【鉄拳】壁やられの変遷 - 1



はじめに(≒お詫び)

当初は、9/3同日中にTwitter(X)上で手短に済ませる予定だった昔話を、急遽方針を改めてnoteのほうで展開する形に変更。未完成を承知のまま記事エントリーを済ませ、以後不定期で修正&追記(最終更新:2024/9/26)

next → 【鉄拳】壁やられの変遷 - 2

鉄拳4

鉄拳に「壁」という要素が標準搭載されたのは鉄拳4から。厳密には鉄拳3にもあるにはあったが、実戦形式ではほぼ影響を及ぼし得ないレアギミックなので正史には数えないのが妥当。

壁やられ・弱

ごく近年のSNS上でも不鮮明な要素として御し難い定義にて扱われがちな項目「壁やられ・弱」は、初登場の鉄拳4当時の扱いに準拠するなら、"地上"で壁際に位置する相手に対しダウンしない技を当てて壁に押し当てた際のモーション全般を指し示しており、度々混同されがちな「壁やられ・中」のやられ姿勢の過程から抜粋したものではない。

どうしても区分が定着せず形骸化しかけてる背景は、鉄拳4基準に於ける「壁やられ・弱」を誘発したとしても、優劣フレームに変動のない技が大多数を占めてしまっている事も大いに影響があると考えられる。鉄拳7までであれば、スティーブのポジションチェンジやニーナのデビルキッスはこの壁やられ・弱が絡むか否かで大きく勝手が変わる為、決して風化に瀕してるマイナー仕様ではない(?)事を実感できる貴重なサンプルに成り得ていた。

鉄拳4当時は全てのキャラの左投げに「ポジションチェンジ」が割り当てられており(鉄拳8現在ではスティーブのスウェーWPにのみ継承されている)、この技で壁やられ・弱を誘発した際に+10以上の有利フレームを捻出、そのまま壁やられ・強に持ち込めるキャラもいた事実もあり、壁やられ・弱の存在感や意義は嫌でも無視できない位置付けにあったものと見なして差し支えない。

一番ポピュラーな正面押しは壁至近で+10以上、側面押しは壁至近で+12以上、位置入れ替えなら壁至近で+18以上がそれぞれ約束されており、当時の攻略本もこの線引きのもとで成立する追撃一覧の掲載があった。閃光烈拳(LPLPRP)による10F壁強がまだ健在だった一八と平八、および単発コマンドで発生12~壁強が取れるポールの鉄山靠(2WP)の傑出度が光る。クマパン(木偶利用ではなく)は体型の都合で正面押しでも+18程度が取れやすく、壁強者の一人に数えられた。

一方、背面からの壁やられ・弱は現行のものとだいたい似たような挙動で、背を向けた状態から身体を翻す過程で抗えない無防備時間があるのも同様。ただ、現行のほうが正面ガード可能になるまでの時間は短いようにも思える。こと壁やられ・弱が何ぞやという話に至った際は、正面壁やられだけでなくこちらをセットで考えると定義が掴みやすくなるかも知れない。

壁やられ・中

地上ではなく空中で壁にヒットした際に誘発するのが「壁やられ・中」で、一応広義では貼り付いた高さを問わずこの表現が適用されている。運びコンボで壁に達した際以外にも、ダウンを奪う技を当てた後のモーション中に壁まで届けばそこで壁やられ・中を誘発というパターンもあるが、鉄拳4時点の仕様ではこのアプローチからまともな壁コンボを決め切るのは相当難しいので、そちらは壁ダメージ+その後の展開目線に留めるのが無難。

鉄拳4の時点では俗に云う「壁カウント」の仕様は採用されていない。というより、そもそも鉄拳4時代の壁やられ・中は無防備時間が非常に短く、構造上壁ヒットのカウント数を満足に稼げる追撃例自体が極めて少なかった。極端に命中間隔が短いスティーブのパラベリですらも、2P衣装ニーナに対しては受け身で回避されてしまう程で。

実は「壁カウント」という言い回しがバンナム公式で扱われた例は、こと自分の観測範囲に限れば未確認であり、文献上は2006年頃のアルカディア誌或いは闘劇魂では既に扱いがあったように思われる。くしくも、私自身もその頃ぐらいからこの俗語を自身の発信領域(故・空中遊戯専門学校)以外の発言の場でも様子見で用いはじめており、ひょっとしたら当時の商業誌執筆陣に対して、間接的な表現汚染をしてしまっていた可能性有。真偽は不明

当時の壁受け身は全キャラ共通の動作フレームが適用されておらず、キャラ毎および衣装毎でも移行速度が異なる仕様が採用されていた。この多様極まりない受け身フレームの正確な値は当時の文献、私物の中で具体名を挙げるとソフトバンクパブリッシング刊行で鉄拳ライター集団「卍党」責任監修の『鉄拳4 ザ・マスターズガイド』に漏れなく記載されているので気になる方はそちらを参照されたし。

