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Stud-Hiの基本戦略 実践編

この記事ではより実践的な解説として各ストリートをどのようにプレイすべきかを解説しています。

基礎知識編もありますので、初心者の方は先にそちらをお読み下さい。↓↓↓

https://note.com/556nip/n/nfd6622be3dd4

でははじめます。

3rdストリートについて




NLHEでいうプリフロップが3rdストリートです。3rdストリートはかなり重要なストリートで、ここでの判断が長期的な収支にかなり影響します。しっかりと基礎を固め、必要以上の損失が出ないようにしましょう。

3rdストリートで自分が最初のアクションに選ばれた時、ブリングインとコンプリートを選ぶ場合、必ずブリングインしてください。

Studでは弱いドアカードのプレイヤーが最初にアクションします。
後ろに全員が残っている、かつ自分が見せているカードが1番弱いのにコンプリートで入るのは利益的ではありません。
仮にドアカードと同じカードを2枚持っており、トリップスを持っている状態でブリングインせずコンプリートしてしまうと、自分のハンドの強さを透けさせているようなものです。

仮に強かったとしてもブリングインをして、相手のコンプリートに対してレイズをしていくプレイがStudでは自然になります。


3rdストリートのスチールとディフェンス




NLHEにおいて、多くのプレイヤーが熱くなる話題のスチールとディフェンス。
近年ではソルバーの台頭により話題に上がる事も少なくなりましたが、ミックスゲームでは解析されて居ない事もあり、度々議論を巻き起こします。
そんなスチールとディフェンスについて考えてみましょう。

今回はよくありそうなシチュエーションで考えてみましょう。
自分が(A♡Q♡)3♤でブリングインをして、自分の右隣のプレイヤーがコンプリートしてきました。相手のドアカードはK♤です。
この時の3つのパターンを考えてみましょう。

Hero (A♡Q♡)3♤

vs (7♢K♡)K♤
→26.5%-73.5%

vs(J♡T♧)K♤
→48%-52%

vs(4♢J♧)K♤
→54%-46%

相手がKKのペアを持っている場合、大きく負けていますが、それ以外の場合はほぼ50-50くらいだと考えて大丈夫です。
他のドアカードにKが無い場合、相手がKKを持っている確率は約17%だと覚えておきましょう。他のドアカードにKがあった場合単純に2/3なので11%程になります。
そう考えるとこのハンドは相手のスチールに対してはほぼコールするのが利益的になりそうです。Aという1オーバーもありますし。

仮にドアカードが弱く、相手からすると絶好のスチールタイミングに見えても後ろの2枚がどれ程強いのかが大きなポイントになります。
これは自分がスチールする側の時にも当てはまります。

アーリーポジションからのスチールならKKの可能性は高まりますし、レイトポジションからのスチールなら当然下がります。ドアカードのみで判断するのではなく、レンジのように相手が持ちうるハンドの可能性とその確率を視野に入れつつアクションを取るようにしましょう。

更にStudはアンティの存在から、スチールの価値が非常に高いです。
スチールの価値が高いという事はディフェンス側もしっかり守らないといけません。今回のように後ろの2枚が強ければ良いですが、弱ければ素直に降りますし、A1枚でも2枚同スートがあればコールできる場面もあります。

4thストリートについて




NLHEのフロップのアクションはプリフロップでアグレッシブなアクションをしたプレイヤーまでチェックまで回す事が自然です。

しかしStudの4thストリートからはボードが1番強いプレイヤーからアクションが始まるため、3rdストリートで強いアクションを取っていなくてもベットする事が自然になる事があります。

具体例を見てみましょう。
3rdストリートで、3♤のプレイヤーがブリングイン、K♤のプレイヤーがコンプリートしたところにコールしてHUになったとします。

K♤のプレイヤーに2♡が配られ、3♤のプレイヤーに3♢が配られた時、
K♤2♡
3♤3♢
という状況になります。
この時アクションは3♤3♢のプレイヤーからになり、3rdストリートではコールしておりアグレッサーではありませんがベットする方が自然です。

しかし、K♤のプレイヤーにA♢、3♤のプレイヤーに3♢が配られた場合、
K♤A♢
3♤3♢
という状況になります。
この場合も3♤3♢のプレイヤーからアクションになりますが、チェックで回す事も十分に考えられます。
ベットしてトリップスのように見せる事も出来ますが、他のプレイヤーのドアカードに3があったり、Aが無かった場合は素直にチェックする事をおすすめします。

3rdストリートでのポジション、相手の参加頻度、他のプレイヤーのドアカードにAがあったかどうか等の情報を複合して適切なアクションを取る事が求められます。

余談ですが一昔前は4thストリートでボードがペアになった場合、ダブルベットという4thストリートで1BBをベットする事が出来ました。
TDAの改訂で廃止されましたが、まだ残っているハウスもあるかもしれません。
4thストリートの時点でペアになっているだけでも強いのに、更に強いアクションをとれてしまうのはずるいというよく考えたら当たり前にずるいアクションなので無い方が良いと個人的にも思います笑

