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数字の向こうはいつも見えない

だからといって全てを知らされてしまったら、おそらく3日で狂ってしまう気はするのだけど。

はじめに

これは3/21~3/22の2日間の広島遠征のうち、ホームシック衛星以外部分の道中記です。そもそも、ホームシック衛星2024の遠征候補地に広島が浮上した理由が「そういえば広島ってこの前のバカ移動(→これをやるのに関西から18きっぷで全移動した)では降りてないよな」だったので、当たったからにはちゃんと広島という街を歩けという神の采配だということで、記録もちゃんとしておきましょうの回です。大阪も東京もチャレンジしたのに全落してますからね!なんなら今もまだ大阪にご縁ないですからね!!(Sphery Rendezvous京セラ一次落ちマン)少なくとも広島についてはそういうことだろ神様!?ということにしておきます。

広島という市街地について

第一印象は「とても西日本の大都市っぽい!」でした。私の中でこの印象になったことのある街って鹿児島、姫路、小倉なんですけど
・路面電車走ってる
・鉄道の主要駅(新幹線駅あるいは特急停車駅)と繁華街やアーケード(昔の城下町部分)、オフィスビル群がそれぞれそれなりに離れている
・主要商店街が屋根付きのでかいストリート
・建物の外観雰囲気がなんとなく揃っている
・主要道路の歩道が石畳っぽいタイル敷き
みたいな条件のうちいくつかが達成されるとそう思うみたいで、広島も私の中ではそういう街に思えました。


このかんじ

でもちゃんと違う街で、誰の焼き直しでもないことは感じられるから西日本の都市、不思議です。

あとこの「かなやま」が個人的にわー!となった。

かなやまちょうステーション

というのも、私に馴染みのある「かなやま」は言わずもがな愛知県名古屋市の「かなやま」なんですが、表記「金山」なんですよ。でもここのかなやまは「銀山」で、そこからなんとなく、『貴金属として、金と銀どちらがより身近であったのか』からこの違いが生まれたのかなー、とか思ったら自分の中でとても腑に落ちて。
名古屋はやたらめったらなんでも金ピカにするくらいには金というものが身近にあったように、石見銀山という銀の産出に優れた場所が近所にある広島は銀というものが市井に根付いて身近なものだったんじゃないかなぁ、みたいな。私でさえそんなこと思いつくくらいなんだから、なんかそういうこと研究した文献とか絶対あるよね。誰か教えてくださいお願いします。


今回もご当地マンホールと記念撮影


平和記念公園

ホテルをグリーンアリーナの近くで取ったので、必然的にこの公園も歩いてすぐの場所にあり、そして広島という場所にお世話になるからには行っておかなきゃいけない場所のような気もしたので、ここに行くのは前々から決めてました。


行ってみて驚いたのが、かつて壁だったであろう瓦礫までちゃんと残してあったこと

記念館にも行きました。時に写真や報道記事よりも市井の名もなき人々の記した文章や絵の方が「それがもたらしたもの」が何であったかを浮かび上がらせることが世の中には往々にしてあり、わたしの世代で言えば、東日本大震災にまつわるそれらが「そう」なんだけど、ここにある展示物も性質としては「そう」だった。特に記憶に残っているのが、馬舎で横たわる馬に寝そべっている人、という図を描いた絵です。
それと、この記念館の建造物としての構造が、より「記念館として何を後世に伝えようとしているか」を浮かび上がらせていて、それが前述した市井の名もなき人々がここにいたこと、1秒にも満たなかったであろう一瞬で「いた」という過去形になった人が本当にたくさんいたのだということを、歩くだけで否応なく頭に叩き込まれました。建築部門にいい仕事してる人がいる……………。


三原

帰りの日こと22日は、午前7時18分に広島県内の山陽本線に架線トラブルが発生し、それがかなりのトラブルだったみたいで、その後17時ごろまでダイヤがくっちゃくちゃになるというとんでもカオスな日でした。なので、「じゃあ帰るかー」と広島駅に着いた私を待ち受けていたのはこれだし、