補足として、鉄拳4の正面壁受け身は現行鉄拳8の「へたり込む姿勢の途中から」といった遅めのタイミングではなく、外見上足先が地面に届いた瞬間ぐらいから即座に行使が可能になっているばかりか、この際に受け身操作を入れ損ねていてもしゃがみガード操作を後から加える事で受け身行使のタイミングとほぼ変わらずに即時内部ガードが取れる仕組みになっている。

なお、この時代の壁やられ・中は受け身を行使しなかった(orし損ねた)場合は最終的に壁やられ・強と同様のモーションに移行し、その過程で改めて受け身を取る事も出来る。言い回しにも棲み分けがあり、こちらは「壁ダウン受け身」と表現されていた。

前述の通り、現在の鉄拳と比べて運びコンボ経由での壁コンボが決めにくい仕様だった為、市販の書籍に於ける壁コンボのBnBレシピは専ら壁やられ・強から横移動による壁剥がしを割愛した場合の追撃例、という意味合いでの記載が強めに感じられた。

壁コンの成立条件が緩くない(決定的な例外有。後述)分、追撃成功時のリターンを大きめに設定してあるのもこの鉄拳4の特徴であり、壁ヒット一発毎に入る壁ダメージは単価で4、コンボ補正も都度リセットが入り常時80%扱い。攻撃値のうえでは一発一発が3と微弱なパラベリも、この壁ダメージで下駄を履かせて凄まじいダメージを弾き出していた形。

さきほど"決定的な例外"と銘打って慎重に前置きしたのは「側面壁やられ・中」の事で、ある意味これこそが鉄拳4時代の壁コンボの象徴とも言える。側面壁やられ・中は壁受け身が行使できない仕様になっており、言ってみれば現行の壁コンの感覚よりも更に寛容なタイミングで追撃できるものと捉えて支障ない。

しかも、本作の仕様上これも壁に命中し直す度にコンボ補正がリセットされているので、運びコンボで壁斜め侵入が叶えば、そこから適した技で剥がしてもう一本イチからフルコンボの繋ぎを叩き込めるし、起点や地形に恵まれればこれを何度もループするような構成すらも可能なのである。有名なのがアリーナ周回。

「背面壁やられ・中」に関しては扱いが特殊になり、ややこしい事に背面壁やられ・中からの受け身は四肢ボタンによる回避運動が一切効かなくなる代わりに、ガード操作の如く壁側にレバーを入れる事で身体をくるっと回しながら相手方向に向き返る回避運動が代替の状況打開手段となる。素直に「壁受け身」と称してしまってもよいのだが無敵時間がないのでやや勝手が異なる。

受け身を取られても追撃は当たり、その追撃技は受け身を取られていない場合でも当たるという確定状況の分岐が発生してしまい、他のシリーズ作品と比べても文章化/映像化いずれにせよ「確定コンボ」の扱いの線引きが少々厄介なシーケンスでもある。

受け身を取れば地上判定なので再度壁やられ・強になってしまうリスクもあるが、受け身を取らない場合の背面壁やられ・中は空中判定の持続時間も長く、抵抗しなかった場合に決まり続ける追撃はこれとて決して安くならない。どういう追撃が来る想定のもとで、どこのタイミングで受け身を取るのが妥当かと、確たる正解を定義しにくいのだ。

そんな中、1Pカラーの平八(腹に晒し+下駄姿)は極端に背面壁やられの発動速度が遅く、仮に「背面壁やられ・中の受け身有効範囲内」と限定した上でのレシピに限ってみても命中間隔18F以内までが確定となっており、鉄拳5以降の作品と比べても更に無防備時間が長い。説得力の線引きが上手く定まらない場合、ひとまずこの条件で色々調べてみるのは手だと思う。

壁やられ・強

「壁やられ・強」は壁際の相手に対してダウンを奪える技を当てた際に誘発。現行のものと同様に割合長めの追撃時間が確保でき、鉄拳4時点では壁やられからの「補正切れ」追撃は壁やられ・強からのみ行使可能となっている。この時点ではその言い回しが示す通りに、減算なしで100%のダメージがしっかりと取れる(※壁やられ・中には補正切れに相当する時間帯が存在しない)。

「補正切れ判定」は壁やられ・強のモーション後半、受け身を取られる寸前の3Fのみ設定されている。正面壁やられ・強だとうつ伏せ判定であるが、側面or背面壁やられ・強の場合は仰向け判定になっており、追撃の成立条件が若干変わる。状況的に持ち込みにくい後者のほうが被弾判定が僅かに大きく、掘り起こしの成立条件も3F分緩和される。もっとも、側面壁やられ・強に関しては壁から剥がして空中コンボに持ち込むのがたいして難しくないので、補正切れヒットでコンボを締め括る意義は薄め。

以降のシリーズ作品と同様、本作の時点でもこの補正切れ判定への追撃内容は相手の体格にもしっかり左右され、「シャオユウは当たりにくい、クマパンは選択肢豊富」といった伝統の傾向はこの段階でも既に適用されている。ただし本作に関してはキャラのサイズに対応した補正切れ追撃を予習しておくよりも、勾配の有無と程度で成立する追撃を頭に入れておく方が効果的であった面も強い。

