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働く事が大嫌いな私が、働く事を楽しいと思えた日

私は働く事が大嫌いだ。

出来る事なら一生働かずにゴロゴロして過ごしたい。

将来の夢はお嫁さん。

お金持ちの優しい旦那さんを見つけて、専業主婦になり子育てに専念して幸せの家庭を築くんだ!


私は高校生の頃からバイトを転々としてきた。

高校生になったし、周りもバイトしてるし、私もバイトしてみようかな。

なんとなくそんな気持ちでバイトを始めた。

親からお小遣いを貰っていたので、そこまでお金に困っている訳でもない。

働き始めたものの、

高校生の私はまず友達との遊びが最優先。

皆がバイト休みの日。

ちょうど自分だけバイト。

今日バイト行きたくないなー

そんな理由でバイトを休んでしまう始末。

そして退職を繰り返す。

そんな私は高校卒業と同時に、就職する事になる。

案の定、                  仕事が続くわけもなく半年で退職。

【退職理由】

異動により家から職場が遠くなり通いたくなくなった為

今思うとなんて甘ったれた理由だと思うが、この時は本気だった。

その後も色んな仕事を転々とした。

そんな「働く」という事を諦め、仕事が続かない私が変わったきっかけ。

それは

今の職場との出会い。

第一の転機だ。


自分が輝ける職場

自分が認められる職場に出会った

のだ。


今の仕事との出会いは、13年前。

何となく見ていた求人紙に載っていた

販売のアルバイトオープニングスタッフの募集。

販売の仕事が特に好きな訳でもなく、

そのお店やブランドが好きな訳でもない。

今までも販売の仕事をした事もあったし

なんとなく働ければいいかなくらいの気持ちで応募した。

1年ほど無職だった私は、

久々の仕事にドキドキしたが

全員が同じスタートラインのオープニングスタッフと言う事もあり、店長や仲間と打ち解けるのは早かった。

店長や仲間から

「〇〇さんがいると現場が明るくなるよ」

「仕事覚えるの早いね」

「笑顔が素敵」

たくさんの褒め言葉をかけてもらった。

私は嬉しくて仕方がなかった。

毎日ワクワクしていた。

自分達でお店を作っているという達成感が湧く

もっと色んな仕事を覚えたいと向上心が湧く

自分が頼りにされ必要とされる承認欲求が満たされる

あれ?私今仕事楽しんでない?

楽しんでる自分に驚いた。


そこで私は

自分が今までの仕事嫌いで続かなかった理由を見つけた。

自分が必要とされている実感が湧かなかったから

だ。

いてもいなくてもいい存在じゃなく、

あなたじゃなきゃダメという存在になりたい。

お金も欲しいけど、まず人として認められたい。

もっと私を見てほしい。

そんな願望が心の片隅に隠れていた事に気がついた。

自分自身でもこんな欲があったなんて考えた事もなかったが、自分の目指すべき姿が見つかった。

「人から求められる人間になりたい」


そこから私は全力で仕事に取り組んだ。

そんな私がこのバイトを2年続けたある日。

店長に抜擢された。

今までの私には考えられない成長だった。

不安、期待、喜び、さまざまな感情が入り乱れる中で

私は

「ちゃんと店長が出来るか自信がない…」と

上司に弱音を吐いた。

その時かけてもらった言葉。

「自信とは、自分を信じてあげる事なんだよ。だからまずは自分の力を信じてあげて。」

そうか。

自信って自分の考え方次第なんだ。


その言葉を胸に、私は店長として店に立つ事になる。

まずは

自分が嫌だと思った店長を反面教師としてやってみる。

私は冒頭でも話した通り、仕事が続かない人間だ。

だからこそ、色んな店長を見たし色んな職場を見た。

・偉そうな店長
・話しかけづらい店長
・バイトを見下してる店長
・頭ごなしに怒る店長
・大事な日にいつもいない店長
・口先だけで行動しない店長
・ずっと座っている店長

こんな店長は嫌だな。

だから私が店長になったら皆が辞めたくなくなるような職場にしたい!

