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Rent to own という買い物の第三の選択肢について


私たちが運営するRentioでは、これまでカメラや家電製品、ベビー用品のレンタルを約25万件行ってきました(ありがとうございます<(_ _)>)

レンタルの方法は大きく2通り。
3泊、7泊といった短期間のレンタルと、最低3ヶ月の月額制のレンタルです。

レンタルのニーズも大きく分けると2通りあって、ワンショットレンタルとお試しレンタルの2通りです。
ワンショットのレンタルは「買う必要がないものをレンタルする」というニーズ、買わずに利用するという消費行動です。
買わなくても使えれば良いよね、というモノはたくさんあります。1年に1回くらいしか使うタイミングがないビデオカメラや、大掃除に使う高圧洗浄機、扇風機やヒーター等の季節家電などが該当します。

お試しレンタルは読んで字の如く、「購入前に、本当に必要かどうか試すためにレンタルをする」というニーズです。こちらのニーズも増えています。家電製品等を購入して、後悔した経験は誰にでもありますよね。同様に、後悔したくないから買わなかった経験も誰にでもあると思います。それは「買うor買わないで我慢する」という選択肢しか存在していないだと思います。


Rent to ownという考え方があります。


レンタルして使ってみて、良ければそのまま所有する(購入する)、合わなければ、もしくは使いたい期間が終われば返却するという消費行動です。
「買うor買わないで我慢する」の間の、第三の選択肢です。

アメリカでは既に同様のサービスを主軸にしている上場企業も出ています(例:Aaron's)

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レンタルをして使っていた商品をある程度使い続けるとユーザーの所有物になるという販売方法です。(サービスの法律的な概念はそれぞれの企業により異なるが、解約が無料で出来る分割払いのようなもの)

日本でこれを行っている企業はほとんどいませんが、Rentioでは、12ヶ月間継続して利用して頂けると所有権が移転するもらえるレンタルというサービスを行っています。また、ルンバやブラーバを製造販売するiRobot社とは「ロボットスマートプラン+」というサービスを共同で行わせて頂いています。

ただ、Rent to ownという考え方はもっと広いと思っています。


レンタル屋さんで1週間~2週間程度レンタルして頂いた商品をそのまま買い取ることや、レンタルした結果、同じ商品をそのメーカーさんのECサイトやAmazonで購入するという消費行動もRent to ownだと考えています。

Rentioでも、借りて頂いた商品をそのままご購入頂けるサービスは既に展開しており、現在は約2,000種類の商品をそのままご購入頂けます。(個人的にはRentio内で全て完結して欲しいとは(現時点では)考えていません)


この、Rent to ownという買い物の第三の選択肢は今後間違いなく加速すると考えています。

なぜか?2つあります。
1つ目は、家電メーカーさんの支援を得やすいからです。
ワンショットレンタルが広がりすぎると、メーカー側からは「売れなくなる」という声が出てきます。
(ちなみに、ワンショットレンタルがメーカーさんと競合してしまうのかというと、必ずしもそうではなく、いくつかのメーカーさんとは既に協力関係にあります)

お試しレンタルの良いところは、レンタルという手段がなければ使うことができなかった人たちに、製品の良さを知ってもらうことが出来ることです。

Rentioビジョン_2のコピー

上記は個人的にすごく気に入っている図です。
ある製品に興味を持っている人の中で、実際に購入する人は結構少ないです。でも、安い価格でレンタル出来るのであれば使ってみたいと考える人はたくさんいます。その中の何割かが、購入してくれるのであれば、新たな購入者層を作り出すことが出来る。

EVERRONというヘアアイロンがあります。

購入した場合、45,000円程度するのでヘアアイロンとしは中々高価な製品でした。元々家電メーカーでも無かったため、販売するルートも特別強くありませんでした(家電量販店ではたぶん売っていない)
ただ、商品力には絶対の自信を持っていました。
「一度使ってもらえさえすれば良さを知ってもらえるはずだ」ということだったのでメーカーECサイト側にもRentioへの導線を用意してもらい、レンタル件数を伸ばすことに注力しました。
購入しようか迷っている人にまで、レンタルの選択肢を与えるということは、「放っておけば買う人」を一度「レンタルに誘導すること」になります。それでもこのメーカーさんはその選択肢を取ってくれました。
結果、多くの方がこのヘアアイロンに良いイメージを持ってくれて購入もしてくれました。

個人的に、この仕組みの中で一番好きなところは「お試しレンタルは、良い商品にしか向かない」ということです。
いわゆる「安かろう悪かろう」商品や「ブランディングだけうまい商品」はお試しレンタルには向きません。むしろ試されてしまうと製品の質の悪さがバレるので売れなくなってしまいます。
日本の家電メーカーさんは、「試してもらえさえすればきっと買ってもらえる」と考えるほど、製品力に対して絶大な自信を持っています。だからこそ、Rent to ownとの相性は非常に良いです。
また、商品の良さ、という面もあれば顧客との相性もあります。例えば美容家電なんかでは、20代女性には評判が良いが、40代には悪い、という商品もあります。ルンバの様なロボット掃除機は、ご自宅の間取りや家具によっても評価はわかれます。その相性を見極めるという意味でもRent to ownは良いです。

もう1つの理由は、EC化が進んだから。
経産省の資料によると、生活家電、AV周辺機器、PC等のEC化率は2018年に33%程度になったそうです。
それまでは、家電量販店や近所の電気屋さんで商品を、目で見て触って購入するといった買い物をする方が多かったですが、そのような行動を取る人は年々減っています。すると、当然ながら「思ったものではなかった」と後悔する人の数も増えます。
EC化率はコロナの影響で一気に増えているはずなので、2020年のEC化率はもっと増える、その分後悔してしまう人が増えます。
そうなると「試してから買う」という第三の選択肢を選ぶ人はきっと増えるはずです。

あとオマケにもう1つ、単純に日本の家電メーカーは優秀なので面白い商品をバンバン発売してくるので試したくなるよね、というのは家電おじさん的にはあります(笑)


このRent to ownという、買い物の第三の選択肢が当たり前になればどういう世の中になるだろうと考えました。


ユーザーと商品のミスマッチがなくなる。
必要な人に必要な商品が届く。
いろいろな面白い商品が、必要な人にだけ届けられる。
ユーザーに支持されない商品は売れなくなる。
本当に良い商品だけが売れる。
どんどん良いものだけが生産される。

これはとても素敵な世界だと思います。だからRentioではRent to ownを当たり前の選択肢にしていきます。

Rentioのサイト内にも僕らの考えるRent to ownの価値を言葉にしてみました。お時間あれば読んで頂ください!

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長文お読み頂きありがとうございました<(_ _)>




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