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海に行きたい、どこか遠くの海に


「冷たいようで陽だまりのように優しい君が好きだよ」


わたしを見つけてはそっと寄り添い、隣で眠そうにする君が呟いた。

体温にも似たその温度が、運命的に感じていたその時間が、遅かれ早かれ必ず出会う絶対的なものだった。

それなのに、酩酊した夢だったのかと思ってしまうくらい紡ぐ音がなくなってしまって苦しい。


いつかあなたは私を愛さなくなるだろう



人に興味がなさそうと言われるわたしでも好きな人には興味が湧くしなんでも知りたいと思うよ。


「なんかお前、また感情どっかに置いてきたか?」「んー、見つけたら拾ってポストにでも入れといてよ。」


わたしはまだ好きな人を好きだった人とは呼べない。本当に好きなんだよと、音に乗せてしまいそうになる。
左手で綴った想いは偽りだったのか、ううん、ただの強がりだね。


瓶に詰めた寂しさに固く蓋をしていたけれど、君を想いながらそっと蓋を開けて、その寂しさを歌うのも悪くないね。たまには外に出してあげよう。

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