アンタレス

光が舞う 白と銀にひらひら
いつか 遠くへ
そう、知りながら

星が揺れて 一粒
てのひらに落ちた
「愛してる」の代わりに
あなたへ 贈ろう

さらって 逃げて
あの夜空に
ペカススに乗って
目指すはアルデバラン
もう 一つの 幸せを

辿り着く先は
きっと 天の川を隔てた場所
それでもいいよ
私の心臓をあげる

光が射す
空に穴を開けるように
どこか遠くへ
そう願ってる

クレヨンで描いたような
夕日 洗ったら
おろしたての夜
今日もあなたを想うよ

口づけしよう
あの夜空の砂時計止めて
エリダヌス 舟を漕いで
もう一つの楽園を
夢に見て帆をあげた
暗い声に惑わされぬよう
明かりを灯そう
私の心臓 燃やして
赤く煌めくよ
あなたへの愛を焼べて

東の空 音が止む
いつか遠くへ
そう、知りながら。

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