本作未経験層にとっては意外な事実に聞こえるかもしれないが、実は鉄拳4は壁以外の地点に関してはシャオユウ木偶ならではの限定コンボも多く、その原因は「相手の背丈と立ち座標(傾斜)によって打点が変わる」という仕様により、背の低いシャオユウに対しては空中コンボ時でも技の打点が低くなって他の木偶キャラでは成立しない空中拾いパーツが幾つも存在していた

ヒールバズーカのように命中時の横ベクトルが鋭い技は、多少壁から離れていても壁至近ヒットと同様に壁やられ・強を発生させられる。鉄拳5以降は同様の芸当が可能な技があまり見られなかったが、この仕組みの延長が鉄拳7では一部のレイジドライブに、鉄拳8では一部のヒート専用技にも搭載されており、壁やられ・強を構成するイチ要素として無視もしきれない。

現在もそうであるように、最初に天を仰ぐ形からの「相対的にリアクションが弱い壁やられ・強」のほうは補正切れ判定がないので要注意。鉄拳8時点ではこちらのタイプの壁強誘発技は既にだいぶ少なくなってきているが、鉄拳4当時は壁際で浮かせ技類を当てた場合もこれを誘発できていたため、発生する場面自体は比較的多く、両者の違いは安易に無視できなかった。

ほか、スティーブに関してはスマッシュ(当時は66LP)やガード姿勢相手へのヘルファイア(2146RP)、ハートブレイクショット(6WP)~特定の技で壁やられ・強を誘発した場合に限り、通常のものと比較して一連のモーションが短い(=追撃時間も短い)壁やられ・強モーションに置き換わる仕組みになっており、壁やられ・強の違いをケースに応じてしっかり頭に入れておく必要もあった。

投げ技による壁やられ誘発

近代の鉄拳では空中投げから壁に叩きつけるタイプの技もあるが、鉄拳4の時点ではそもそも空中投げ自体が存在せず(敢えて強引に定義するなら、唯一認められるのはミストトラップ)、投げ技から壁に押し当てる手段は冒頭のポジションチェンジ以外では本作中でも合計で10通り程の投げ技からのみとなる。

  • クリスティ:エストレーラ(3WP) - 逆さ壁やられ

  • ポール:裏当て(66WP) - 正面壁強

  • ポール:巴投げ(4LP+RK) - 逆さ壁やられ

  • ポール:我浄掌(RP+RK4) - 正面壁中

  • キング:ジャイアントスイング(641236LPorダウン投げ) - 正面壁中

  • キング:ロープ投げ(4WP) - 背面壁中

  • ロウ:レイジドラゴン(RP+RK6) - 正面壁強

  • ニーナ:首刈り投げ(9WP) - 逆さ壁やられ

  • レイ:飛空脚(RP+RK6) - (自爆壁やられ)

  • ジュリア:シーソーホイップ(RP+RK4) - 背面壁強

いずれも壁を伴わない場合と比べてダメージが上がり、裏当てとロープ投げは壁との距離でダメージ量も上下する。ロープ投げは派生コマンド無の通常版のほか、後方取り(4WP,WP)も壁ヒット判定有。ジャイアントスイングと首刈り投げは普通に地面に投げ放つ場合は受け身(ダメージも半減)の余地があったが、壁に当たった際は受け身不能で纏まったダメージを確実に取れる。

壁強誘発可能な投げ技のうち、ある程度追撃の自由度が認められるのはシーソーホイップのみ。裏当ては調整如何で瓦割り(2LP)が決められる程度、レイジドラゴンに至っては硬直時間が長すぎる為追撃は決められない。通常の空中コンボからでは発生しない「逆さ壁やられ」を誘発できる投げ技三種のうち、エストレーラはルピエルナ(236LK)に繋げられる場合もあるが他二つは×。巴投げに至っては壁が近すぎるとむしろ確定反撃を貰う程なので注意。

「逆さ壁やられ」は後年の鉄拳では、地上ヒットの鉄槌やられを壁から程々の位置で発生させた際にも誘発できるようになったが、喰らい判定の残り具合が傍目に分かりづらい上に、"綺麗なコマンド入力"で追撃を成功させないとプラクティスのコンボ表示が正常に応じない厄介な仕様も邪魔をするので、練習なり検証なりではひとつ手を焼く要素。投げ技誘発による逆さ壁やられとは異なり、しっかり受け身も取られる。

鉄槌やられ経由の逆さ壁やられはどれも「足側仰向けダウン」落下で統一されてる一方、鉄拳4当時から脈々と受け継がれてる投げ技経由の逆さ壁やられは技毎に違いがあり、

・巴投げ:頭側仰向けダウン
・首刈り投げ:足側仰向けダウン(受け身可)
・エストレーラ:足側うつ伏せダウン


と、綺麗に中味が分かれている。首刈り投げに関しては受け身を取られるようにもなっており、前述の鉄槌やられによる逆さ壁やられの仕様に近い。鉄拳8時点ではこれ以外にもチアフルボールアップ(Kuma/Panda)、カーズシュート(Raven)、サイクロンスロー(Jack-8)が所定の壁間合いで逆さ壁やられを起こせる。区分はいずれも頭側仰向けダウン落下。