そんな理想を描きながら自信を持って店長になった。

だが、

すぐに理想の店長になれた訳ではない。

思い通りにいかず悩んだ時もあった。

スタッフを嫌な気分にした事もあっただろう。

「私はこんなに頑張ってるのに…」

人のせいにして逃げ出したくなった事もある。

そんな中、第二の転機が来る。


体調を崩す。



店長として数年経った時、

人員不足が続き休めない状況化で体調を崩してしまった。

仕事に行きたくても足が出ない。

震えが起きる。

動悸がする。

明日仕事だと思うと眠れない。

そんな自分がいなきゃいけない状況化のプレッシャーに負けてしまい、上司に相談して少しお休みをもらう事に。

「あー私、店長としてもうダメだな…」

自信もズタボロになった。



そんな時、

私を支えてくれたのは

右も左もわからない新人アルバイト達。

まだ入って1.2ヶ月なのに、

店長がいなくて自分達が大変なはずなのに、

私の分まで頑張って働いてくれた。


そして店長仲間。

自分の店舗もある中、心配の連絡やヘルプにもたくさん来てくれた。


私はそんな状況を目の当たりにし、

店長という存在の無力さを感じた。

今までの私は

店長がいなきゃうまくいかない。

店長がいなきゃ店が回らない。

店長がいるから店は成り立っている。

そんな思考を持っていた。


それがただの自己満足で

自意識過剰だった事に気がついていなかった。


自分が休んだ事で

アルバイトや店長仲間のありがたみと大切さを痛感させられた。

この子達がいるからお店は成り立っている。

私1人の力なんかより、大きな力がある…。



私はこれに気が付けた事で

自分の見ていた景色がガラッと変わった。


それから仕事復帰し、

私は日々感謝をする事を1番大切にした。

アルバイトが時間通りに出勤してくれる事。

指示した事をやってくれる事。

レジに入ってくれる事。

辞めないでいてくれる事。

これって決して当たり前な事じゃない。

この子達がいてくれるから私がいる。


ああ本当にありがとう。

いてくれてありがとう。


それからというもの

体調を崩す事もなく毎日楽しく店長として働かせてもらっている。


この経験から

店長という立場で大切にしている事は


・上司部下としてではなく、まず人として対等に接する

・笑顔を絶やさない

・些細な事でもありがとう、ごめんなさいを言葉で伝える

・日々働いてくれる事に感謝する

・スタッフに興味を持つ

・スタッフを信頼する

・スタッフの良い所を見つけ、たくさん褒める

・スタッフがやる仕事は自分もやる

・自分が誰よりも動く

・自分がされたら嫌な事はしない

・辛い時は素直に頼る

・期待しすぎない

こと。


色んなスタッフがいて当たり前。

自分の型にはめず、その子の長所を伸ばせばいいじゃないか。


「仕事が楽しい」「職場に行くのが楽しみ」

「あの人に出会えてよかった」

そんな風に思ってくれたら本望だ!

店長とスタッフが対等であり

店長はスタッフからやる気をもらい、

店長はスタッフにやる気を上げる。

そんな関係が最高だと自信を持って言える。


子供が親に似るのと同じで

部下は上司に似るよ。

親が笑顔だと子供も笑顔になるのと同じで

上司が笑っていれば部下も笑うよ。

自分が優しくされれば

人に優しい子に育つよ。

たくさん褒められれば

自信のある部下に育つよ。

愛情をもって育てれば

愛情深くなるよ。

そう日々実感し続けている。


仕事へのモチベーションは人それぞれ違くていい。

「1日のうち、起きている時間の半分は仕事をしている。だからどうか立場関係なく日々感謝し少しでも楽しんで働き、楽しんで働いてほしい。」


心からそう思う。


私は仕事を通じて、

大切な仲間、大切な居場所を手に入れた。


そして

私の人生のテーマも決まった。

自分に優しく、人に優しく。

だ。

#私にとって働くとは

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