見出し画像

ストックオプションをすごーく簡単に説明したい

一般的にスタートアップは大企業に比べ、働いてくれているメンバーの能力や成果に対して支払える給料が少ないです。そんなときに便利なのがストックオプションですが、スタートアップ界隈でも理解度が高い人は少なく意外と事例の共有もされていません。

弊社も何人かのメンバーにストックオプションを配っていますが正直僕自身あまり理解をしていませんでした。本も記事もたくさん読みましたが、正直良くわからないです。信託SOなんていう日本では新しいタイプのものも出てきているので全てを理解するのは本当に難しそうでした。

メンバーにストックオプションを渡す上で一番マズいのが『理解されないまま渡すこと』だと思っています。期待値が低すぎても高すぎてもマズいと思っています。しかもこのズレに気が付くのは実際にIPOなりM&Aなりの状況になってからです。例えば1%のストックオプションを付与したメンバーから上場する際に『え?すぐ使えないなんて聞いてないんですけど・・・』となってしまったり、会社がM&Aされることが決まった際に『M&A時には使えないなんて聞いてない・・・』となるケースは最悪かなと。

まず、大前提としてストックオプションとはなんだろう?と言うと自社の株を一定の金額で購入することができる権利のことです。権利なので別にお金でもなんでもないです。

若干雑な説明になってしまいますが、現在1株10万円の株をストックオプション発行時の価格(例えば1万円)で購入できる権利のことです。スタートアップ企業の場合、資金調達をした際の時価総額(バリュエーション)を、ストックオプション発行時の算定価格がイコールでないことも多いのでいろいろ難しいのですがとりあえずストックオプションというのは株を買うことができる権利のことです。

例えば上の図のケースで1000株分のストックオプションを持っていたとすると1億円分の株を1000万で買うことができることになるのでなんか夢ありそうですよね。(1万円×1000株で買える権利。実際には既に1株10万円の価値があるので買った瞬間に9000万儲かる)

ただ、このストックオプションにもいろいろ種類や条件があります。種類も多いのでここでは3種類だけ説明させてください。

①税制非適格ストックオプション

②税制適格ストックオプション

③有償ストックオプション

いろいろわかりにくいのですが、この違いだけわかればある程度理解できると思います。弊社顧問弁護士のGVA法律事務所さんからこんな表を提供してもらいました。

すごくわかりやすい表ですがある程度の下地がないと難しいのでもっと簡単になるように注意書きを入れまくってみました。本当に簡単に書いてしまっているのですが、クリティカルな間違いがあれば是非ご指摘頂きたいです。

メンバー目線(もらう側)で絶対に知っておくべき点は3つだと思っています。

・有償か無償か(ストックオプションをもらう際にお金を払うかどうか)

・税制適格か非適格か(ストックオプションを行使して株式を売る前に税金がかかるか否か)

・IPO時にしか使えないのかM&A時にも使えるのか

最後の部分は契約書に記載することも出来たり、買収企業側や既存株主との交渉だったりもするようなので経営者側がしっかり考えておくべき問題です。

最近では資金調達の方法等はノウハウが共有されてきているようですがストックオプションについてはあまり情報が少なかったのでまとめてみました。アメリカでは流行っている信託SO等についても書いてみたいです。

僕自身そこまで詳しくないですしそもそも頭もそんなに良くないので間違っている部分もあるかと思います。簡略化している部分はともかく、明らかに間違っている点等あればどんどん直して良い情報にしていきたいのでご指摘ください。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?