(※鉄拳8の項目着手の際に改めて書き直す可能性)

ひとつだけ意趣が異なるのがレイの飛空脚で、この技のみ相手を壁方向に投げ飛ばした際の誘発ではなく、飛び退くモーションの過程で壁に背が届いてしまうとレイ自身が壁に当たって相手と同じダメージを喰らってしまう。このような自爆型壁やられは鉄拳4時点ではクマパンのローリングベアにも備わっており、壁に達してしまうと背面壁やられ・強を誘発して長時間無防備に陥ってしまう。壁がある方向にレバーを入れておくと壁に当たらず回転を続行するので、危ない時はこの手段で凌ぎたい。

因みに、鉄拳5以降は吉光も自爆型壁やられを数種類持っており(忍法草薙、飛空剣、突衝等)、しかしこちらはやられモーション中に2WKを追加することで卍あぐら~千覚に移行という固有の回避運動も併せ持つ。鉄拳8時点では追加コマンドを入れなくても強制的に卍あぐらへと移行する方式になった

観客という名の壁

UNDERGROUNDステージの外周は観客が壁として扱われている地点も多く、構造としては他の壁とほぼ変わりない扱いが通るのだが、攻撃判定が届く分には観客もその技を被弾する仕組みになっており、その仕様に基いたコンボや連係を組み立てる事も可能。

本来なら相手キャラに接触してないと出せない派生技を観客(≒壁)ヒットで代用したり、一八の魔神拳スタンのタイマーを観客ヒットで発動させたり、打撃投げを対戦相手ではなく観客に当てる事で強引に投げを成立させたりと、このステージならではの壁やられ(?)が生み出せる。特定の技はヒットした観客を手前側に呼び寄せる効果もあり、本来の壁位置と一切関係のない地点でこれら現象を発生させる荒技も可能。

また、このステージはARENAよりも壁一辺の距離が更に短く、見た目かなり強引な周回コンボも作り出せる。綺麗な等間隔配置というわけではないので途中で側面壁やられを損ねやすい難点もあるが、部分的に傾斜が付いてる地点もあり、ARENAステージとは趣の異なる周回が可能なエリアとなっている。


ほか、触れておく必要性がある要素を。

運びコンボで相手を壁に当てる際、直前のやられ姿勢が仰向けからうつ伏せ姿勢に翻すやられモーションを取っている場合は壁との距離がかなり迫っていても壁に衝突せず(至近なら流石に命中する)、一時的にヒットバックを大部分壁に吸わせるような状況が整う。

計算ずくで行う分にはマニアックな空中刻みを行使するチャンスでもあるが、そうではなく純粋に壁まで届かせたかった場合には不自然なほどに壁から「衝突お断り」を言い渡されてる様な光景でもあり、面食らわず事前に把握しておきたい仕様のひとつである。

これと似たような状況が発生する場面が他にもあり、特定のステージ内に配された構造物は舐めるような進入角度であれば仰向け姿勢のままでも一時的にヒットバックを請け負わせ(柱形状のものが都合良し)、地面スレスレの位置でようやく壁やられ・中を起こすような結果を得やすい。

構造物に命中して壁やられ・中を起こした場合でも、受け身を取られる前に迅速に拾い直せば構造物から逸れて再度コンボを続行する形も十分狙える。内部ダメージの蓄積で物理的に破壊可能な構造物も多く、そちらであれば破壊を伴いつつコンボを続行するというアプローチでもよい。駐車場の特定の柱は割合アバウトな進入角度でもこの状態に持ち込みやすく、本作に於ける永久コンボ成立ポイントのひとつでもある。

当エントリー記事の題名は「壁やられの変遷」と銘打っているが、こと鉄拳4は壁だけでなく天井にも接触判定が備わっており、ある程度高く浮かせる技を該当地点で当てた際には浮き上がる途中で天井に接触し、そのまま垂直落下する(この後もちゃんと被弾判定は残っており、コンボ続行可能)という、以降のシリーズでは採用されていないギミックがある。一応補足として

鉄拳5

壁やられのシステムが前作から大きく刷新され、現行ほどではないが運びコンボ~壁ヒット~壁コンボの流れによる一連の追撃構成が成功しやすくなった。前作との決定的な差は壁やられ・中のやられ時間の内訳で、前作は足先が地面に達した時点で早々受け身が可能だったのが、鉄拳5ではもう一声寛容な追撃時間が設定された。

