裴松之と罵詈雑言
こんばんは。
「五胡十六国入門」です。
カクヨムで毎日更新コンテンツを三つ抱えていましたが、この度一つが終了しました。本当は五つやりたくなっているんですけどぜんぜん手が回っていません。なのにノートをはじめてしまいました。そりゃ毎日更新なんて無理だよね?
三國志裴松之注は罵詈雑言
あまりにも雑な言い方でぶん殴られるやつです。三國志は西晋の陳寿が統一王朝の立場から旧三国の歴史を著述せねばならないという関係から、可能な限り三国が平等になるよう著されたものでした。そのぶん余計な情報を盛り込むわけにもいかず、記述がめちゃくちゃシンプルになっています。あとで話す裴松之も、その注を上梓するにあたって「素敵な庭園をお散歩させるみたいな歴史書☆」「だけど正直情報なさすぎ」と語っています。いや前者なに言ってんだかよくわかんない。
なのでその情報量の少なさを憂えた劉宋の第三代皇帝文帝が、裴松之に「三國志について増補しなさい」と命令。それに応える形で上梓されたのが三國志裴松之注。文帝が「ヒャッハーこりゃ不朽!」と感激したほどの完成度であり、現在三國志はだいたい陳寿の本文と裴松之の注とがセットになっています。
素晴らしいできばえの注であることは異論を俟ちません。が、見出しタイトルにも書いた通り罵詈雑言の嵐。なかでも蜀志馬超伝では「穢雜虛謬(汚らしいし粗雑だし虚報だし誤り)みたいな穢ならしい言葉で自身の引いた注釈を罵倒しています。
初めて裴松之の罵詈雑言を見かけて以来心惹かれすぎていたため、このたび、ついに罵詈雑言をひとところにまとめ上げました。
裴松之先生のフリーダムな発言の数々、楽しんでいただければ幸いです!
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