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水分量と栄養のオススメバランス

〈適切な水分量を知りましょう〉

大変暑い時期には、水分、塩分、カリウムなどの摂取量も十分であるかどうか確認することが大切です。「大汗」をかく運動をするような状態でなく、ベッド上で寝ていることが多い状態ても高い気温の中では体表から水分が蒸発しています。

大切なことは、必要な栄養や水分が確実に、安全に摂取できることです。

高齢者になるとなかなか水分を取らなくなって(口渇感が少ない、トイレが近くなるなど)、 気が付かないうちに脱水状態になり、唾液量が減ってしまいます。また重篤な状態になる と脱水状態を起こし、熱中症や脳梗塞心筋梗塞を引き起こす原因にもなります。

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1日に必要な水分摂取量

必要水分量=尿量+不感蒸泄+(糞便など)-代謝水で考えますが、 簡易計算式での算出方法というものがあって 必要水分量(ml/日)=年齢別必要量(ml)×実測体重(Kg)で計算します。


22~55歳の場合:35ml/Kg/日 55~65歳の場合:30ml/Kg/日 65歳以上の場合 :25ml/Kg/日 以上が年齢別必要量です。
例えば75歳で50kgの人の場合 25(ml/Kg/日)×50(kg)=1250(ml/日)という計算になります。これか ら1日に1250mlの水分量が必要ということになります。この中には食事に含まれる 水分量が含まれるので飲用分はそれを差し引いたものとなります。 一般的に施設での高齢者の食事は1500Kcal で提供されていると考えると食事に含まれ る水分量はおよそ600ml となります。(食事1000Kcal で400mlの水分と計算)
このことから、1 に日必要最低限な水分量は 1250(ml)-600(ml)=650(ml)となります。


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日々の活動状態が活発な人はもっと多くの水分を必要としますし、心不全、腎不全のある 方は 1 日の飲用量の制限量があったりしますので注意が必要です。 また、捕捉になりますが発熱や発汗、下痢や嘔吐をした後は水分とともに体内のミネラル 成分も失われるので、ただ水を補給するというだけではなく、経口補水液やスポーツドリ ンクを飲んで、ミネラルのバランスを整えることも必要です。


<栄養状態を確認しましょう>


身体計測と検査データから低栄養状態であるのか、また、経時的に栄養状態をチェックし、必要であれば対応策を立てて行くことがよい状態の維持につながります。
 

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まず、血清アルブミン、RTP(ラピッドターンオーバープロテイン)や総蛋白などの血液生化学検査の結果を医師に、BMIや体重減少率、上腕周囲長、上腕三頭筋皮下脂肪厚、肩甲骨下部皮下脂肪厚などのチェックを栄養士さんや保健師さんから受け、栄養状態を確認しましょう。

<摂取量の適量を知りましょう>


エネルギー必要量は、エネルギー消費量とエネルギー蓄積量から推定します(エネルギー必要量=エネルギー消費量±エネルギー蓄積量)。
全エネルギー消費量は基礎エネルギー×活動係数×ストレス係数で求めます。
基礎エネルギー量は、Harris-Benedictの式で下記のように求めます。
 
男性:66.47+13.75×体重(kg)+5.0×身長(cm)-6.75×年齢
女性:655.1+9.56×体重(kg)+1.85×身長(cm)-4.68×年齢
 
活動係数は、寝たきり1.0、ベッド上安静1.2、ベッド外活動1.3~1.4、ストレス係数は、飢餓状態0.6~1.0、骨折1.1~1.3、重症感染症1.5~1.6、多発外傷1.4、がん1.1~1.3などで計算します。
低栄養状態では、エネルギー消費量+200~500kcalで計算します。


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