具体的には、壁の一番低い位置で壁やられ・中を起こした場合はそこから20F以内のやられ姿勢が空中ヒット(≒壁ヒット)での追撃が成立し、21~30F目は一旦無敵時間となった後、31~33F目が補正切れ判定という扱いになった。補正切れ判定は現行鉄拳とは異なり「頭側うつ伏せ判定」で、喰らい判定もさほど厚みがないので現行と同様の感覚で技を出しても案外打点が届かず、平時でもダウン状態まで達するぐらいの技+αぐらいの打点までしか対応しない。該当時間は僅か3Fしかないが、運びから直に補正切れ判定に対して大きな一撃を狙う冒険も相応のロマンはあった。

壁カウントの仕様はここからの搭載となるが、当時はまだ壁カウントを念頭に置く必要性が強く問われる場面自体がさほどでもなく、ぶっちゃけ当時は一流プレイヤーであってもその多くがこの存在を正しく認識してなかったようにも思える。その理由として大きいのが、当時はまだカウントオーバーの境目が3ではなく4だった上、実用的な壁コンの多くがカウント4に干渉せずとも完結していた為。

※加えて、当時はまだ壁カウントの超過時のやられ時間短縮幅が5Fと短く(補正切れ判定で見ると31~33が26~28にズレる、といった程度)、現行の鉄拳では壁カウント3状態にフィットした壁コンボがほぼ全キャラに備わっている一方、鉄拳5の時点ではむしろこの5F短くなった分を綺麗に補える追撃例が皆無に等しく(ニーナのLPRPLPRP6WPやロジャーの1RKLKRKLKRKは数少ない貴重なサンプル。共に最後は僅かなディレイが必要)、それもまた壁カウントの有無と対応への必要性が強く問われずプレイヤーへの仕様認識を阻害した要因とも取れる

とはいえ、鉄拳5当時は壁やられ・中に際して「ノーディレイで3~4発目が素直に補正切れヒットする」技の組み合わせがさほど多いわけでもなく、該当技を持っているキャラのアドバンテージは相応に大きかったように思える。具体例としては、

  • レイヴン:6WKRKRP(22,7,25)/23F発生

  • リー:RKLKRK(16,12,25)/11F発生

  • ジュリア:WPRK46WP(14,16,26)/18F発生

  • ニーナ:LPRKLK(4,18,21)/8F発生

  • ポール:66LKRK2RK(20,15,15)/15F発生

構えを経由したり別々の技を組み合わせる方式(手間は上記のものとたいして変わらず)はこの辺りが優秀。

  • フェン:LPRPRP4~2RK(5,10,12 + 12)/8F発生

  • デビルジン:LP+RKRP~2WK(5,10,10 + 5,20)/12F発生

  • ファラン:右構え[RKLK6]~RPRKLK(30 + 7,15,20)/27F発生

  • ロジャー:6LPRPLP~3WP(7,10,5 + 21)/10F発生

  • アンナ:66LKRK4LK~LK(20,15,15 + 21)/15F発生

前作に引き続き、壁ヒットの度にコンボ補正がリセットされる仕様になっている関係上、実のところは何が何でも締めを補正切れ判定目掛けて当てようとしなくても全段70%+壁ダメージまでは約束されており、

  • スティーブ:フリッカーLPLPLPRP(12,12,12,27)/12F発生

  • マードック:3LKLPRPLK(18,7,12,17)/17F発生

  • ヨシミツ:6RP1RPRPRPRPRPRP(12,10,10,8,8,6,6)/17F発生

  • ブルース:LPRKLK(6,15,18)/8F発生

  • ペク:LPRPLKLKLK(5,10,15,15,12)/10F発生

といった辺りも手数込みでそれなりのまとまったダメージを取りに行ける。他、鉄拳5当時は叩きつけやられから起き上がり~ガード姿勢に達するのが現行よりも5F程度遅かった為、

  • ジャック:1LPLPLP~(8n)~3WP(13,3,3 + 8,21)/12F発生

  • カズヤ:6RK~2RK(27 + 23)/19F発生

  • レイ:3WP~wsLK(21 + 25)/17F発生

  • クマパン:WPWK~HSLPRP(17 + 8,12)/17F発生

  • ヘイハチ:46RPRP~2RK(14,12 + 24)/15F発生

これらも実用の範疇かつ高威力を誇っていた部類となる。現行と異なり、無防備の生ダウン判定が100%ダメージに対して牽制キック暴れは空中判定70%+CHダメージ(+壁ダメージ)となっているので、むざむざ寝っぱなしで喰らう方が被ダメは断然大きい。

現行の鉄拳8でもかろうじて踏襲されているのだが、壁やられ時の補正切れ判定は先行入力で横転受け身を仕込んでいるか否かで被弾判定に微々たる変化が生じ、焦って早めにボタンを押していると補正切れ判定の後半部分の時間帯でも姿勢相応の判定沈下が得られず、結果として回避可能(≒打点が届かない)なハズの追撃を頂戴してしまう場合がある。

受け身が比較的安全行動という先入観を過信してボタン入力を慌て過ぎると、本来なら被弾せずに済む追撃が刺さってしまうので、相手がそれを踏まえた追撃を狙っているのなら尚の事慎重に行動したいシーンとなる。元々被弾判定が大きいクマパンはこれで更にマズい結果を生みやすく、他キャラにも増して一層の注意が必要だった。