5thストリートについて




5thストリートでまず注意しなくてはいけないのはこのストリートからベット金額がビッグベットになる事です。
単純にベット金額が2倍になるため、このストリートである程度降りるかショウダウンまで行くかを判断する一つの分岐点になります。
ドローが発展しなかった、4th5thとハンドが成長しなかった場合、このストリートで降りることが普通です。

具体的には相手のボードがペアになり、こちらが相手のカードを1枚もブロックしていない場合、3枚同スートが相手のボードに落ちた場合などは特に警戒が必要です。ツーペアやフラッシュ、ドローの完成など危険な場合が多いです。
逆にこちらが強いツーペアやドローが完成した場合、積極的にベットやレイズをして相手にプレッシャーをかけましょう。
Studはエクイティがかなり最後まで残りやすいゲームのため、相手を降ろしてエクイティを実現させないという事も非常に重要になります。

繰り返しますが降りすぎる事は問題になります。特に3rdストリートでマージナル、弱いハンドで参加している場合このストリートで降ろされる事がかなり増えると思います。降りすぎていると感じたら3rdストリートで参加するハンドを見直してみるといいかも知れません。
前述しましたが、降されすぎる事が最も多くのプレイヤーが強いプレイヤーにされるエクスプロイトです。
現状負けていてもアウツ、相手のボード、他のプレイヤーのドアカードを考えた上でオッズに合うならばコールして下さい。
ミドル、スモールのペア+Aや、ミドルペア+2枚のオーバーカードなどはコールするのに十分な勝率がある事が多いです。

ここで木原さんの名言を残しておきます。
「Stud系のゲームでは降りすぎるプレイヤーが一番堅実に負けます!」

6th,7thストリートについて





6thストリートでカードが配られた時点で7thストリートのアクション順も決まります。
今までと同様に6thストリートの時点でボードの強いプレイヤーからアクションですが、後からアクションするプレイヤーはポジションがあるという事になります。
こうなるとポジションのあるプレイヤーは色々やる事ができます。その1例を今回は紹介します。

例えば自分が多少ショウダウンバリューのあるハンドかつドローを持っている状態で6thストリートでポジションがあるとします。
以下の例を見てみましょう。

Hero:(Q♢9♡)Q♡T♡4♧7♡
vs (X X)K♢T♤4♡8♤

自分は現状Qのペアとフラッシュドローで、アクションは相手からになります。
相手が6thストリートでベットしてきた時、コールして7thストリートを迎えると相手は引き続きベットしてくる可能性もありますが、チェックしてくる場合もあります。ショウダウンバリューのあるハンドなどはチェックに回す事が多いです。

しかし6thストリートで相手のベットに対してこちらがレイズした場合はどうでしょう?
相手がコールした場合、6thストリートで4BBがポットに入り、7thストリートで相手からベットが飛んでくる事は稀です。
こちらがレイズした事により、こちらにフラッシュドローがある可能性は十分ありますし、7thストリートで完成している、はたまた6thストリートで元々完成している可能性もあります。
よって相手からすると7thストリートでOOPからベットするのは利益的ではないのでチェックするのが自然です。

一方こちらはポジションがあるため7thストリートで完成しなかった場合、チェックバックする事も出来るし、完成した場合バリューベットを打てます。
6thストリートでコールした時と比べて1BB多く稼げる可能性を残す事が6thストリートでのレイズの意味です。
仮にドローミスをしてしまってもチェックバックする事により、前者と支払うコストは変わりません。

NLHEではリバーでショウダウンバリューの無いドローミスをしたようなハンドをブラフに使って相手を降ろしにいくプレイが普通です。
しかしStudでこれは出来ないと考えていいです。
7thストリートで降りるという事は稀で、大体の場合オッズに合ってしまうのです。
これはリミットゲーム特有の事でどのゲームにも当てはまります。


一方こちらがOOPの場合、注意しなくてはならないのが相手が明らかにドローでついてきており、こちらがツーペア以上を持っていて相手もそれを分かっている場合です。以下の例を見てみましょう。

Hero:(Q♡9♤)T♤K♢T♡K♧(2♤)
vs (X X)5♧7♧8♢9♧(X)

このようなシチュエーションで自分からベットしてしまった場合、相手は引ければレイズもしくはコールしてくるし引けていなければ降りてしまいます。
勝っている所には降りられて、負けている所にはコールされる最悪のベットになってしまいます。
この場合7thストリートではチェックコールの体制になっておくと良いです。

おわりに

いかがでしたか?
Studは情報量が多く、各ストリートで状況が一変する事もよくあります。

今回の基礎知識編と実践編を活用して頂ければ嬉しいです!(*˘꒳​˘*)

ではよいポーカーライフを!

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