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コントロールできない目標に向けられた間違った「怒り」

■先週の振り返り

先週は、目標達成のできない人は、目標の立て方に問題がある。

目標は、自分のコントロール下に置く。

『自分の管理下でコントロールできない結果目標だけを立てるのではなく、その結果目標に最も影響を及ぼす自分次第でコントロールできる行動目標を3つくらい立てて、その行動目標の達成に向けて全力を注いでください』

というお話しをしました。

今週は続けます。

■間違った怒りの表現(表出)

「今月は1億の利益を上げるぞ!」

と、自分の管理下でコントロールできない目標設定をすると、できなかった時にいくらでもいい訳ができてしまいます。

「・・・・・だから・・・・・」

上司としてもふたを開けてみないとわからない、上司自身ですらコントロール下に置けていない部下の結果目標にたいして、

「どうしたらできたと思う?」

「なぜできなかったんだ!」

「何やっているんだ、自分でやるといっただろ!」

と言ってしまう。

これは、非常に矛盾した話しです。

この場合、上司・部下がお互いの管理下に置けていないコントロールできない目標です。

それに対して、部下側もつべこべ言われても困りますし、つべこべ言う上司もおかしな話です。

これは明らかに間違った怒りの表現(表出)です。

■上司と部下が双方矛盾を抱えながら感じる「怒り」

ところが、上司としては、やはり立てた目標を達成できないと、腹が立つので怒りながらも

「でも結果なんてふたを開けてみないとわからないことがあるよね」

という心の裏声を聞きながらも、達成できなかった手前、文句だけは偉そうに言います。

怒られた側の部下も

「やってみないとわからないじゃん。予定は未定だよ」

と文句でも言いたくなるような、双方矛盾を抱えながら怒りを感じることになります。

子供も一緒です。

「ピアノのコンクールで優勝する!」という目標を立てて優勝できなかったとき、「頑張った成果だからしょうがないよね」といったように、親自らが自分に言い聞かせるような妥協が生まれます。

■コントロールできる「行動目標」に焦点を絞る

では、その怒りをどこに向けるべきか。

それは上司も部下も親も子供も、お互いにコントロールできる「行動目標」に焦点を絞ります。

行動目標はコントロールできる「約束」ですから、その目標が未達成で終わった場合は、「約束」不履行。

要するに、人として約束違反なのですから、そのような時には正しい怒りの表現(表出)をするのです。

例えば、先ほどの上司・部下のやり取りで言えば、

「なんでできなかったんだ!」

と言われるのと、

「毎日お客様に100件電話するという目標を掲げて、達成できなかったよね」

と、事実だけにフォーカスされて言われるのと、どちらが受け入れやすく、次回達成のために何をすればいいかわかりやすい怒りの表現(表出)はないと思いませんか?

■「結果目標」を部下に達成させられなかったリーダーである自分を恥じるべき

コントロールできる行動目標の未達成であれば、本人の怠惰や意思の問題、またはやり方の問題なので、怒っている方も怒られる方も納得感があるわけです。

「無駄な怒りを表出させないようにする」これは怒らない技術のスキルです。

何度も繰り返しお伝えしていることですが、怒りに良いも悪いもありません。

怒りの表現(表出)、つまり、表への出し方(使い方)に「良い」「悪い」があるだけなのです。

怒りは使い方によっては、自分を成長させる源になったり、楽しむ元になったりもするものです。

「怒らない技術」はあくまでも、不要な怒りを失くし、もし怒ってしまった時はその表現(表出)をコントロールして、良いものに変えていきましょうということです。

結果目標未達成による怒りは、不要な怒りです。

結果目標を部下に達成させられなかったリーダーである自分を恥じるべきです。

コントロールできる「行動目標」に対して、正しく怒りを表現して、目標達成を目指してほしいと思います。

■まとめ

あなたもリーダーとしてコントロールできない「結果目標」に怒りを感じるのではなく、コントロールできる「行動目標」の未達成に正しい怒りを感じて、正しく対処してください。

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