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乃木坂46『しあわせの保護色』 〜“しあわせ”とは〜

去る1月7日、乃木坂46のまいやんこと白石麻衣さんがブログで卒業発表をされました。メンバー誰もがいつかは卒業すると分かってはいても、いざその時が訪れると、やはりとても寂しいです。

3月25日(水)に発売される25thシングル『しあわせの保護色』はそのまいやんがセンターを務めています。これまでに卒業発表をしたメンバーが表題曲のセンターを務めたのは

『ハルジオンが咲く頃』(深川麻衣)

『サヨナラの意味』(橋本奈々未)

『帰り道は遠回りしたくなる』(西野七瀬)

の3曲ですが、これらの楽曲とはまた違った雰囲気のメロディや歌詞になっています。

前置きが長くなりましたが、今回はこの『しあわせの保護色』について色々な目線から考察していきたいと思います。


「しあわせ」について

最初、この曲のタイトルを見た時に

(やさしい雰囲気のタイトルだな)

と思うと同時に

(なぜ“幸せ”ではなく“しあわせ”とひらがなの表記にしているのだろうか?)

と疑問に感じました。

ここで私が思い浮かべたのは中島みゆきさんの『糸』です。
以下に歌詞の抜粋を引用しています。

縦の糸はあなた 横の糸は私
会うべき糸に 出逢えることを
人は 仕合わせと呼びます

この中島みゆきさんの『糸』はとても有名な楽曲で様々なアーティストがカバーをおこなっています。そしてこの楽曲では「幸せ」ではなく「仕合わせ」という表記を使用しています。

では「幸せ」と「仕合わせ」の違いとはなんなのでしょうか。『明鏡国語辞典』で「しあわせ」を調べると

偶然性を重視する場合は「仕合わせ」も好まれる

とあります。
「しあわせ」の語源は、「し合わす」だとされています。「し」は「する」の連用形。
つまり、2つの動作や物事が「合う」こと。それが「しあわせ」という言葉です。
別の言葉で言い換えると「めぐり合わせ」に近いかもしれません。
自分が置かれている状況に偶然、別の状況が重なって生じるものが「しあわせ」だったのです。

ここで『しあわせの保護色』に話を戻したいと思います。このシングルは前述したように白石麻衣さんの卒業シングルとしてリリースされます。
白石さんは学生時代、先生に勧められたことで乃木坂46のオーディションを受けたと様々な媒体で話しています。
他にも、浪人中の空き時間にたまたま受けた、親が勝手に応募したなど、メンバーは様々な理由や動機からオーディションを受けており

もし先生が勧めていなかったら...

もし空き時間が違っていたら...

もし親が応募していなかったら...

そう考えると、乃木坂46というグループに加入したこと、今のメンバーに出会えたことは様々な偶然が重なり合っためぐり合わせ、すなわち、「仕合わせ」と捉えることも出来るのではないでしょうか。
そして、これからグループを離れて活動する中で、今までとはまた違った様々な出会いがあるでしょう。そのめぐり合わせもまた、「仕合わせ」と捉えることが出来ます。

過去と現在、そして未来。まいやんにとって全ての「仕合わせ」が大きな「幸せ」であることを切に願いつつ結びとさせていただきます。





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