龍頭抗争について整理

※この記事は文豪ストレイドッグスの考察です。

主に文マヨ(DRAGON HEAD)の情報を中心に、龍頭抗争についてまとめてみました。以下、あらすじです。

■始まりのきっかけ
ある異能者が死亡したことで所有者不在となった五千億の裏金。その裏金をめぐって裏社会で抗争が勃発した。
いくつもの組織を巻き込んで、抗争は拡大した。

■61日目
宝石店で発生した強盗事件の調査にやってきた織田はそこである男と出会う。男は現場検証のためにここにいるのだと言う。
その宝石店はGSSの金庫であり、GSSが資金洗浄拠点として利用していたものだった。
店の中では宝石を守っていた番人たち(強力な戦闘系異能者)が殺されていた。
本来、GSSは龍頭抗争には絶対不干渉を貫いているため、GSSが抗争で被害を被ることはないはずだ。
さらにはGSSの金庫を襲うやつは「眠れる獅子の口に頭を突っ込む」ようなものであり、横浜を知る人間であれば彼らの宝石店を襲撃するのはあまりにも間抜けで考えられないことだった。
織田は男に「横浜は初めてか?」と聞き、男は「ああ」と肯定する。
そして織田はある噂を口にする。
数日前に突然現れた異能者「白麒麟」。彼はすべての組織を見境なく攻撃するという。
そして男は答える。白麒麟が強盗した理由は明白で、「退屈だったから」だと。
白麒麟は抗争そのものを乗っ取ろうとしている。
その後、男と入れ替わりでやってきた太宰に、先ほどまでここにいた男こそが白麒麟だと告げられる。

■70日目
黒社会史上最大の抗争だぞ!と言いながら中也はやる気のない太宰にけしかける。首領から呼び出しがあったそうだ。すでに抗争はひどく拡大していた。

海外組織ストレインは構成員8割が死亡。
高瀬会の頭目は暗殺。
武器商人「陰刃」、元宗教組織「聖天錫杖」、密輸業者あがりの「KK商会」いずれも壊滅状態となっていた。
抗争自体への対策は首領に任せておけば問題ないと言いながら、太宰はある写真を中也に見せる。
その写真はマフィア五大幹部である大佐が殺されたことを証するものだった。死因は白麒麟による攻撃。
龍頭抗争は白麒麟にとって絶好の狩場だったのだ。彼の異能は異能者を殺せば殺すほど強くなっていく。

■72日目
抗争によって街路までもが破壊され、街は人もまばらだ。白麒麟は花束を注文しようと花屋の店員に声をかける。
「これから上等な人間に会う。冷たい地面に転がすなら献花したいほど。」そんな相手なのだから、白い花束くらい用意しなくては失礼だ。
すると突然、街中の人が一斉に白麒麟に拳銃を向け始めた。気づけば周りをマフィアに固められている。すべては太宰の采配だった。
「ちょっとした余興」太宰はそう告げながら、白麒麟の誤算を指摘する。
しかし白麒麟はこの包囲を既に予知していた。彼には太宰と同じ景色が見えているのだ。
そして白麒麟は言う。自分を失えばこの抗争を終わらせることはできなくなると。
すると遠くから轟くような音が聞こえ始めた。爆破されたマフィアビルが倒れ、横浜の街を襲う。
白麒麟は、抗争に参加するすべての組織に宣戦布告し、本拠地を破壊したという。
彼はすでに抗争を次の段階へと進め、更には自らの組織をも編んでいた。その組織ですら退屈しのぎに編んでみたものにすぎないのだが。

■87日目
不機嫌そうにする澁澤のもとにドストエフスキーが現れる。いくら抗争で戦果をあげても、どれだけ宝石を収集しても、相変わらず退屈だとぼやく澁澤。
それに対し「当然でしょう。外界の物質では貴方の空白を埋められない。最初に忠告したはずです。」とドストエフスキーは言う。二人は古くからの知人だった。

一方マフィアでは、森が頭を抱えている。
白麒麟は実に謎で、次の行動が読めない。
マフィア以外の四大組織は既にほぼ壊滅していた。
マフィアにももちろん犠牲が出ている。幹部から準幹部級が何人も行方不明になっているのだ。
太宰もそのうちの一人だった。
白麒麟と広場で邂逅して以降、行方がわからない。
広津が太宰の手がかりについて調べた結果、顕微鏡を新たに購入したことくらいしか見つけられなかったと告げると、中也はハッとして何かに気づく。
太宰はその顕微鏡を70日目に中也に見せていた。
顕微鏡を叩き割ると、中には太宰の居場所を知らせる発信機が隠されていた。
その発信機の示す場所に太宰と白麒麟がいる。
待ってやがれクソ太宰!と言いながら中也はバイクに乗り、太宰のもとに駆けつけた。→DAへ続く。

