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白紙の文学書まとめ

※この記事は文豪ストレイドッグスの考察です。

現時点で明かされている情報

・本はこの世の根源に近い存在。
・本の中には、無数の可能性世界が折りたたまれて内在している。
・現実世界は本の外に存在。
・頁に書いて可能世界を呼び出すことで現実世界の内容を変えることができる。
・可能世界を呼び出すとき、現実世界と可能世界は入れ替わる。
・世界が入れ替わる時、記憶も同時に入れ替わる。
・頁に書く内容は物語的な因果整合性が求められる。
・頁の一面すべてを書き終えた瞬間に効果が発動する。
・どんな炎や異能でも傷つかない。
・その本が横浜に封印されているとある予言異能者が予知した。
・敦はその本への道標。
・本の発見と封印解除には大規模で派手な異能捜索が必要。
・本を得るためには横浜の異能者を根絶やしにする必要がある。
・特務課が持っていたのは、かつて研究の為に本から切り取られた一片の頁。


・可能世界の太宰は特異点によって世界の分断を強制接続できる=本の中の可能世界同士の分断と本と外の世界の分断を接続し、記憶を読み取れる。
・可能世界の中に存在する本に現実改変機能はない。頁に記入するとその可能世界そのものが消えてしまう。可能世界に存在する本は排水溝のようなもの。
・可能世界で三人以上の人間が可能世界のことを知るとその世界は消失する。

本の制約

・物語的な因果整合性が必要
・一頁すべてが埋まってから頁の効果は発動する
・現実世界との共通の台詞が必要?
(不楽本座の描写から想像する限り、世界の入れ替わりのスイッチみたいなものは、本の書き込みと現実世界で同じ台詞が使われること、というような条件もありそう。)

本についての考察メモ

■本と多世界解釈の共通点

あらゆる可能性、確率が重なりあった状態で同時に存在していて、アウトプットの局面でようやく実在に変わる、というあたり多世界解釈と似ている。同じ理由で、本と量子コンピュータも似ているのかも。
本はアウトプットの確率を人為的に調整するもの?それとも世界を入れ替える=線路の切り替え装置みたいなもの?
記憶も書き換わる=自分が並行世界にいたもう一人の自分になっている。自覚はない。
異能無効化は通用しない=世界自体は異能ではない。
書き込まれた内容に見合う過去と未来を即時に演算して世界を書き換えるので、歴史も同時に変換される?



■本と約束の地の共通点

本は作中で約定の地と呼ばれている。
約定の地と約束の地の語感が近いので、つながりがある?
本をめぐる争いはパレスチナ問題の象徴か?
ひとつの聖地を巡って3宗教が争う構図も本を巡る戦いに似ている。

本を得るために、横浜の人間を一掃しようとしたり、町ごと叩き壊そうとしたり、焼却しようとしたり、随分手荒い手段がとられるのは、本をめぐる戦いは土地をめぐる戦いであるから?
横浜そのものに価値がある?
横浜を支配する人だけが、本(神との契約)を手に入れることができる、という可能性もあるのかも。

■「可能世界の本は排水溝」の意味

小説版BEASTには「こちらの世界の『本』は謂わば排水溝だ。外の世界の呼び出し命令に応じ、本はこの世界自体を書き換えたり、廃滅させたりする。」という記載がある。これはどういう意味か。

各世界には世界を出し入れする孔、出入口のようなものがあると仮定する。
そして本はその孔に指示を出す機能を持っているとする。
現実世界の本は「出る指示」と「入る指示」の両方を伝えられる。
しかし可能世界の本にはいわば機能の欠陥があり、「出る指示」と「入る指示」を入力しても、「入る指示」は認識されないのではないか?
以下その図解。

現実世界で本に書き込むと、現実世界が外に出て、指定した可能世界に現実世界が入る。それに押し出されるようにして、指定した可能世界は現実世界の孔に入り、世界の入れ替わりが実現する。
しかし、可能世界の本には「入る指示」が欠落しているので、可能世界から出た世界は現実世界の孔に入ることはできず、本来それに押し出される形で交換されるはずの現実世界を呼び込むこともできない。さらに排出した可能世界は「入る」の指示がないまま行き場を失い消失する。
大体こんなイメージかなと想像しています。
可能世界の本は世界を排出する機能しか持たないので排水溝、ということかなと思っています。
正しいかどうかは自信がない…。


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