当時のマードック木偶は壁が伴わない位置では中々に遊び甲斐のある体型を誇示していたものの、壁コンボ方面では思いの外固有の有難味が得にくく、鉄拳6以降の位置付けを素直には当て嵌めにくい存在

「壁やられの変遷」というテーマには直接関与していない要素となるが、鉄拳5の時点ではまだ横転受け身後のガード不能時間帯が設定されていた為(※後述の鉄拳5.1で排除)、一部のキャラは壁やられ準拠の壁コンをシステム通りに決めようとするよりも、壁やられ~受け身&寝っぱなしのどちらにも両対応する追撃を仕込むという手段もあった。

代表的なのはブライアンのLPRPLP~3LKで、横転受け身を取っているとスネークエッジ地上ヒットから更に壁コンボおかわりとなり、当時は大変に猛威を振るった象徴的な壁コンボ。或いはコンボの続行こそ成らないものの、クリスティの3LPLP~7LKも簡単かつ高威力を誇っていた確定追撃。

本作を境に、壁際で浮かせ技(≒特殊なタイプではなく、標準の仰向け姿勢で浮かす系統)を当てた際のやられ姿勢が軽度の壁やられ・強ではなく壁の高い位置に貼り付ける形式へと置き換わり、張り付いてる位置が一定程度高い段階の追撃は通常の壁やられ・中よりも被弾判定の継続時間が長く、壁カウントも消費せずに済むという特徴があり、以降の作品に於いても重要なファクターとなっている。

どの程度の高さに貼り付くかは技によりけりだが、腰の位置が低いキャラである程高い位置へと貼り付けやすい性質があり、身長観点ではマードックといい勝負のクマパンも、この条件により他のキャラと比べて明らかに高い位置へと貼り付けが効く。クマパンは極端な例としても、体型区分の上ではざっくり分けられてしまう「女性キャラ」でもしっかりと微々たる差があり、平時は壁のない位置でのコンボで何かと支障が出やすいシャオユウ木偶も、こと壁に貼り付く高さに関してはこの原理が味方して相対的に得をしやすい(シャオユウ目線では"損")。

貼り付く高さは相手キャラの差だけでなく、壁からの距離にも左右される。実際の対戦シーンでは壁至近での浮かせ技ヒット~壁高やられというケースに至る事がほとんどとなるが、実は壁からほんの少し離れた位置からのほうが高度を稼ぎやすく、真上よりもやや放物線起動を描くタイプの浮かせ技(アンナの236LPchやジャックの66RPetc)ともなると、壁に届くギリギリの間合い調整がキマればかなりの高さで貼り付く格好にもなる。上手く活用したい。

壁至近の状況に拘らず、運びコンボ経由でもリフティングのパーツが優れてるキャラは壁の高い位置に運びつつ、高所壁やられでワンクッションしてから通常の壁コンボに移行、という形も十分に取れる。鉄拳6以降の作品と違い、壁やられ・中の空中判定露出時間があまり長くないので高所刻みが成功しても、続く追撃は直に補正切れヒットで済ませるのが無難なケースも多かった。

さて、ここまで追撃例を交えて紹介してきたのは「正面壁やられ・中」状態での話であり、「側面壁やられ・中」「背面壁やられ・中」はまたそれぞれに勝手が変わるやられ状態となっているため、正面壁やられと同様の壁コンボは一概に成立しないものと解釈して差し支えない。これは当時ならではの話というよりも、現行の鉄拳にも末永く踏襲されている差分でもある。

いずれも壁やられのアクティブな被弾判定露出時間が20→16へと短くなっており、正面壁やられと比較して更にもう一声早い命中間隔の技をチョイスしないと壁やられ状態への連続ヒットが望めない。補正切れ判定は鉄拳4の壁やられ・強に基いて「仰向けダウン判定」になっており、掘り起こしの絡め方如何で正面壁やられでは成立しなかった追撃がこちらなら罷り通る、といったポジティブな違いも。

側面壁やられ・中からの補正切れヒットは相手の向きが頭側になっている場合、追撃が命中した瞬間に相手との位置関係が入れ替わる現象が起こりがち。見た目少々バグっぽいという楽しみ方に加え、2発目が空振ると都合がいい技(吉光の八咫烏)は実に活用のし甲斐がある現象ではあるものの、こと実戦でこれが起こってしまうと壁を背負って不利に至るというデメリットも決して軽くないので、望ましくない場合は別のアプローチを考えておきたいシーン。

なお、鉄拳5時点の側面壁やられ・中は前作鉄拳4あるいは鉄拳6以降の作品と比べても非常に壁剥がしが成功しにくく、正面壁やられ・中と同様に張り付いた位置で素直に壁コンを叩き込んで済ませるのが無難な状況となっている。相対的にジャック木偶だと幾分剥がれやすいのは以降の作品と共通している傾向ではあるのだが、この時点ではジャック木偶を頼ってもなお容易には剥がせないので、何かの折に本作を嗜む際は他のシリーズ作品の感覚を当て嵌めて考えないのが無難となる。

