人に物を伝えるって難しいよねって話。

♩大きなのっぽの古時計〜おじいさんの時計〜

これはとても有名な童謡。

昔からふとした時に口ずさんでいる曲で、大人になった今も時々口ずさみ、その度に思うことがある。


おじいさんの時計は、おじいさんが生まれた時に来て、花嫁を迎えた時も時を刻み、亡くなる時に動かなくなった。

私は7歳の時に猫を飼った。双子のように育ち、私は猫を兄のように恋人のように思い大事にし、猫も私を妹のように下僕のように思っては接してくれた。

おじいさんが花嫁を迎えた時にもチクタクしていたようには、私は猫に花嫁姿を見せることはできなかったけれど小学生の時から丸15年間ずっと一緒にいた。

大きなのっぽの古時計は猫が夜泣きをする時に歌って眠らせた歌でもある。

私は小学校くらいの頃から、(おじいさんが生まれた時から死ぬまでずっとチクタクチクタクしてた時計は、もしかしたらおじいさんの心臓を指すのかな…)と考えていた。

おじいさんご自慢の時計とは、おじいさんはよっぽどの強心臓なのかな。

おじいさんが死んで時計とお別れとは、肉体と魂がばらばらになることを指すのかな。

なんて考えては過ごす小学生だった。今もそう思ってたまに脳内をぐるぐるしている時はあるけれど、最近、大きなのっぽの古時計に原曲があることを知った。

grandfather's clockというらしい。

しかも続編の歌まであると言う。

驚いた。

日本語の歌詞では100年になっているけれど本当は90年だったりとか、3番までの日本語の歌に対して原曲は4番まであるとか、

時計の大きさとか重さまで原曲の歌詞にあり、花嫁を迎えた時には24回鐘を鳴らして祝福したとか、おじいさんがネジを回してやっていたとか、そんな描写が細かくある曲であることを知った。

日本語の歌詞ではぼんやりと、おじいさんの大事にしている時計がおじいさんと生涯を添い遂げるように時を刻んでいたというニュアンスが伝わる。
だからこそ、私のように魂と肉体がとか、おじいさんが強心臓だとか言い出すやつが生まれる(?)


けれど原曲では詳細に歌詞が書かれてておじいさんとのほっこりエピソードに見えてくる。間違っても強心臓なおじいちゃんの歌と間違えたりはしない。

適当な情報量や、正しい描写、誤解を生まなずに必ず伝えたいことが伝わるように物事を伝えるって大事だな…と思ったお話でした。

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