再び、母になる
9月25日15:33、元気な産声をあげて第二子が誕生した。私は再び母親になった。
今回は計画無痛分娩だったので痛みは皆無だったものの、産まれてくる途中に赤ちゃんの向きが悪く途中で帝王切開に切り替える可能性が出てきたり、産後の出血が多かったため処置に結構な時間がかかる等トラブルもあった。お腹のなかでちゃんと育つかもそうだけど、出産中も赤ちゃんが無事だという保証は何もないのだと、改めて実感した。
産まれたら今までのことを思い出して感傷的になるかと思っていたものの、出産中のトラブルに気を取られ、ただただ無事で産まれたことに安堵するだけだった。おもちは産まれたときに既にランゲルハンス細胞組織球症の皮膚病変だと思われる傷が身体中にあった。産まれた子にはなかったのも安心した要因のひとつだった。
正直私がこれからきちんとこの子を育て上げられるか不安は尽きない。でも、まずは今まで一緒にお腹の中で頑張ってくれたこの子の生命力を信じたい。
今回、自宅から少し離れた病院で出産した。
目的は、出産時にしか提供できない臍帯血を献血すること。
小児がんの子どもを持つ過程で、何人か同じように病気と闘う親御さんと繋がりを持つことになった。そんな親御さんたちが希望の一つとしているのが臍帯血移植で、そのことを知ってから次の出産は臍帯血を提供できる病院ですることに決めていた。
実際に今回提供した血液が使われるかは未だ分からないけど、私にできることはひとまず終わった。今後の経過はまた改めてnoteに書きたいと思う。
今回は出産後に旦那さんも会いにくることができた。
分娩室で休んでる間、家族4人で写真を撮った。「おもちがいたら、きっと頭を撫でてただろうね」「でもママを取られたと思って嫉妬するかな」なんて話しながら、家族の時間を過ごせた。
今日はおもちの7回目の月命日。病床でずっと「お姉ちゃんになるんだよ」と伝え続けた。2人同時に抱きしめることは叶わなかったけど、きっとお空の上から見守ってくれていると思う。
おもちが産まれたとき、noteにこんなことを書いた。
残念ながらおもちには長い入院生活で我慢させることが多く、悲しい思いや苦しい思いをさせてしまった。この子をちゃんと育て上げられるか、同じように辛い思いをさせるのではないか、不安は尽きない。
でも、この子はおもちとは違う人間であり、少なくともここまで健康に産まれてきてくれた。目の前の不安に押しつぶされるのではなく、何かあったときに気付けるよう向き合うのが、今の私にできることだと思う。
ようこそ、この世界へ。産まれてきてくれて、ありがとう。
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