これからも続いていく(モブサイコ100Ⅲ)
第12話(シリーズ最終回) 2022/12/22
こんばんは、七番です。
ついにモブサイコ100の最終回がやってきました。原作最終回からはちょうど5年、アニメ1期からすると6年、原作連載からは10年になります。
原作最終回更新日は2017/12/22深夜0時だったため、本当に丸5年後にアニメ最終回を迎えるとは、こだわりがすごいですね。
不肖はアニメ1期で当作品を知り、それからずっと沼の底の人間なのですが、6年越しの最終回ということで、チケットを自力で入手し、先行上映会に行ってまいりました。
その模様も交えつつ、最終回を振り返りたいと思います。つまり長いです。
おまけ漫画
おまけ漫画⑤でも思ったけど、「知らない所で誰かが誰かを助けてる・救っている」ところが好きです。モブはかつて自分が霊幻に救われた、初対面の時の事を思い浮かべてるんでしょうか。そのモブがどれだけ助けられたかが、ここで師匠に伝わるのがまた嬉しいです。
人前で話すのが苦手なモブが、こうして人前で話せるようになったのも物凄い変化ですね。
師を真似て超能力を振るわずに相手を説得して、力がなくてもうまくやっていける位モブが成長したんだなあ、としみじみさせてからの、ラストの、やっぱり超能力は必要だった、というオチがうまいんですよね…。
しんみりだけで終わらず、最後はくすりと笑わせてくれるところが大好きです。
本当に、この12週間、連載が終了したモブサイコの新規漫画がこんなに毎週見られたことが幸せで、夢のような日々でした。しかも内容も濃くて、モブサイコが詰まっていて、おまけだなんて言えないようなものばかりで、充実しすぎていました。
本当に楽しい日々をありがとうございました。これからも噛みしめて生きていきます。
本編
本当にここまで、アニメ化してくれてありがとう…!の気持ちでいっぱいでした。やはり、アニメでは動きと音声が足されるところが大きく違いますし、エピソードの補完とか、原作とは違う表現が見られ、もう一つのモブサイコを楽しめる所が素晴らしいですよね。
原作を読み返して、改めて、アニメって、原作の良さを引き出しながら素晴らしいアニメ作品に仕上げていたんだなあ~~~!とじんわりと嬉しくなりました。(それだけに、前回の律のターンと今回の茂夫とモブの対話だけが、改変やばっさりカットされてしまったことだけがひどく心残りです)
やはり何より、ラストのモブの…影山茂夫の笑顔が声と映像付きで見られたことが感無量でした。しかもかなり原作に寄せてくれていましたよね…原作とアニメのちょうど中間というか。感謝…。声も、モブの破顔なんて今まで聞いたことないのに、「こ…これだ…」という笑い方でたまらなくなりました。本当に茂夫の笑顔はここにあった…。
表情で言うと、言い方がひどくなってしまいますが、やはり茂夫の泣き顔も最高でした。
そしてアニメならではといえば、アイキャッチと、ラストのタイトルロゴ。
毎回素敵なアイキャッチでしたが、今回は何と原作者様が…!!関わられてて!!!???それだけでもすごいのに、あの数秒間に16枚???16枚の先生の新規絵???一瞬で?どんな贅沢ですか???ひっくり返るところでした。全部コマ送りにして見なければ…。こうして動く原作新規絵が見られるのもアニメならでは…嬉しすぎます。
そして、茂夫の笑顔から、ラストのタイトルロゴが出たところで、ああ、終わりなんだな…と寂しくなりました。ロゴかっこいいな。もう、「完結!」の文字が見えたかのような、「これぞモブサイコ100や!!!」と言われたような気分でした。…終わらないで~~!
