高校でバスケ、続けていたら違ってたかも

中学でバスケ部だったから、という安易な理由で高校でもバスケ部に入部した。入部説明会みたいなやつが木曜日か金曜日にあって、”今週土曜日試合あるから”と突然の告知。正直、展開が早過ぎるなぁと思った。まだ同級生ともろくに打ち解けてもいないのに、先輩も誰一人覚えていないのに。とにかく、この時点でなんとなく、嫌な予感はしていた。自分には合っていないのではないか、直感がそう告げていた
確か、バスケ部に入部希望であることを同じクラスの同じくバスケ部希望の子へポロッと告げたところ、一年のバスケ部で集まろうという誘いがあったのはあった。正直気乗りしなかった。そもそも、なんとなく誰がなんの部活に入るかみたいなのは周りの話し声などから多少なりとも推測は出来た。その中で苦手なタイプはやっぱりいた。だから、一年のバスケ部の集まりにも端から参加したくはなかった。というか、実際参加しなかった

コネがないもので、件の試合会場へも普通に遅刻した。いまいち会場への行き方が判然としなかった。そして、”どうやって会場へ行けばいいですか”と質問することも出来なかった。誰も迎えになど来てくれるはずもない。そうこうしているうちに試合は終わり、何事もなかったかのように授業の日々が始まった。試合の日の出来事はほとんど覚えていない。高校入学早々幸先が悪すぎて、周りも全然見る余裕なんてなかった

なんとなく選択を間違えたのではないかという違和感を抱えながら、部活に顔を出してはいたが、練習はキツくて、先輩はなんとなく怖いし、同級生は嫌味なやつばっかで、挙句の果てに普段の授業は進行が早すぎて、ついて行くのがやっとだった

あまりにも、毎日が苦痛で仕方がなかった。結局どこにも居場所を見つけることが出来ず、3年生が引退してからは部活のキツさにも拍車がかかり、誤魔化しが効かなくなってしまった

最終的に俺は3ヶ月かそこらでバスケ部を退部した。残る理由が見つからなかった。バスケも特段好きだったかというとそうでもないし、同級生とは打ち解けられないし、部活と勉強の両立が全くもって出来ていなかったし、そんなこんなでとにかく、バスケ部を辞めた


時は進んで2024年7月
人生で一位二位を争うくらい辛かった高校を卒業して7年。思えばよく卒業できたなぁとも感じる。大学と違って、単位が足りなければ卒業できない、というわけでもないし、内申点の良し悪しを無視すれば卒業自体は難しくないのかもしれないが、色んな思考が巡って気が休まらなかった身としては、そこそこ困難な道であったと思う
確かに部活動はキツかったし、ついていける気がしなかったが、今社会人の真っ只中を生きていると、学生時代、部活動に力を入れていたかそうでないかで、基本的なマナーというか、胆力というか、精神力というか、そういった総合的な人間力のようなものに差が出てきているような気がしてならない
きっかけというものは特にないけれど、日々様々な雑踏、ノイズに晒される中でぼんやり考えていると、不意に浮かんでくるアイデアのような、鮮烈な情景というか、未来予想図のような、過去との因果のようなものを閃くのである。今の俺は過去の俺がこうだったからだ、と。俺だけでなく、あの人がああなのは、過去こういうことがあったからだと

スポーツに打ち込んでこなかったからではないのか。体力がないのは。自信がないのは。行動力がないのは。モテないのは。最近、そう思うようになってきた

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