空區地車の力学54.令和5年の祭りがスタート!
4月2日若中会が行なわれました。
若中会とは5月4~5日におこなわれる本住吉神社例大祭の約1か月前に行なわれる祭り参加者(=若中)の最初の会合。
若中会では、例大祭での四役(空區の4名の巡行責任者)の紹介や挨拶に加え、例大祭に向けてのスケジュールや注意事項の確認が行なわれ、最後にビールを吞んでイキを上げる、いわば祭りに向けての決起集会です。
30名程が集まったが、ほとんどが20~30代で、60歳以上の若中(年寄りとも呼ばれる)は数名。もはや年寄りに分類される私としては呑み仲間が少なくなりさみしい限り。ちなみに年寄りとは年を取ったオヤジではなく、経験豊富な長老という意味なので誤解しないでください。。。
私はかれこれ25年間、子供会の綱担当ですが、若中会で責任者自ら「今年もよろしくお願いします」と丁重にお願いされました。10年ほど前までは丁重どころかお願いもなかったのですが、子供会でみていた子たちが30代になり、四役や四隅責任者になるようになり、ここ数年、私の地位は若干向上しています(笑)。
さらに子供会が解散した後は後ろテコも併せてお願いされたのですが、ここ数年その追加オプションが「今年もキタ~」。
実は後ろテコの扱いは非常に難しい上に、宮入では「浴衣」着用が決まり。もちろん私も四役経験者ではあるので浴衣は持っていますが、子供会が解散した後は、棒鼻右前が私のポジションを自任しているので浴衣を着ることはありません。子供会の綱担当は法被で、後ろテコは浴衣となると衣装替えが必要であり、ムリ!無理!むり!
それでも「法被でもOKです。許可は得ています」と食い下がる。許可は誰に取ったの?という無粋な質問はせず、今年も子供会解散後に法被でもよいならと承諾したのですが、快諾ではない、あくまでも承諾。
逆らわず、いつもニコニコ、従わずってか~。
後ろテコは地車の力学をわかっていないとできないポジション。坂道の多い神戸の街では唯一のブレーキが後ろテコであり、唯一のハンドルが後ろテコ。後ろテコのない地車は方向修正もブレーキもないチューチュートレイン。
しかも、重いテコを浴衣姿の中腰で操るので1日中1人でというわけにはいかないし、腕力の無い高齢者では厳しいのであ~る。
後ろテコは2カ所あり、2人1組で、最低2~3組は必要。いまでは適任者は数人しかいないので相当な重労働になる。どうなることやら。。。
承諾とはいえ今年は交換条件を出しました。
有馬道商店街での「ちどり」の敢行。。ちどりとは地車の前輪を上げて後輪だけで前に進みながら右に左に、まるで千鳥足のように蛇行しながら走行する技で、地車の前と後ろの若中全員の息が合い、かつ補助動力いやメイン動力の子供会の綱が必要。私が子供会の綱担当になった日から25年で2度ほどしか成功したことがない力技であり難技でもあるの~だ。
子供会の士気は私に任せればよい。あとは君たちの気持ち次第だ。これには「まあ、やってみますわ」となんとも心もとない返事ではありましたが。。。このブログを読んだ方々は、5月4日11時~JR住吉駅西角の有馬道商店街入り口付近に集合ください。
さて、今年の責任者は西尾君で、空区では超1級のお調子者だが、彼の説明は企業が行なうプレゼンに近く、配慮と説得力があったのには驚かされた。しかもユーモアは衰えておらず、若い子たちに「ヤンチャすんなよ!」とニヤリとドスを利かす。
聞くと今年37歳になるとのこと。「そりゃ~大人対応だわなぁ」と感心した。1年に1度しか会わないので致し方ないが、多くのヤンチャな子たちが立派な大人になるのを身近で感じるのは、とてもうれしいものだ。
私たち年寄りも成長しなければと反省もしきりの1日となった。
そんな彼らが今年企画したのが衣装の変更。4日の町曳きのみのシン衣装で、5日の本祭りは従来通りの衣装になるとのこと。とわいえ若中全員にシン衣装を配布するので相当な費用と思うが、何をするにもお金はいる。予算を引っ張ってくるだけでも大変だったと思うので、まずは着てみることに。シン衣装は5月3日に配布ということなので、楽しみです!
伝統を重んじる空區なので、この後どんなことになるやらわからないが、それはまた明日のココロなのだ~!