アポロ杯・夏の宿題 ㈡ 白杯・秋の情報付き
俳句大会を終えて。
肩肘張らずのろのろ書きます。
ぼくならこうするのだ〜という気持ちで、例をお付けしたりしなかったりします。
あくまでも作品に対する、個人の感想です😂
※応募着順 (大会役員・かっちーさんDATA)
※詠人の敬称・肩書は省略 (投稿時の名前)
※句中の絵文字等は省略
※五七五の文字間はあけずで統一
※入選句は発表済み記事の感想を転載
雷のやうなこころに月涼し のんちゃ
いかずちのようなこころに つきすずし
文意に旧仮名づかいがなじんでいます。旧仮名を無理に使う必要はありませんが、少しずつ簡単なパターンに慣れてゆくと、このように表現の手段が増えます。
いかづち(いかずち)のや(よ)うなこころ、とはいったいどんな心境か。穏やかではないよねえ。怒り、嫉妬、閃く憎悪……古来、激しく乱れた心を表す定型のひとつです。
雷は、夏の季語です。
おっ、じゃあ 月 涼し と季語がダブるから季重なりってやつか〜、と思わせます。
だけど、「雷のようなこころ」 という一綴りの文で捉えると、ここでは現実本物の雷を示しているのではないとわかる。
比喩(ひゆ)・喩(たと)え に使われる季語は 虚(きょ)の季語 です。主役性はありません。この句で雷は、明らかな脇役です。
この句の主たる季語は、涼し です。
単なる 月 は秋の季語。作者はこれに 涼し という夏の季語をつなげることで、暑さのあとに沁みる夏の月を映像化しています。
(※2021/09/04補足…「月涼し」は分解不要の立派な季語であります。ここでは作者の作句背景を鑑みて月と涼しの繋がり方を感覚的に記述しておりますが、説明不足でありました。お詫びして追記いたします。ご指摘いただいたRxさん感謝します)
簡単な一文のようで実は超技巧派な作品ですねー。アポロ杯でなかったらもっと高く評価されたかも(笑) 後からみて、惜しいことしたかなーと思わされる句です。
ただ一点、雷のやうなこころに ここを別の語に変換可能かは、一度検討してみてください。独創的な一語を入れるか、驚かせる言葉の組み合わせを考えるか。
のんちゃさんには、まだ一段上の表現力があると感じられました。
黄昏にひらくnoteよ月見草 のんちゃ
たそがれに ひらくのーとよ つきみそう
たそがれ、素敵な言葉ですね!
諸説ありますが、夕刻、そばをすれ違う人の顔も分からなくなる実感から生まれた語と教えられた記憶があります。
時間だけでなく空の広がり、雲の色づき、夕風の優しさまで感じます。そこから ひらく note です。大きな空の景色から、手元のスマホ画面あるいはPCにフォーカスされてゆき、最後にささやかな 月見草 に着地。月見草はよるに咲くかわいい小花です。
黄昏の夕方イメージと月見草の宵口イメージには、すこし時間的ずれ感があります。時間特定のためには、黄昏 か 月見草 か。
どちらか一つにしても○です。俳句は瞬間の映像、ごく短い時間のドラマを表現すると成功しやすいです。
詩の作り方をよく知っているなーと感心しました。勘だけで書いたのだとしたらよほど言葉の感覚が鋭敏なひとです。
秋の大会ではさらなる力作をお願いします<(_ _)>
(のんちゃさんのエントリー記事↓)
夕涼みあなたの温度に溶けていたい xu
ゆうすずみあなたのおんどにとけていたい
彼氏さんとのラブラブ俳句です!熱くてぜんぜん夕涼みできませんね(笑)
しかしこれは素直に書けていて幸せな共感を集める句ですよ。
何度も書きますが、初心俳句では技術は二の次、まずは詩心と遊び心が大切です。俳句らしく整える作業は、慣れるまでそのへんの俳人に任せとけばよろしい(笑)。
ポイントは、俳句に関心を向けて何か感じようとすること、学ぼうとすることです。俳句を通して、これまで何となく使ってきた日本語の面白さ奥深さを実感してください。
夕涼み君の温度に溶けていく
こんなふうに改良すると、少し詩的な情緒が出ますね。 君 は大切な人を指すロマンチックな代名詞です。575の 中7 は極力7音ぴたりにおさめるようにしましょう。
溶けていたい は、未来的な希望とも読めます。
溶けていく は、現在の状況を含むリアルタイム感覚です。
「今この瞬間!」をイメージして詠むようにしてくださいね!
(xuさんのエントリー記事↓)
夏空を見上げてみても我一人 おまえ
なつぞらをみあげてみてもわれひとり
せつねーーーっ!(TT) おまえさんの孤独がストレートに突き刺さってくるような一句。
どうしたっ!何があったっ?
読み手は興味を引かれずにいられません。
季語 夏空 と小さな自分という人間を対比させている点は素晴らしい。夏の大空のスケールがよく表されています。
見上げてみても ここは直す余地があります。特に必要な情報ではありませんし、詩情に欠ける。だれでも思いつきそうな言い回しとも言えます。
空は見上げる、という固定観念から外れる、何かオリジナリティー豊かな言葉はないものか、考えてみましょう。
勝手ながら飛躍しておまえさんのイメージに合いそうな句を書いてみます。失礼御免。
夏空や市役所通りまで一人
パチンコの開店を待つ夏の空
綺麗な言葉じゃなくてもいいんです。
リアルな生活をそのまま句にしてみるのも、ひとつの方法。
なーんとなく、詩かな?句かな?
そのわからない気持ちごと、書く。
その作品に対して返ってくる声を、次に反映させてみる。
その繰り返しの中で、技術や知識は自然と身につきます。
(おまえさんのエントリー記事は現在非公開につき、最新記事を掲載↓)
🌟秋の俳句大会への参加準備も、
よろしくお願いしますm(_ _)m
告知の記事にも、個性が現れますよねえ(笑)
秋大会の関連記事は随時、こちらの共同マガジンに収録されます。新着記事に注目!!
代表は大会主催・白さんです!!
おもちゃ箱みたいなマガジンですので、どこから読んでも面白いよん⁽⁽◝( •௰• )◜₍₍◞( •௰• )◟₎₎
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みんなの俳句大会は、みんなのための大会であり、楽しい秋祭りの雰囲気を目指します。応募規定などの発表まで、「とにかく何かはじまるんや、ドキドキ」みたいなテンションでご待機ください☺️🍀
アポロは審査員の一人らしいですが、選手としてがっつり優勝を狙います(笑)
応援よろしくお願いします😆🙌