現在時刻と発車案内時刻にご注目ください

私が乗車した09:50発山陽線経由糸崎行きの列車(実発車時刻は11:55あたり)も三原に着いたタイミングで運用が変わり、運転手さんから「この列車今から広島に折り返すらしいわ、すまんが降りてもろて」の旨の案内を受けました。最初は予定終点の糸崎で岡山方面相生行きに乗り換えようと思っていたのですが、「新幹線課金で岡山まで追っかけるとして、降ろされたなら降りちゃえ!」ということではじめまして三原。

>>工事中<<
広島駅も南側工事中だったんだよな、工事に縁がある(かなしい)

駅からは三原港がほど近いということで、より海側である西口側はやたらタコがいました。

噴水のタコ
モニターのタコ(やっさ祭りとの融合スタイル)
これは居酒屋の看板

ベリー有名タコ処こと明石と三原、近くはないけど遠くもないので、瀬戸内もその辺と生態系似ててタコよく獲れるの?とかぼんやり考えてました。愛媛の印象のある鯛にしても、明石に『明石の鯛』としてブランドバリューついてるし、もしかして何か似通ってる……??とかね。浅い知識でしか考えてないのでこれ以上のことはちゃんと調べたほうがいいな。興味出てきたし海産資源の文献も読むかね……。

三原城跡

西口探検を終えてもまだ時間が有り余っていたので、駅の北口方面にも向かいました。

すると。

突然生えてくる城の案内
言われるがままに駅を出てみれば
れっきとした城跡!!!!

突然の史跡。『駅施設そのものが史跡』とかではないのにドアtoドアっていうのは初めての経験でした。

まあでも解説碑いわく、山陽線が本丸をぶち抜いているらしく、むしろ被害者そっちかい案件だったという。確かに……なんとなく駅舎が本丸と言われても納得できるような……。

なんというか、
お堀と駅舎と線路の位置関係的がだいたいそんな感じというか……

三原プリン

あと駅構内で見つけた三原プリン、これが割と面白かった。

パンフレットまである

何か一つものを決めて、みんなでそれを使って街おこしをしよう!というよくある企画だとは思うんですけど、参加店舗もまあまあたくさんある上に1店舗がいくつも作ってたりして点数が多いのでパンフレット眺めるだけでちょっと幸せになれるし、プリンならまあいくつか買って食べてもお腹やお財布にそんなにそこまでダメージ来ないから挑戦しやすい。そして個人的におお、と感動したのはラインナップにデリカプリンもあるとこで、それこそタコチップ入りプリンとか茶碗蒸し(カスタードプディングの要件を満たしている)もラインナップにあって、これは巡っても飽きないように仕掛けられてるなーと思いました。デリカプリン食い歩くのはちょっとやりたいもんね。またそのうち行こう。

30分くらいしか猶予がなかったので駅からはほぼ動いてないのですが、それでも面白いものがいくつかあったので、新幹線課金分はしっかり取り戻したと思います。(取り戻したとは)

山陽新幹線こだま

私、じつは今回はじめて山陽新幹線に乗りました。課金を躊躇わなかった理由、実はここにもあったりした。

はじめましてレールスター!
実は買っていた三原プリンを食べながら岡山へ
牛乳+卵黄ベースのかためプリンで、旅の途中に食べるのにとてもよかった
たぶん30番のプリンなんだけど、冊子発行年が昨年3月なので値段が違ってわけわからん(私の購入時価格は記載+130円)

この区間は西日本だからチャイムがいい日旅立ちだったりして、今回はレールスターだったからあんまり何も思わなかったけど、たとえばN700運用に乗っていい日旅立ちチャイム鳴ったら脳がおバグり申し上げそうだな、みたいなことも思いました。北陸ロマンをあさまで聴いてちょっとビビる、みたいな感じ。(喩えが下手くそ)

