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教育

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私のこれまでの教育の歩み
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#スーザン・ボイル

なんで、人は生きるの?

突然、一年生の子供にそう聞かれて、私はあんぐり口を開けた 。その状況は、かつて同僚が置かれた状況に似ていた 。それは、道徳の公開授業での出来事だった 。同僚が「それでは、これから道徳の授業を始めます。」と言った時、教育委員会の指導者がその教室に入ってきた。 まだ、発問もしていないのに、即座に一人の子が手をあげた。 「先生!道徳って、何ですか?」その予想だにしなかった1年生の質問に、その同僚は狼狽し、その答えに窮した 。私は、その話を同情をもって聞いた。こうした概念を1年生の

わらぐつの中の神様

CDでスーザン・ボイルの「夢やぶれて」を聴きます。 でも、涙は出て来ません。 それなのに、YouTubeの 「Britain' s Got Talent」第3シリーズのスーザン・ボイルの出演場面、イケてない47歳の女性とあの天性の歌声(タレント)の落差に人々が狂喜する様を見ていると涙が止まらなくなります。 この感情はいったい何なのでしょう? それは、「わらぐつの中の神様」(杉みき子作)の世界を体感させてくれているからかもしれません。 「わらぐつの中の神様」の物語の中で、

一週間が勝負よ!

新任の私が、1年の学年主任に最初に言われた言葉です。 「1週間が勝負よ!」 1週間で型にはめろとのお達しです。これを聞いて、「嗚呼、こりゃ駄目だ。」 とため息が出ました。新任に1年生を担任させる人事も如何なものかと思いましたが、これが現実です。しかも私の体調は最悪で、教員生活の船出は最悪なものとなってしまいました。 体調不良の原因は卒業間際のアルバイトで無理をしてしまった為でした。病院に行きましたが、精神安定剤を処方されるだけで、良くなる兆候は一切なく、医師を恨みさえしま