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ちひろ美術館:絵本の壮大さを知る

休暇を取って、練馬区にあるちひろ美術館に行ってきました。
「窓際のトットちゃん」の表紙にもなっているいわさきちひろさんの絵は素敵ですよね。開催されていた「2010→2021 日本の絵本展」に心撃たれたので、その素晴らしさを語りたいと思います。

2010→2021 日本の絵本展

概要は上のリンクの通り。
絵本の数ページが大きく展示、下に絵本が置いてあるスタイルです。
スタートがヨシタケシンスケさんから始まって、入りやすい流れになっていました。その中で私が特に気になった絵本を紹介します。

ぼくのふとんはうみでできている  

力強い筆使いで1ページ1ページのインパクトがすごく、絵本の世界に自分が引き込まれていく錯覚に陥ります。「絵本は芸術なんだ」と実感。展示してある全ての絵本を読んでみようと思ったのもこの一冊がきっかけです。

めざめる

こちらはアート。少し暗い展示室で魂を揺さぶられる、そんな本です。
こちらは美術館にあるショップで購入しました。

まばたき

こちらもアート。美しい絵画の世界のほんの一瞬を切り取った絵本。幼い子供でも見て楽しい。

はしれ、上へ!つなみてんでんこ

3.11の大津波を生き延びた釜石の小・中学生のドキュメント。
言葉少ない絵本なのに、これほどまでリアルな切迫感が描かれていて、震えます。息子がもう少し大きくなったら読ませたい本。

あなたがおとなになったとき

主人公の女の子に娘の未来を重ねて読んでいると、平和、環境問題、人とのつながり、希望と沢山の要素がベールのようにかかっている世界観に気付く。自分との対話ができる不思議な絵本。子供が幼い今でも、子供たちが成人した未来でも読みたいと思い、こちらも購入。

海のアトリエ

思春期〜大人向け絵本。学校に行けなくなった女の子が海のアトリエでお姉さんと過ごす宝物のような日々。映画「魔女の宅急便」のキキがスランプに陥ったとき画家のウルスラの家に行ったときのよう。

息子と娘が成長する中で、こんなきらめく時間を持たせることが出来るだろうか。勉強や習い事や親の都合で大切な時間を奪ってしまわないか。今日の気持ちを忘れずにいたくてこちらも購入。

ふしぎなともだち

自閉症のやっくんと障がいの有無をこえ、「共に育ち、共に生きる」ことを描いた絵本。
先日Voicyでのもきょうさんが「本当のグルーバル教育とは」というお話をされていて、「まさしくこれだ」と感じました。


リンク先は期間限定無料公開なのでご興味ある方はお早めに。

ぼくのこえがきこえますか

「日・中・韓平和絵本シリーズ」の1冊。
救いようのない戦争の現実。塗りつぶされた絵の残酷な世界。2023年現在イスラエル・パレスチナで起きている残虐な行為の数々は報道を見ているだけでも辛い。終わりのない憎しみの先に残る悲劇を描いた崇高な絵本。まだ子供に見せられないけれど、いつか読んでほしい一冊。

絵本展に行って

圧倒的な絵本の世界に引き込まれて帰ってきました。絵本=子供と思いがちですが、こんなにも芸術的で魂を揺さぶられ、自分との対話まで出来るとは思ってもみませんでした。
本棚の中に私が大切にしたい絵本コーナーを作ったり
定期的に図書館で絵本を借りたり
押しつけにならないように子供たちと絵本がふれあえる環境を作ろうと決めました。

ちひろ美術館の紹介

素敵な中庭から木漏れ日が溢れ、とても素敵な美術館でした。
ファーストミュージアムともうたっており、赤ちゃんや小さい子供が過ごせる部屋もあり、とても温かい雰囲気です。
絵本展は私のように一冊ずつ読む方はあまりいませんでしたが、ぜひ手に取って一読してみてください。きっと絵本の世界に引き込まれますよ。

最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日になりますように。

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