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Vol.005_premonition

暑い。クッソ暑い。数日前までは「いうても札幌だから朝晩は涼しいね〜」なんて宣っていたんだけど、8月に入った途端にマジで朝から晩まで暑い。

北海道の家は基本的にエアコンがないから四六時中窓を全開にすることになるんだけど、どこからかBBQの匂いが飛び込んできたり、どこからともなく宅飲みの声が聞こえてきたりする。あと、週末を経るたびに職場のスタッフの肌がみるみる黒くなっていく。

これらは北海道の夏の風物詩であり、道外出身者が皮肉っぽく「道民は短い夏を全力で楽しみたがる」と言ったりするけどまさに図星、道民の性である。最近は残暑が厳しいとはいえ、お盆を過ぎた頃には朝晩冷え込んだりするので、俺もあと数週間しかない短い夏を存分に楽しもうと思う。

#夏といえば 、、、

さて、夏といえば「怪談」ということで、今日は俺が二十余年の人生で一番ゾッとしたエピソードを紹介する。レペゼン稲川淳二。
といっても俺は一切霊感無いし、お化けが見える的な話ではないので安心して読んで欲しい。
ただ、元々心霊現象の類には懐疑的だったんだけど、その一件があって以降、少なくとも「ないことが証明できない以上あるかもしれない」というスタンスに移行するぐらいには衝撃を受けた事件である。

〜〜〜〜〜

「マンションのオーナー」

二十歳の秋、俺は実家を出て一人暮らしをすることにした。

結構な数の物件を見て回ったんだけど、最終的に、築20年くらいの一風変わったデザイナーズマンションに一目惚れしてそこに入居を決めた。
部屋が四角くなかったり、複数の棟が空中歩廊によって立体的に繋がれていたりして、「沢田マンション」さながらの複雑怪奇な造りになっていた。また、建具の色使いをはじめとした細部の意匠からも、設計者のアツいヴァイブスを感じる物件だったんだ。あぁ、実際の物件を紹介したい。笑

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今日にしては珍しく、管理会社を通さずにオーナーが直接管理するというクラシックなスタイルだったんだけど、結構な部屋数があるにもかかわらず掃除や雪かきは徹底されていたし、事故(上階からの漏水)が発生したときも電話一本で即対応してくれるしで、とても住みやすかった記憶がある。

そして入居から4〜5年が経ったある日、事件は起こる。
朝起きると、水が出なくなっていた。

水道料金は間違いなく払っているし、元栓も開いている。
工事による断水を疑ったけど、水道局に問い合わせても該当事案なし。
給水設備がぶっ壊れたのかな?と思いオーナーに電話を掛けた。

すると全然知らない女性が出たので「あれ?間違えたかな?」と思ったんだけど、気が動転した様子で「オーナー○○の親族ですが…実は昨日急逝し…今朝から水が出なくなってしまったようで他の入居者からもたくさん電話が来てるんですが…管理のことは何一つ分からず…なんとかすぐ業者を手配して対応しますので…!」と伝えられ、こちらも予想外の展開に完全に放心状態。

「そんな時に大変失礼いたしました…こちらはなんとかしますので…」と精一杯のフォローをして電話を切り、荷物をまとめて実家に緊急避難する。その後すぐに業者が入ってくれたんだけど、給水設備が完全にぶっ壊れていたということで、復旧まで数日を要した。

築年数的にはいつぶっ壊れても不思議ではなかったにしろ、このタイミングは「たまたま」で済ませられるものなのだろうか。
日頃の管理具合から、オーナーはこの物件のことを相当大切にしていただろうから、虫の知らせ的に、自分が亡くなったことを伝えにきたとしか思えない。
その数カ月後に管理会社が入ることになるんだけど、ライフイベントが重なったのと、何より俺自身がなんだか落ち着かなくなってしまい、お気に入りの物件ではあったものの退去することにした。

今でも前を通る度に当時のことを思い出しては不思議な気分になる。

〜〜〜〜〜

以上、俺の唯一の心霊体験でした。
書き起こしながら改めてゾッとしたわ…
もう怖い話は持ち合わせていないんだけど、俺の親知らず抜歯エピソードもだいぶゾッとする仕上がりになっているので、暑い日が続くようであればいずれ紹介したいと思う。

#本日の一枚

The Beam / BIM
2018年夏リリースの夏を感じる最高の一枚。
アルバムはもちろんいいんだけど、札幌では絶対観れないラインナップのリリパにどうしても行きたくて、24時スタートだからと手ぶら・宿無しで単身東京に乗り込んだのはいい思い出。
CREATIVE DRUG STOREの面々はカッコよかったし、いろんなアーティスト遊びにきてたし、PUNPEEが秋元才加と手繋ぎデートを撮られるしで、マジで伝説の夜になった。
そして人生で一回は渋谷〜代官山エリアに住んでみたいと思ったし、徹夜明けの山手線から眺める朝日は眩しかった。
---My Favorite Tracks---
#2 Bonita
#4 サンビーム
#8 Starlight Travel

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