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企業文化は一夜にしてならず!

■企業の成長要因は突き詰めると二つの要素に

私の書籍にも書いていますし、セミナーでもよく話しますが、ハーバード大学の研究結果によると、企業の成長要因は突き詰めると二つの要素に集約されることがわかったそうです。

一つは『事業ドメイン(事業領域)』。

要するに「何の事業をしているか?」ということです。

二つ目は『企業文化』。

これは「人と人が影響しあい、時間をかけて構築された価値観」と私は定義づけています。

では、それぞれがどれくらいの割合で企業の成長に影響しているかというと、実は80%はその会社に「どんな企業文化が根付いているか」によって決まるということなのです。

■成功企業の6つの共通パターン

読んだことのある方も多いと思いますが、アメリカで、時代を超え際立った存在であり続ける企業18社を選び出し、設立以来現在に至るまでを、徹底調査とライバル企業との比較検討した名著で、

▼ビジョナリーカンパニー
という本があります。

その中にも、成功企業の共通パターンとして、要約すると、以下のようなことが書いてあります。

(1)利益を越えた目的やミッションを持っている

(2)ばかげていると言うほどの戦略的な目標を掲げている

(3)個人を越える仕組みや構造を作ることに専念している

(4)教団的といえるほど、特徴のある強い組織文化を持っている

(5)トップ経営陣を内部から抜擢している

(6)進化的な進歩と改善を常に図っている

この(4)にも記載されているように、やはり企業文化の重要性を説いています。

■今からは考えられないシンガポールの昔

以前ある雑誌に今のシンガポールからは想像もできないようなことが書いてありました。


50年前のシンガポールは犯罪が多く、麻薬患者の療養所があちらこちらにあり、町中には秘密警察がうろうろ、とても危険な国でした。反日感情が色濃く残っており、当時の日本人は一瞬たりとも気を抜けずに町を歩いていたと思います。

今のように日本食は手に入らず、日本食のレストランもほとんどなく、虫が涌いたオーストラリア米を、虫を取り分け粗塩で揉んで、何度も水を取り替えてから炊いていました。

日本のカップラーメンがシンガポールで最初に販売された日、賞味期限が切れていても、うれしくてうれしくて涙を流しなら食べました。

・・・


安全、安心を絵にかいたような、今の近代化したシンガポールしか見たことのない人には、想像もできないようなことですよね。

しかし、幾多の苦難を乗り越えて、建国の父であるリー・クアンユーが、安全・安心・クリーンな国家文化を作り上げていったのです。

■経営者が自らが望む企業文化を構築していくためには

では、経営者として、自らが望む企業文化を構築していくためにはどうしたらいいのでしょうか?

それは、『教育』しかありません。

「なかなか成果として見えづらい」

「教育しても辞めてしまうから・・・」

といった話をよく聞きますが、それでも企業は教育を続けなければいけないのです。

教育をし続けて、結局100名のうちの2人しか残らなかったとしても、その2人が、教育された企業文化の伝承者となるのです。

組織論的に言うと、トップ7名が優秀であれば、数万人の従業員を率いていけると言われています。

何百人、何千人と教育をし続けた結果、だれがその7人になるかわかりません。

だから、続けることが大切なのです。

企業文化というと分かりづらいかもしれませんが、簡単にお話しをするのであれば、企業の『性格』です。

性格の悪い人よりも良い人に人が集まるように、企業も性格の悪い会社よりも良い会社に人(お客様、従業員など)が集まるのです。

人の性格が長い時間をかけて形成されていくように、企業文化は一夜にしてなりません。

長い時間かけて、教育を通して、共有と浸透が図られていくのが『企業文化』なのです。

■まとめ

あなたは、いい訳をしながら、教育を先送りしたり、怠ったりしていませんか?

今の教育が、企業の5年後10年後を作ると、肝に銘じておいてください。

もし、企業文化の共有と浸透の教育にご興味がありましたら、ぜひ下記セミナーをお試しください。

きっとお役に立てると思います。

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