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特務課の局長ポストと露伴について(お題箱から)

※この記事は文豪ストレイドッグスの考察です。
※お題箱に頂いたお題への返信です。

頂いたお題はこちら:
最近気づいたんですが(おそらく周知の事実)、種田さんが『長官』で、辻村さんが『局長補佐』なんですよね。
そうなると『局長』がいると思うんですが、誰だと思いますか?(ヒント0なので答えるのが難しい質問ですみません)

私は史実の文豪の方々に詳しくないので軽く調べただけの付け焼き刃の情報量になってしまうのですが、前々からみんなが名前を挙げていた『幸田露伴』が局長説を推します。(白紙の文学書の封印されている場所に関係してても良さそう)

それに『尾崎紅葉』と一時代を築いたとあったので、それを踏まえると文ストの姐さんが昔マフィアから一緒に抜け出そうとした男こそが『幸田露伴』なのではないかな、と思います。
ただ首領に露見して殺された、とありますが文ストのことなので殺されてる描写がない以上、実は生きててマフィアから逃げたところを夏目先生に拾ってもらって特務課に入ったとか(元々特務課からのスパイだったとか)あると思うんですよね。

ただ疑問というか矛盾のようなものが残るのが、姐さんと一緒に抜け出そうとした『良い人っぽい人物像』と文の父の『厳格な人物像』が全然重ならないんですよね(警官という部分では特務課に近いですが)

そしてWikipediaからですが、『尾崎紅葉』『夏目漱石』『森鷗外』と連なって名前があるので史実の関係性から見ると局長でも良い関係性な気がします。
(実際局長の考察というよりは『紅葉と一緒に逃げようとした男』の正体についての考察な気がしますが💦)

長くなりすみません、ぜひものあしさんの意見をお聞きしたいです。


お題を頂きありがとうございました!!
とても面白い考察でした… !特に、紅葉さんと逃げようとした男が実は生きているのでは、っていうのめちゃくちゃ面白かったです…!!

逃げようとして殺された男=露伴説の年齢的な裏付けだけ確認させて頂きました!
「姐さんが鏡花と同じ歳の時、慕っていた年上男性とともに組織から抜けようとした」ということでしたよね。姐さんは現在26歳で鏡花が14歳なので、12年前の出来事です。
文ちゃんは10歳なので、12年前というと文が生まれる前の出来事。
政府内部に戻った後に別の人と結婚して文を…ってめちゃくちゃあり得るじゃないですか…!!
私もこの説推します~。

ちなみに露伴の年齢ですが、史実では37歳で文を生んでいるのでだいぶざっくりですが47歳あたりでしょうか。
種田さんと森さんの間くらいですかね。

さて、局長ポストは誰なのかについてですが、まずは組織図をおさらい。

【内務省】
 ■警察局?

  ・市警
   ---- [箕浦警部]

 ■〇〇局
   ---- [局長???、辻村局長補佐、局次長???]

  ・異能特務課
   ---- [種田長官、参事官???、坂口参事官補佐、辻村]

【七號機関】(犯罪組織、公安か内調の下部組織)
   ---- [犯罪者 小栗虫太郎]
 鏡花の両親や福沢に要人暗殺を依頼している組織か?(鏡花の母は生前に辻村母と関係があった模様)

【軍警察】(国防軍管轄?)

  ・異能犯罪対策課
   ---- [飛鳥井特別上等捜査官 ]

  ・猟犬(特殊制圧作戦群・甲分隊)
   ---- [部隊長福地、副長燁子、条野、鐡腸、立原上級軍曹 ]

だいぶラフですが、大体こんな感じでしょうかね?
「内務省異能特務課」と普段呼ばれているわけですが、特務課はどこかの局の下部組織なのか、それとも内務省直下なのか、まだ不明です。
局長と局長補佐が存在しているからには、間に局が存在するような気がしています。

お題をくれた方の書いてくれたとおり、史実を考えると露伴もどこかの組織のトップである可能性はとても高そうだなと私も考えています。
ポストとしては、特務課の局長、七號機関の長、異能犯罪対策課の長官、このあたりが有力でしょうか。
文ちゃんによると、露伴は警官なんですよね。
どれもあり得そう…