鉄拳5そのものの根幹仕様ではなく、レイヴン個人にのみ許された特権として幅を利かせたのがヒュドラバインド・ハイ([RKLK]LK)による壁中→壁強への強制置き換えと、ミッシングリング(4RPRPWP)のダウンやられ~壁強誘発。前者は文字通りで、ゲーム中唯一この技だけが壁やられ・中でヒットさせた際に壁やられ・強への変換が成立し、ヒュドラバインド1,2発目の命中間隔が短かった事も味方して壁強~横移動でやや剥がしつつのループがさほど手を焼かずに狙えてしまっていた。

後者の、ミッシングリングは3発目をダウンやられで当てた際の挙動が現行で云う「鐘楼やられ」の先駆け的モーションで、この鐘楼やられを壁際で誘発させた際に「軽微なほう」の壁やられ・強を誘発する事が可能となっていた。これもヒュドラバインドと同様、何らかの壁やられ・強から剥がしで決めるのにさほど難しくない技性能(こちらは命中間隔がやや長いのと、3発目を程々にディレイを掛けてタイミングを補正切れ判定にしっかり合わせる手間は生じるが)。

なお、ダウン判定~鐘楼やられ誘発はこれ以降、鉄拳7(2015)までは完全に姿を晦ましていたので空白期間の長さ的にも直接的なパイオニアと見なすのは少々こじつけ感も否めないかも?

鉄拳5.1

5.0→5.1の変更点に関しては、当時のGAME Watchの記事に一通り纏まっているので先ずそちらの確認推奨。

「鉄拳5」プレーヤーズガイド【第3回】(GAME Watch記事)

本項の題目「壁やられ」(or壁コンボ)に大きく係わるものを抜粋していくと、システム変更点としてなんと「壁ダメージ削除」とあり、シリーズ作品中でも稀有な仕様。ほぼ同様の仕様を継承した続編「5DR」では壁ダメージは存在しており、以降のナンバリングタイトルでも壁コンボ補正はキツくなる一方でも壁ダメージに関してはかろうじて残されている為、シリーズ全体で見てもこの5.1で壁ダメージが一旦消失してたのは非常にレアな光景だったという事に。

更に決定的な転機がこの5.1で生じており、このタイトルから「補正切れ判定」が額面通りの意味ではなく追撃時のダメージ計算が100%→70%へと下方修正された。補正切れで締める壁コンの火力低下に伴い、全段壁ヒットで済ませるタイプの壁コンも相対的に安いコンボという位置付けでなくなり、補正切れを用いるよりも叩きつけ~確定追撃のほうが余程高くつく場面が一時的に増したのが本作~5DRであり、そのへんの帳尻合わせもあって、ナンバリング上の次回作である鉄拳6で叩きつけ~確定追撃に梃入れが加わったとも見て取れる。実際の背景はさておき。

前述のGAME Watch記事では「ダウン状態のダメージ補正・100%→70%に変更」とあり、5.1時代は壁やられの補正切れ判定だけでなく生のダウン状態も70%補正になっていた? 確証を得るのに十分な材料が集められず、これに関しては半信半疑の上で以降の話を進めさせていただく。少なくとも5DRは生ダウン判定に関しては100%ダメージが取れていたが……

横転受け身のガード不能時間も消失し、最大の恩恵を受けていたブライアンの壁中LPRPLP~3LKも呆気なく没収されてしまったものの、ことブライアンに関しては2024年現在もなおTopTierを走り続けるKneeプロ等が当時愛用していた、壁中LPRPLP~(相手の様子を窺いつつ見せ挑発~起き上がらなければ挑発を中断して手軽なダウン攻撃で追撃)という代替案がこれまた強力で、以降のシリーズで事ある毎にブライアンの挑発絡みの壁攻めは調整に苛まれているが、実質的にここがその起点でありキッカケであったのではないかと思える。5.1はともかく5DRに関してはダウン攻撃に用いる技がキックオフ(214RK)であった為、より顕著に強力な壁戦術として機能していた。

キャラ別で見ていくと、レイヴンはヒュドラバインド・ハイ([RKLK]LK)とミッシングリング(4RPLPWP)の特例的な壁強誘発手段が失われ、ひとり別世界状態だったユニークスキルは当然のように没収。流石にやむなしといったところではある。

ファランは壁中チェーンソーヒールコンボ(右構RPRKLK)を使う利点が薄くなり、ダメージ硬直共にライトリバースキックコンボ(右構RPRKRK)が優位となった。リーはスピニングサマー(RKLKRK)3発目の威力も下方修正され(25→21)、ポールを見習ってシュレッダーキックコンボ下段(666LKRK2RK)に置き換えるか、軽量級にも3発目がスカる心配のないスピニングハンマー(RKLKLK)代用がだいぶ有意義な選択肢となった。

