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あの日から、6ヶ月

コートが手放せないほど寒かった日から季節は巡り、拭っても汗が滴る季節になった。
自分の無力さを呪ったあの日から、6ヶ月。
毎日朝起きると「今日も夢で会えなかった」と落胆し、お線香をあげる日々を過ごしている。

Twitterのママ友が作ってくれたフォトフレームとお供物

6ヶ月も経つとおもちを抱っこした時の重さや温かさ、肌の感触を思い出すことが難しくなった。
それでも、未だにお別れする前に触ったひんやりした肌のなめらかさは忘れられない。陶器のように白くすべすべで、柔らかかった肌。願いが叶うなら、このままずっと家で一緒に過ごしたかった。

時折、時計の針をどこに戻せばおもちは助かったのかと考えることがある。
コロナウイルスに感染して食欲がなくなったとき、もっと主治医におかしいと訴えれば良かったのだろうか?どこにもお出掛けせず、家でひっそり過ごせば良かったのだろうか?産まれたとき病気に気付いていれば、もっと早く治療を始められてコロナウイルスに感染することはなかったのではないか?
答えのない問いを繰り返しては、虚しさを感じている。この半年、私たちが抱える沢山の後悔は和らぐことはなかった。きっとこのまま一生心のしこりとして残り続けるだろう。


6ヶ月経った今日、髪を切った。おもちが触れた髪を切るのは名残惜しかったけど、6回目の月命日である今日切ることは、前から決めていた。
「おもちの病気が治りますように」と願掛けして、2年近く切らなかった髪の毛。寄付できる長さまで伸びたので、小児がんの子どもにヘアウィッグを作る団体にお譲りした。
奇しくも以前寄付したことのある団体Hair for Childrenが活動再開をキッカケに断髪式を行うということで、切ってもらうことができた。
小児用のウィッグを1つ作るには、約30人分の髪の毛が必要らしい。私1人で出来ることは微々たるものかもしれないけど、少しでも病気と闘う子どものお役に立てたなら嬉しく思う。

断髪式で切ってもらった髪の毛(約35cm)とともに

【追記】
このときHair for Childrenさんが取材を受けていて、その様子がYouTubeに上がっているので添付。とても素敵な取り組みなので、是非多くの方に知って欲しい。

前回noteを書いたときには書けなかったけれど、おもちがコロナウイルスで入院してすぐに妊娠が発覚していた。
コロナ病棟での付き添い入院、おもちの死、お葬式。たくさんストレスがかかったなかでもお腹の子どもは成長してくれた。あと1ヶ月後には産まれてくるだろう。
この子をきちんと育てられるのか、様子がおかしいときに異変に気付いてあげられるのか。正直不安は大きい。
それでもお腹のなかでここまで育ってくれた生命力を信じたい。
私が悲しみの渦に飲み込まれなかったのは、私がまだ母親であったことに他ならない。おもちとはできなかったことを、一緒に経験していきたい。


この半年、noteやSNSに書かないこと、書けないこと、沢山あった。
心が保たない日もあったけど、直接の面識がないにも関わらず私たちに優しい言葉をかけてくれる方や、見守ってくれる方にかなり支えられてきた。改めてお礼を言わせてください。いつも有難うございます。

noteの仕組みがよく分かっていないのですが、たまにサポートをいただくことがあります。私たちは慎ましやかに生きていれば生活できます。今後はお気持ちだけ受け取らせてください。

もしそれでもサポートを希望される方がいれば、以下の団体への寄付を検討いただけないでしょうか?小児がんの子どもやその親を支援する団体、もしくは大人に頼れない子どもたちを支援する団体です。みなさんの善意が色んなものと闘う子どもたちの支えになれば、とても嬉しく思います。


日本小児がん研究グループ


認定NPO法人 ゴールドリボンネットワーク


認定NPO法人 日本クニクラウン協会


公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン


認定NPO法人 DxP


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