ちなみに七號機関は、内調か公安の下部組織と噂されているようですが、ここでいう内調と公安はCIAやFBIにように国の諜報機関と捉えていいように思います。
現代日本でも250人ほどの内調スパイたちが総理の手下となって情報収集に当たっているそうなので、七號機関=スパイ機構な気がしています。
内調トップの「内閣情報官」は省庁の事務次官級ポストで警察庁警備局長などの警察キャリアの指定席という現実があるので、それを考えると七號機関の長も警官というのは割と濃厚かなと思います。

国の根源に関わる重要な機密情報を異能者が持っていることを考えると、異能特務課の局長と七號機関のトップを兼任している、機密保持のために役職者を中枢の少人数に絞っているというのも考えられそうですよね~。

幸田露伴はとにかく博識でなんでも知っているっていうイメージがあるので、情報が渦巻いている中心地、スパイ機構のトップにいるような…それでいて異能力について重要情報を持っているために特務課の局長もやってそうな…そんなふんわりとした予想を持っています。

考察のポイントのひとつとして、文ちゃんが先に登場しているっていう点が結構気になります。先に登場したということは文ちゃんが「橋渡し役」として必要だからでは…?
七號機関には安吾でさえも「四重の仲介を経てようやく代理人に会える」ということなので、表からでは絶対に会えない。だからこそバックドアとして文ちゃんの存在が必要だった。そんな妄想をしています。

さて、人物像の齟齬については、私もまったく同じことを考えていました。組織トップの人にはできればそういう一面は持っていてほしくないなぁと思うのは今の時代の思想で、数十年前の史実ではまた違った見方が世の中を支配していたのかもしれません…。

ということで、史実の露伴と文さんについて少しばかり調べてみました。
結果。漫画に描写されているシーンはほぼ全て、史実のまんまでした…。
ということで未読の方のために、簡単にご紹介します。

文さんは5歳ごろに実母を亡くして以降、父からの家事に対する要求が非常に厳しくなったようです。継母となった方はあまり家事をしなかったようで、その分を文さんが担っていた模様。

雑巾絞りのシーンは完全に史実の再現でした。バケツの水は六分目まで。水をくるむように手を添える。少しでも水滴が飛び散ろうものならカッと一本入る。露伴曰く、水というのは恐ろしいものなんだそうです。このエピソード、「水」という題名で文さんの著作集に載っているのでご興味ある方はぜひ。

露伴はしつけには非常に厳しく容赦なかったようですが、子供たちとは真剣に遊び、晩酌をしながら色々な話をして聞かせたようで、その話の面白さについては文さんの著書でたびたび披露されています。
露伴自身が厳しいしつけ(男でありながらも家事を叩き込まれた)を経験していたこともあり、家事や所作には徹底して強いこだわりがあったようです。
史実の文さんもその点にはいつもビクビクしていたものの、文さんが勢いで反発してもそのことを怒ることはなかったようなので、単なる虐待とはまた質が異なる気がしています。
個人的な印象でしかないですが、厳しいながらもどこかで可愛がっているような、からかうようなユーモアがところどころに入り混じっている人だなぁという感じでした。

文さんにとって父は絶対的な存在だったそうで、父を怖がったり自信をなくしたりしながらも、それでも最後は「やっぱり自分は愛されていたんだ」と気づいて父の偉大さとその愛情を感じ取ったようです。

17~18歳のころに文さんは探偵小説を好んで読んでいたそうなのですが、父露伴とは、一緒に電車に乗ったり街を歩いたりするときにシャーロックホームズごっこをしていたというエピソードもありました。詳しくは幸田文と江戸川乱歩の対談に載っていましたので本を紹介しておきます。『幸田文 対話(上) 父・露伴のこと』この二人の対談めちゃくちゃ面白い。

文ストの文ちゃんも、厳しいしつけに反発を抱えながらも、「クソ親父」「素麺に爪楊枝混ぜたる」って言いながらなんだかんだで仲良さそうな関係性なので、その辺は忠実に史実を再現しているように思います。
厳しいしつけ以外の部分では温かい感じの人だったのかもしれないですね。

以上、とりとめもなく書いてしまいました。
お題を頂きありがとうございました!!

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