「変えられない過去」ではなく、「変えられる未来」にエネルギーを集中する
このエピソードが正確かどうかはわからないので、「こんな感じの話しだ」ということで聞いてほしい。
松下幸之助さんが、船を下りて波止場を歩いていたら、いきなり大男にぶつかられて、海に落ちてしまったそうだ。
一緒にいた秘書が、「私が文句を言ってきますよ」と言ったのだが、幸之助さんは一言、「ああ、夏でよかった」と言いったという。
そして、文句を言ってやろうと思っていた秘書に向かって、
「馬鹿者。今から文句を言ったからと言って、私が海に落ちたという事実は変わるのか?海に落ちないで済むのなら、いくらでも文句をいいに行く。ただ、そんなことはありえない。いまさら文句を言ったところで、私が海に落ちたという事実は変わらない。先を急ぐぞ」
と言い放ったということだ。
海に落ちたという事実は、いちいち文句を言ったところで変えられない。
変えられない事実にエネルギーを持っていかれるよりも、変えられる未来の仕事にエネルギーを使っていく方が大切だと思ったから、そういう行動をとったのではないだろうか。
ニューヨークヤンキースで活躍された元大リーガーの松井秀喜さんも、自身の著書の中で、野球で打てなかったときの気持ちをこう語っている。
「悔しさは胸にしまっておきます。
そうしないと、次も失敗する可能性が高くなってしまうからです。
コントロールできない過去よりも、変えていける未来に掛けます。
そう思っていなければ、失敗とは付き合っていけません。
腹がたったり、不満が出てきたりするのは、仕方がありません。
思ってしまうのだから、自分にも止められない。
でも、口に出すか出さないかは、自分で決められます。
そこに一線を画したほうが、自分をコントロールできるような気がします。」
一流は、変えられないことにエネルギーを使わず、変えられることに集中し、エネルギーを使おうとするわかりやすいエピソードだ。
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