部下に話す時は“How”ではなく“What”で話す
■子供が「宿題が面倒臭い。嫌い。学校に行きたくない!」
子供が小さいころ、朝ベッドの中で話しをしていたら、
「宿題が面倒臭い。嫌い。学校に行きたくない」
と言われたことがありました。
親としては〝ドキッ”とする言葉ですね。
私はとっさに
「そう思いながら遊んでて楽しいか?気持ちいいか?」
と質問をした。
すると、もちろん
「楽しくない、気持ちよくない」
と彼は言ったので、私は続けて、
「決して気持ちよくないだろうから、そういうことは先にやっつけて、スッキリした気持ちで、楽しく遊んだ方がいいと思わないか?『働かざるもの食うべからず』という言葉があるが、勉強せざるもの遊ぶべからずだ」
と説明しながら伝えたら、
「じゃあ今やればいいんだ!」
といきなり朝から宿題をやり始めてビックリしました。
大人からすると別に大した言葉がけじゃなくても、子供には響いたようです。
その時は(笑)
■母の一言
私も子供のころ、物が片付けられませんでした。
母親から
「早く片付けなさい!」
「ちゃんとかたずけなさい!」
と言われると、
「ちゃんと片付けているのに、なんで怒られるんだろう・・・・」
と思っていました。
すると、ある時母と一緒に片づけをした最後に、
「一度片付けた物を出して遊んだ時は、こうやって元に戻せば、部屋は散らからないんだよ」
と言われて、
「なるほど!」
と思って、それから部屋を片付けられるようになったのを覚えています。
■“How”ではなく“What”で話す
最初の
「早く片付けなさい!」
「ちゃんとかたずけなさい!」
と
「一度片付けた物を出して遊んだ時は、こうやって元に戻せば、部屋は散らからないんだよ」
という言い方と何が違うのか?
それは、具体性があるかないかです。
はじめの言い方は、「どうすればいいか?」という抽象的な言葉であって、後の言い方は「何をすればいいか?」という具体的な行動に対するアドバイスでした。
特に子供は、大人が思っている以上に大人の話しを、恐ろしいほど理解できていないことが多いです。
だからこそ、できるだけ具体的なアドバイスしてあげることが大切です。
例えば、よく大人は子供に向かって
「いい加減にしなさい!」
と言ったりすることがあるが、子供にしてみたら
「それってどんな加減?????」
という感じです。
だから、何をすればいいかという、具体的な行動に対するアドバイスをちゃんと伝えてあげると、理解してもらえる確率は高まるのです。
■部下も“How”ではなく“What”で
これは、部下育成でも同じです。
指示・アドバイスをするときは、HOW(どうすればいいか?)ではなく、What(何をすればいいか?)で指示を出してあげることが大切です。
そうしないと、必要な行動が引き出せなかったり、誤解を招いたり、理解をまちがいたりする原因になりかねません。
指示・指導に具体性がないと、コミュニケーションミスの発生を増やす原因になりやすいということでです。
特に異なる価値観や文化を持つ他国の人に対する指示・指導をするときは、言葉を尽くして、具体的に話をするのは必須ですね。
■まとめ
子供や部下だけでなく、人はいつ、どんな言葉が響くかわかりません。
だからこそ、できるだけ行動にフォーカスをした、具体的な言葉を投げ続けることが大切です。
言葉を尽くして与えることにより、自分の大切な部下や子どもがいい人生を生きたり、いい仕事をしてくれるのであれば安いものです。
なんと言っても言葉はタダですから(笑)
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本日もお読み頂きありがとうございました。
また次回お会いしましょう。
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