上映会(おもにトークパート)
上映会につきましては、10話から12話を映画館のスクリーンと音響で見た流れで、松澤さん、伊藤さん、監督のトークを聞く流れでした。
12話については初見でしたので、正直、そのことで頭がいっぱいでトークの内容があまりしっかりと覚えていられなかったのですが、見終えた直後、複雑すぎて最早「無」の境地にいたってしまった自分にとっては、3人の話をきいて心を落ち着けることが出来たから、話が聞けてよかった…と思ったことを覚えています。
その中でも特に覚えているのが、ラストシーン収録時のお話で、笑う演技が苦手だった伊藤さんが、入野さんにアドバイスをもらったという話。笑えなかったモブに伊藤さんが重なって、最後にあの茂夫の笑いを演じてくれたことがもう、最高の結末過ぎて、胸に残りました。
作品とともに、伊藤さんの事を認識し始めたので、本当に、ここまでいろんなことがあったし、その都度成長(というのもおこがましいのですが)されてきた姿はモブと重なって見えてきます。挨拶の時の姿は、舞台のカーテンコールが重なって、ぐっときました。
また、エクボのシーンでは、「直前に、師匠がモブをつかめそうでつかめない…!でもそこではまだピースが一つ足りないからで…!」みたいな話をされていて、まさにそうよな、と思いました。
そして、松澤さんのフリと繋ぎも上手すぎて、聞きたいことがたくさんきけて、我々の代弁もしてくださって大満足な時間でした。放心状態になる・いろんな思いが渦巻く場で、染み渡るたくさんの言葉をありがとうございました。
原作(100話⑭~、101話)
100話では、茂夫の問答もあり、モブの深層心理について踏み込み、霊幻やツボミちゃん含む他者への考え方が、ここにきてようやく語られるのが興味深かったです。それが明らかにされたところで、霊幻がどう出てどう落としどころを見つけるのか…⁉と、本当に最後まで展開が読めませんでした。
ここまできて、言葉だけで説得するなんて無理過ぎてリアリティにも欠けるよ…と訝しんでいたのに、読んだらもう、…ああ、すごいな…と落ち着いてしまいました。ここで、モブを止めるために話しているというよりは、告白しちゃう前に話を聞いてほしくて止めたいスタンスだったんですね。自分も含めた二面性への悩みや、「相手を利用する」という、確かにずっとチラつきながらも核心には触れなかったそこについて、ここで回収するのが上手すぎました。
そして、モブの笑顔にどれだけ衝撃を受けたことでしょう…。笑えない、と言っていた少年の笑顔がラストシーンで、作品の一番最後が一番感動な絵で終わることあります?天才か?しかも原作だと、ページ数めちゃオーバーしてて、単行本の一番最後のページですからね?余韻のいとまもない。
この、泣き顔見ましたか?作中で、主人公でありながら目にハイライトが入ったことがほとんどない少年の、(100%状態以外での)初めてハイライトが入る表情が、もう感情を100まで制限しなくなった、モブが自然に表した初めての感情が、好きな女の子にフラれて流した涙なのが…あまりに青春で、大好きです。何ならこのシーンで最終回を〆てもいいくらい。これぞ青春じゃないですか…。いや、そこで終わらないのがモブサイコの、こちらの予想をいつだって超えていくおもしろさと良さを展開するすごさなんですけどね。
16巻キャッチコピーは本当に秀逸で、100話でモブと再度対峙してきた面々、そして最後のモブと茂夫の話のときに、モブがああ言えたことが、全てキャッチコピーに表れていました。すごすぎる。
そして、その後の彼らがまたどう変化していくか、余韻と未来への可能性が込められた101話。自分の立場が変わった茂夫、兄との関係が柔らかくなった弟、髪型も変わったテル、この話に登場する面々が皆、100話までとは違う姿を見せますし、誰より、1年前のこの人は全く違う気持ちでこの日を過ごすであろう霊幻。この、100話を超えての101話「これから」。あまりに美しすぎる最終回でした。どれだけ非日常が描かれても、モブサイコの真髄は日常なんだなあと思えて幸せでした。
まとめ
本当に、モブサイコが生きがいでしたので、最終回直後の落ち込みようはひどく、ずっと何も考えられない抜け殻状態でした。ようやく最終回を見返すことが出来るメンタルになってきたところです。
これからは過去にいろいろ注文したグッズが届くのを待ち、録画を見返し、単行本を読み返し、買ったけど開封してない・読んでない諸々を見聞きし、布教活動に励みながらモブサイコ余生を楽しんでいくしかないです…!
これからの人生、きっと好きなものや流行りは変わっていくでしょうが、自分の中でモブサイコは何があってもずっと大好きな、ずっと自分の心の中の大事な所に置いておきたい作品であり続けるし、いつの時代になっても、こうして誰かに伝えたくなるような物語であり続けるでしょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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