吉光は補正切れ不惑(66RP+LK)で一気に100ダメージ取れる大冒険が叶わなくなり、そもそも不惑自体の威力も100→72へと下方修正。壁際で威勢の良かった吉光ブレード(LP+RK)や華厳(FC4LP)も、この5.1のタイミングで威力がデバフ。

アンナは全キャラの壁コン比較でも屈指の使い勝手だったコウトリレインボー~ピッキングヒール(66LKRK4LK~LK)が流石に梃入れされ、3発目の攻撃値が15→8とほぼ半減。ロジャーjr.はアニマルラッシュch(6LPRPLPRP)後の地上コンボが不可能となり、壁際での絶大ダメージコンボはここでお別れ。挑戦するだけの価値があった、運び~補正切れアニマルアッパーカット(6n23LP)も仕様により50→35とリターン減。

鉄拳5DR

5.1に引き続き補正切れ判定のダメージ計算が100%→70%に下がった影響か、当時の攻略本(≒ムック)も壁コンの推奨追撃は叩きつけ~確定追撃の優先度が明瞭に現れており、5.1→DRで追加されたドラグノフ、リリ、アーマーキングのいずれのキャラに関しても該当していたのが象徴的である。ドラグノフは壁強~4RKRP~2RP(15,15 + 13)、リリは壁強~剥がし3RP~6WK~2LP(15, 10,17 + 10)、アマキンは壁強~9WP~2WK(35 + 15)、といった具合。

他キャラの壁コン周りの差分に関しては、ファランはチェーンソーヒールコンボ(右構RPRKLK)(6,15,25)3発目の攻撃力が20→25に上がったので5.1よりは補正切れヒット時のダメージが出るようになっているものの、それでも正面壁中で当てる分にはライトリバースキックコンボ(右構RPRKRK)(7,15,27)に僅かに分がある。不意に側面壁中になりそうな場合に備える分には、こちらの選択肢を頭に入れておくのは悪くないと思う。

前作で無難な壁コンが定義しにくかったシャオユウは壁強~鳳凰羽翼(鳳凰9LKLP)~右桃領(鳳凰RP)(15,25 + 12)を獲得、雀連架推掌(LPRPLP)(4,7,17)~壁受け身中の相手を飛び越えて背後を取るセットプレイも依然として有効打で機能するが、確実にダメージを取りに行く際の手札として有難いレシピが加わった形。エディは5DRからメイア・ルーア・プランド(9WK)(22,22)を習得し、当時は割と高威力だったので硬直時間を許容するぶんにはこれを壁コンボで用いるのはアリか。

スティーブはスピットファイアコンビネーション(FLKLPLPLPRP)(12,8,8,22)が壁コンボで成立しなくなり(タイミング合わせが依然シビアだが、3発止め~ターンパンチは健在)、パラベリウムコンビネーション(DKWPLPRPLPRPLPRPLPRPLP)(3,3,3,3,3,3,3,3,3,12)の利用価値がここで再浮上。5.0時代からは威力を損ねてるが、使い勝手で見ればダックインレフト~チョッピングライト(6RPLP4~RP)(10,13 + 24)もまだ全然実用レベル。

ジュリアは5DRからの新技である跳山崩捶(9RKLKLP)(14,16,16)が壁コンボ適用技として機能。八門遁甲(WPRK46WP)(14,16,26)から見れば安いが、扱いやすさとお手頃感はある。前作までは壁コンボの手札が乏しかったキングは、この5DRでようやく実用的な使い勝手を誇るストライクエルボーラッシュ(6RPRPLP)(14,16,23)を獲得。初段の発生、リーチ、威力とどれも優秀、しかも硬直も軽い。

ジャック-5はリバースダブルハンマー・バースト(wsWPWPWP)(15,17,21)が壁コンボのお供で登場、3発目に適切なディレイを掛ければ補正が乗らない21ダメージが満額で取れる。クマパンは鉄拳8現在「ベアコンボ・ロー」の技名で知られるストレート~エルボー~ローキック(RPLPLK)(10,11,13)をここで獲得、立ちから迅速に出せる壁コンボパーツとなり、発生が早いので壁強剥がしから何がしか挟みつつ当てる扱い方にも適している。

ペクはジャベリン(3RKRKRK)(15,18,15)の意義が向上、3発目に適切なディレイを施せば100%の15ダメージが取れ、初段が12F発生と早いのも扱いやすくて良好。デビルジンは骸落蹴締めの羅刹門・参(46RPLPRK)(16,14,21)をここで修得。羅刹門・壱のようにディレイ掛けの調整は不要で、何が何でも壁強剥がしにせずともギリ壁高ぐらいの高さであれば1,2発目は繋がる。有能すぎたヘイハチの青龍門2発止め(46RPRP)(14,12)は現行の天魔派生に変更、壁コンは右踵落とし(6RK)~鬼下駄(2RK)(27 + 24)置き換えが肝要となった。

next → 【鉄拳】壁やられの変遷 - 2


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?