■87日目続き
街の至る所で銃撃戦が繰り広げられている。織田がその合間を縫って走っていると泣き声が聞こえた。駆けつけるとそこには幼い子供が取り残されていた。後に織田が養うことになる孤児たちとの出会いだった。
その近くを中也がバイクで疾走する。待ち伏せしていた異能力者からの攻撃を難なく交わし、県庁のビルを駆け上がる。
中也を攻撃していたのは、澁澤が編んだ組織に所属する異能者たちだった。その中でも一際あざやかに攻撃を仕掛けてくる雷使いの異能者。
しかし彼らも中也の前には風前の灯火であり、重力によって間もなく圧砕された。
太宰と合流した中也は澁澤のもとへと向かう。
澁澤の後ろにはマフィアの仲間たちの遺体が転がっていた。
止めるなよと太宰に警告し、中也は怒りを力に変えて汚濁を発動する。
しかし汚濁を掻い潜って逃げたのか、澁澤はそのまま行方不明となった。

こうして澁澤がいなくなった横浜黒社会は、ほとんどの組織の壊滅という結果を以て抗争が終結した。
抗争による被害を最小限にとどめたマフィアはその後大きく成長し、黒社会の頂点に立つこととなる。


以下、メモ書き程度の考察です。(主に澁澤関連)

【DAの下準備としての位置づけ】
DAの巨大な霧を発生させるには、可能な限り多くの異能の結晶が必要。
そして龍頭抗争は殺しても殺しても咎められない絶好の狩場。
ドスと澁澤にとって、龍頭抗争はDAの計画の下準備だったと言えそうだ。


【澁澤とドスは複数回会っている】

87日目にドスは「(宝石を集めても)空白は埋まらないと最初に忠告した」と言っているので、澁澤が抗争に入る61日目よりも前に二人は会って、会話をしていると思われる。

敦を紹介した時が1度目
抗争に入る前が2度目
87日目が3度目
といったところだろうか。

ドスもこの間は横浜に滞在していたのかもしれない。


【澁澤が敦に殺されたのはいつか】

ドスの言葉から、澁澤は抗争に入る前にすでに空白ができていた(=死んでいた)ということが読み取れる。
一方、澁澤は61日目に織田に「横浜は初めてか」と聞かれて「ああ」と回答しているので、澁澤は龍頭抗争まで横浜に来たことがなかったと推測できる。だとすると、敦の孤児院に行ったのも龍頭抗争に入る少し前、今回の横浜訪問の旅程に含まれているイベントであり、敦との接触と龍頭抗争は一連の出来事だったと想像できる。
(異能力澁がただ単に過去に横浜に来たことを忘れているだけ、というのも割とあり得るけども)


【澁澤が飼われていた場所】

龍頭抗争が初めての横浜訪問だと思われるものの、澁澤はずっと日本政府に飼われていた。
澁澤が霧を発生させてきたのが主に海外であることを考えると、澁澤はずっと海外にいた可能性が高そうだ。
澁澤とドスが「古い知人」となったのも、海外のどこかで既に接点を持っていたからかもしれない。
澁澤の海外での異能者殺しを始末して隠蔽していたのは、それこそ日本政府の七號機関のようなところだったのだろう。

【太宰と織田が安吾と出会った時期】
黒の時代の回想シーンで、安吾は記録をつけながらマフィアの被害者数は84名と言っている。このことから、3人が出会った回想シーンは既に龍頭抗争がある程度拡大した頃だと予想できる。「昨夜の幹部襲撃事件」というのが大佐のことなら、出会ったのは70日目の夜と考えられる。72日以降は太宰が行方不明となるので、やはりこのあたりの時期が濃厚か。


以下、余談。
正直なところ、前半のあらすじパートをここに掲載するのは著作権的にだいぶ怪しい気がしているのですが、それでも龍頭抗争の情報が散らばりすぎていて把握するのが難しいので、リスクを冒してまとめています。
本当なら公式の方から書籍などの入手しやすい形で龍頭抗争についてまとまった情報開示をしてほしいものです。
知りたい人は皆すべからくゲームをやり込め、というのはさすがに過酷すぎる。


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