見出し画像

僕は君の「熱」に投資しよう、読んだので酔ってるうちに感想を #熱投

佐俣アンリさんの「僕は君の「熱」に投資しよう――ベンチャーキャピタリストが挑発する7日間の特別講義」という本を読んだ。
人生で一番仲良い人、身近な人が書いた本だったからすごく楽しみにしていて、仕事終わりに一気に読んだ。1時間くらいで読めた(さんぴん茶ハイ4杯くらい)。速かったけど、深かった。飲みながらだったからかも知れないけど何回か泣いた。

本のタイトルは"君の「熱」に投資しよう"なんだけど、僕はアンリさんから「熱」ではなくて「事業領域」に投資してもらった数少ない起業家だ。僕はアンリさんから数千万の「お金」とたくさんの「熱」を投資してもらった。
そのときの細かい話は僕の会社が一定の成功(例えばIPO)をしてからちゃんと書きたいから省くけど、少なくともアンリさんがいなかったら僕や僕の会社(Rentio)は今の売上規模になっていない。そういった意味では間違いなくアンリというベンチャーキャピタリストのいろんなガソリンのおかげでここまで来ている。

なんでこの本が面白いのか、いろいろ考えたんだけど単純に文体が面白いということ以外に、文章から熱が感じられるからなんだと思う。アンリさん(ANRIメンバーみんな)からは本当に熱が感じられる。鮫島さんは基本ふざけてるけど飲んでて2杯目くらいまでは「人類の進歩のために」というフレーズがたくさん出てくるから毎回自分の視座の低さに凹む(5杯目くらいからは親父ギャグしか言わなくなる)。

アンリさんに初めて投資してもらったのは起業してから半年後の2015年10月。その頃は月商30万くらいだったし、「べんちゃーきゃぴたるってなんぞや??詐欺師か?」くらいだったのですごく悩んだのを覚えている。でもさっき言った「お金」と「熱」以外にももらったものがあった。
それが「環境」だ。ANRIに投資してもらって以降、僕はいわゆるスタートアップ村に飛び込んだ。村の住人で言えば年長者なのでちょっと入り込みにくいかなと思ったけど、僕より10歳くらい年下の若者がガンガン成長していくのを見て、自分の視座がどんどん上がった。
僕は意識的に「起業家サイコー!」とは言わないようにしている。だって起業家サイコーって言っちゃうと僕の事業を手伝ってくれてるみんなに悪いかな、って思っちゃうから。でも、なんだかんだ起業家はみんな優秀だし、この「環境」に入れたことは、僕の会社の成長には間違いなくプラスになったなと思っている。

アンリ本が今の僕にとってめちゃめちゃ面白かったのは、知っている人が出てきたからってのも大きいかなと思っている。でも20歳くらいの僕に読ませたいなと本気で思う。9時からスロットに並んでた頃の僕に読ませていたらもうちょい僕が今の事業を早く大きく成長させることが出来ていたかもしれないし、もう少し早く僕らが実現したい未来が早くきていた(まだ全然来てないけど)のかもなーと思う。

アンリさんがなぜ僕ら起業家からリスペクトされるかというと、一番挑戦しているからだと思う。去年の新年会だったと思うんだけど、こんなことを言っていた。「今は〇〇億円のファンド組成しようとしてます!みんなも頑張ってるかもしれないけど俺が今年も一番挑戦してるから~!」(酔ってたから細かいことは忘れた)。この本を出版することについても中々のチャレンジだと思う。だって、今の実績と資産からすれば、ある程度のポジションにいて後ろから偉そうなこと言っていれば間違いなく「成功者」として終われるのに、敢えてちょっと叩かれそうな内容でこんな本出すんだからなんかやっぱり頭のネジ飛んでるんだろうし挑戦したんだろうなと。だから僕らももっと頑張らなきゃと思うのでやっぱり面白いよな。

VCも面白いのかも知れないけど起業家もやっぱり面白い。本読んでる間に、数か月前に入ってくれたメンバーの子から「そういえば今日、こんな御礼の手紙きてたんですよ~」と写メをもらった。こんなサービス作れるなんてクソ楽しいしメンバーからそんな報告もらえるなんて嬉しすぎるだろ。VCより絶対起業家のが楽しい。

まーいいや、話ずれたけど何より面白い本だった。DAY6の鮫島さんが意外と真面目だな、と思ってびっくりしたんだけどここは安定感があって良かった。

僕が社長候補に求めるのは、たったひとつ。愛だ。
「そこに愛はあるのかい?」などと言い出すと一気に年齢がバレてしまうが、実際そういうものだろう。愛さえあれば、仮にその社長候補が理系でなく技術系に明るくなくても、「ひとつ屋根の下」で経営できる。

mixiのハンドルネームがちぃ兄ちゃんだった僕世代以外何言ってるかわからないだろうし文脈的にもいまいちわからない。でもどうしても入れたかったんだろうな。そういうところ好きですよ。

僕がANRIに投資してもらってから5年が経つ。本の中で、アンリさんは「楽しむこと」「応援すること」を説いていた。実際、いくつかの同志の事業が上手く行かなくなったこともあったけど、常にアンリさんは応援して楽しんでいた気がする。コインチェック事件のときに電話したときもそういえばなんか笑ってた。

とにかく、面白い本だし、学生だけじゃなくて社会人みんな読んだら良いと思う本だった。起業家にならなくても、人生への熱量をもらいたいなら読んだら良いと思う。僕も早く起業家として成功し、熱を与えられる側にいきたいなと思った。さんぴん茶ハイが8杯目に突入したのでそろそろ筆を置きます。おやすみなさい。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?