光と異能力の速度はどちらが速いか(お題箱から)

※この記事は文豪ストレイドッグスの考察です。
※Twitterのお題箱に頂いたお題への返信です。

頂いたお題:
答えの出ない問いだと思うのですが、文スト世界では『光』と『異能力の効果(?)』の速度、どちらが速いと思いますか?

例えばですが、綾辻が犯人を糾弾して月にいる犯人に対して異能力を行使した場合、光と異能力による事故死、どちらが先に訪れるのかな、という疑問です。
ものあしさんのご見解を聞きたいです。よろしくお願いします。


超絶唆られるお題、ありがとうございます!!
めちゃくちゃ面白いテーマだと思いますが、私のポンコツ頭では大した結論は導き出せません、きっと。
いいですね?読んで「依頼しなきゃよかった」と後悔しても知りませんよ?

さて、このお題に回答するためには、まず異能が何を媒介にして伝わっているのか、というのを明確にしないといけないと思います。

遠隔で発動する異能力を持っている異能力者は案外たくさんいます。
福沢やQなども、異能発動のきっかけさえ作れば地球上のどこにいても異能力の効果は発現すると思われます。
真空空間や宇宙などにいても、おそらく遠隔の異能は発動するんじゃないかなと思っていますが、そういった遠隔の異能は「何かを伝わって届いている」のか、それとも自然界の法則性を無視して「ただそこにある」状態になるのか。どっちなんでしょうね?

これについて2通りのシナリオを考えてみました。

何かを伝わって届いている=異能が脳の神経伝達から生まれる電気信号だと考えた場合

異能力がそもそも何なのかハッキリとはわかりませんが、精神によって制御されていることから、異能を発動する=精神を使っていると仮定します。
精神は脳の働きによるものなので、精神=脳内をひた走るただの電気信号の集積、としておきましょう。
脳内の神経伝達のための電気信号の速度は毎秒約120mと言われているそうです。
この速度を「精神が伝わる速度」としてみました。
そうすると、音速の毎秒約340mや光速の毎秒約30万kmと比較すると随分遅いので、光の方が速く届くという結論になります。

ただそこにある=異能が形而上の概念だと考えた場合
(ほんの少しだけ本誌ネタバレ含みます)

ヤンエ2022年7月号で異能は「形而上の概念」に分類されていました。形而下でない以上、異能に自然科学や物理法則は関係ない、と整理するのもありかなと思っています。異能を形而上の概念として考えた場合、異能の伝達方法も同様に形而上の概念を媒体にしていると想像してみるのも面白いかもしれません。
例えば、有名な心理学者ユングが提唱していた世界観を前提にすると、遠隔の異能は集合的無意識を媒体にして、遠く離れた異能者同士に共時性を生み出している、というような考え方もできたりします。
形而上に持ってきた瞬間に、異能の発動側と受信側のタイムラグを消失させる方法(考え方)は色々出てくるので、異能は光よりも早く到達するという結論もありですね!

実際のところはどうなのかは、当然わかりません~!

綾辻の異能は100%絶対に事故死する、と書かれています。
一方、外伝の中には「光のような速さで移動する異能者」についての言及がありました。なので光速で移動する異能者は実在する可能性がありそうです。
その時、問題になるのは、光の速さで移動し続ける異能者に対しても、綾辻の異能は作用するのか?という点ですよね。速さに異能が追いつけなければ、100%という確率が揺らいでしまうので、そこんとこどうなんでしょう。

ちなみに余談ですが、光の速さで移動している間は特殊相対性理論により、異能者本人の時間は遅延もしくはほぼ停止していると思われます。少し異能を使っただけで、気づけば世界は数年経過してたというようなこともあるだろうし、なんかちょっと寂しい異能ですよね。
光の速さで移動すると、移動している人の質量は無限大になりブラックホール化するとも言われているため、この異能はもはや移動の異能ではなくて、特異点系の彼らと同じような暗黒球使いになったりする可能性もありそうです。

以上、結論は出ませんでしたが色々と考えることができてとても楽しかったです!
あまりご期待に添える内容になってる自信はありませんが...
面白いお題を頂きありがとうございました~!!

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