


プレスリリースにも長文書かせて頂きましたが、すごく簡単にお伝えすると"長期にわたりレンタルをして頂き、レンタル期間が一定に達すると月々のお支払いが自動的に終了"します。また、既に長期間(商品によって違うんですが)以上お支払い頂いている場合は(一部商品を除き)、次回の決済を最後に月額レンタル料の請求を終了します。またその場合、お手元の商品はそのままお客様の所有物とさせていただきます。もちろんご不要であれば一定期間までは無料でご返却もお受け致します。

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既存のRentioのレンタルプラン

Rentioでご提供しているレンタルプランは、短期間のレンタルプランと月額制のレンタルプランの2種類がありました。短期間のレンタルというのは、「運動会のときだけビデオカメラを借りる」といったワンショットのレンタルニーズと、「ルンバのような高価な家電を買う前に試す」といったお試しでのレンタルニーズがあります。短期間のレンタルであれば、借りて頂いたお手元にある商品をそのまま購入して頂ける、そのまま購入というサービスもありました(名前そのままだなホント)。
一方、月額レンタルは、借りて頂いた商品をそのまま購入することは出来なくなっていました。

なぜ月額レンタルだと購入が出来なかったのか

これは、弊社側のシステムや料金体系の問題であったり、メーカー様との取り決めであったりが原因なのですが、もっと単純に「購入前提のお客様であれば、お試しのためには短期間のレンタルを選ぶだろう」と思っていたからでした。
ですが、月額レンタルを開始して3年が経過していろいろ調べていたところ、1年以上月額制のレンタルをしてくださっている方が多数いらっしゃることがわかりました。具体的な人数の明言は避けますが、意外なくらいいらっしゃいました。

既存の月額レンタルでは損してしまうお客様


月額レンタルの1ヶ月あたりのレンタル代というのは、ざっくりいうと市場価格の10分の1くらいになっています。ということは、例えば12ヶ月以上借りて頂いているお客様からすると、「買った方が良かった」ということになります。
「必要なかったら返せる」という付加価値や、分割払いに近いお支払い方法も提供しているので単純な計算は出来ませんが12ヶ月以上お支払いしていただいているお客様はある意味毎月毎月損をしてしまっていることになります。
最初は、ちょっと中期的に借りようかな~と思ってたら意外と商品を気に入って頂けて、もうちょい使おう、もうちょい使おうと思ってたら気が付いたら買うよりもかなり高い金額を払ってしまっていた(そしてそれがまだ継続するかも)、となってしまっているお客様が相当数いらっしゃるのでは?
こんな疑問を持つようになりました。

ミーティングでの提案

そんな話をある日のマネージャー陣とのミーティングで話したところ、「それはRentioっぽくないね」「無料であげちゃうでもなんでも良いけどもっとユーザーフレンドリにーにならなきゃね」と言った声が上がりました。
言い方は悪いのですが、12ヶ月以上もレンタルしていただいている方は、Rentioからすると「めちゃめちゃおいしいお客様」です。送りっぱなしでずっとお金を支払い続けてくれているので。。。
もちろんそれを他のメンバーも理解した上で先ほどの発言をしてくれています。自分で言っておいてアレですが、「お人よし過ぎんだろ」と思いました(笑)
既に長期間(商品によって違うんですが)お支払い頂いているお客様は、来月から支払わなくて良いのでRentioの売上は当たり前ですがそこそこ落ちるんです(泣)たぶん〇〇〇万円くらいロスします。
もちろん、ユーザーフレンドリーになることにより、そのお客様自身のリピートを促したり、新規のお客様を呼び込むことが出来るだろうという考えもあります。ですがRentioらしさを追求するのであればどうしてもこういった状態でお客様に損してもらい続けるのは我慢できませんでした。

よりユーザーフレンドリーなサービスを目指して

半年程前にNetflixが、一定期間サービスを利用していない会員が課金され続けないよう、契約を継続するか確認のメールを送り、反応がなかった場合には自動的に解約されるようにするというリリースを出しました。
あのリリースを見て、「この企業は本当にユーザーフレンドリーなサービスにしているんだな~」と思い、リスペクトすると同時にすごく悔しくなりました。そんな彼らの姿勢を見習いたい気持ちもあり、今回の決断を致しました。

手っ取り早い売上の上げ方


突然ですが、レンタル事業を行う上で、手っ取り早く売上を上げる方法ってわかりますか?
いくつかあるのですが、手っ取り早い方法のひとつに「返却をしにくくする」という方法があります(もちろん長期的に見ればダメな方法ですが)。SaaSとかサブスクでも同じですよね。解約しにくくすれば解約率は下がります。ジェイ〇ムとかものすっごく解約しにくかったです・・・
DAZNも当初は非常に複雑な解約導線でしたが最近はとっても簡単に解約できるようになってたりします。
Rentioも同じこと(返却をしにくくする)をやるという選択肢はありましたが、絶対にやりたくなかったですし、メンバーからそのような声が上がることは全くありませんでした。

誇れるサービス、誇れる会社

以前、インタビューで「CS対応を大事にする一番の理由はなぜですか?」と聞かれました。もちろん、単純にお客様目線は大事だと思うのですが、それ以上に「働いているメンバーが誇れるサービスにしたい」という気持ちが大きいです。まずいラーメン屋と美味しいラーメン屋であれば、たぶん美味しいラーメン屋で働いている方が楽しいし、自信を持って働ける気がします。それが会社やお客様にも伝播し、良い循環が作れるのではないかと。そんなことを思うので、Rentioはとにかくユーザーフレンドリーなサービスを目指します。




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