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何故人はBARに行くのか
最近よく考えることがある。
何故人々はBARに行くのかということだ。
飽食の時代だ。
お腹が空いているのならスーパーやコンビニに行けばいいし、喉が渇いているのなら水を飲めばいい。お酒を飲みたいなら買えばいい。
こんなことを言っちゃ全ての飲食店にガンくれてるようなものなのだが、料理ないし何かしらの食べ物をメインとして提供する店舗はまだその存在意義にすぐ辿り着ける。その料理人あるいはシェフ、バイトのおにーさん、なんでもいい、その人その店が作る味付けが好みだったり、「食べモノ」が好きなのだ。もしくは、面倒なことに人間は栄養を摂取しないと生きていけないので、飲『食』店が存在するのは至極真っ当なことに思える。家で作るのが面倒だったり、素敵な人とお近づきになりたいだとか学生時代の友人とくだらないことで笑い合いたいだとか、人間関係をより良いものに構築する為に利用することも多々あるだろう。
だがバーはどうだろう?(ダイニングバーは別として)お腹を満たすことを目的としている人はいないだろうし、騒ぐような場所でもない。男性ないし女性を口説き落とす為?酒に頼るなんてそんなダサいことしてるからモテねーんだよ。
やや話がとっ散らかってきたので一つまとめると、この場で想像してほしい状況は
「一人でBARのカウンターに座る客」だ。
すっ飛ばして結論からいきましょう。
そういう人達は救いを求めているのだ。
宗教的?その通り。
私はある種の宗教だと思っている。
どの店を選んでもいいし、選ばなくても良い。唯一神を定めて、◯◯さんのカクテルは最高だ!と叫んだっていい。あらゆる宗教は人間によって作られたもので、そこには善も悪もないからだ。
ただし、一つ気をつけてほしいのは宗派をごちゃまぜに考えないこと。BARにはその店舗ごとに流儀があり、だからこそ風情が生まれる。「◯◯さんの作るカクテルの方が〜」などとほかのお店で言ってしまうのはキリスト教のお葬式に数珠を持っていくようなものだ。とかく、私たちバーテンダーはカウンターに座る人々を信仰者にしても、狂信者にはしないように心がけなければならない。信じるものは救われるし、騙される。盲目的にさせずに自分で選択させなければならない。
この話も同様、信じるも信じないもあなた次第。
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