おわりに

先日、こんなツイートを見かけました。※頑なにツイートと呼ぶ派

平和記念館に収蔵されているすべても、あの時に生きていた人々にとってはきっとこの場所にあるものと同じ位置にあるのだろうと思ったし、最終的なトリガーが人為的なものか、あるいは自然災害によるものだったのかという違いはあれど、どちらも結果として「原子力」について考えることを避けられなくなる場所、ではある。それは本当に単なる偶然なんだけど、あの震災をリアルタイムで見たあとに広島という場所を初めて訪れたというこの順番は、私の人生の上では割と大事なことだったような気がしました。他にも『天空の蜂』を読んだばかりだったことや、北陸という場所に縁があったり核融合研究施設を見学させてもらった経験があったりすることでこの技術まわりについては簡単な言葉で表せない“何か”が自分の中にあることなんかも関係はあっただろうけど。

安易な答えのどちらかに立つ覚悟はまだ私の中にはないし、おそらく一生立つことのない臆病者ではあるのだけど、でも「過去たくさんのひとの人生が狂ったきっかけ」になった技術であり、今後もそうなり得ることだけは、覚えていなきゃいけないな、と、そんなことを思いました。

おまけ:糸崎駅

前回も糸崎でだいぶ時間を持て余していたはずなんだけど、あの時は春らしく暖かい日で(というかこの2日間が寒いのがおかしい)ホームの外ベンチにぼんやり座って飯食ったりなんだりしてただけで探検をしてはいなかったので、21日に寒さ凌ぎを兼ねて探検することにしました。山陽線の接続キーポイント駅!さぞかし立派なのでは!?

……そうでもねえな?
いや今時そんな書き方しないんだわ

予想に反してめちゃめちゃ古き良きタイプだった。まあ、ローカル線の接続キーポイント駅がキーポイントである理由は車両基地が近いとか、入れ違いの車両たちを捌ける線路を持てるくらい周辺がだだっ広いとかそういう理由なんだから、大抵なんというかそういうもんよね……、うん知ってた(妙高高原や篠ノ井や直江津を思い出しながら)。相生もそんな感じだったし。
ところでこのオリジナルフォントのようなもの、国鉄だった頃に標準で使われてたとかそういう感じのやつなの?(無知)

おまけ2:お土産

1日目はホテルの近く、ローカルっぽい雰囲気のスーパーで夜ご飯(おそうざい)を買ったんですけど、セルフレジだったので私は割り箸をもらうことをすっかり忘れて店を出てしまいました。
んで、戻るわけにはいかないし(図々しすぎるからね!)と割り箸一膳のためにコンビニから何からかけずり回ってみたんですけど、割り箸一膳ってレジでもらわない限り、街中にその単位で存在しないんですよね。いや世界の皆様におかれましてはそんなこととっくにご存知のことだと思いますけど、わたしは知らなかったんですよ、百均コンビニで売ってる割り箸が最低でも10入ってることを。
で、まあ妥協して仮にこれを買って、残りを家に持ち帰ったところで、家で割り箸なんて私は面倒くさくて使わないので、ここで割り箸を買う選択肢はとりあえず消えて。

それならばと「箸をもらうためにもう一品おそうざいを追加する」が次点の案だったわけですが、これに関しても「もうこれ以上食べたいものない、やだ、食べたくないもの買いたくない」という己の食欲のNASAとケチ根性に敗北。そしたらもう残るは「洗って使うガチの箸を買う」しか選択肢がなくなりました。

が、ここで私が閃きます。

「DAISOって広島創業の会社じゃん!!!!」

これを去年のバカ旅車窓から学んでいたので、「つまり、DAISOでお箸を買えばそれはアクロバティック広島土産!」と前向きにDAISOに向かい、無事箸を購入して夕飯問題をクリア。

てことでDAISOの箸を「土産だ!」と己に刷り込んだ結果、ほかの定番品買うのはすっかり忘れて帰ってきました。もみじ饅頭を現地で食いもしなかったのに買いそびれもするというね。因島とか宮島とか行きたい場所はいくつもあるので、今度こそ……何かを食べるぞ……。

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