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【語彙力!】人の闘争本能は「負けず嫌い」とは違う

 「自分、負けず嫌いな性格なんで」と言う人はどこに行っても見かける。その度に、本当に負けず嫌いの意味を理解して言っているのか疑問に思う。

 何を意図して、どんな真意でそのようにアピールするのか、イマイチよくわからない言葉。それが「負けず嫌い」。

 まず、辞書に書かれている意味を見てみよう。負けず嫌いとは、負けることを嫌う性質という意味。すごく違和感のある言葉。「負けず」は「負けない」となるのだから、「負けないことが嫌い」と誤認してしまう人もいるかもしれないが、昔は「負け嫌い」と言ったそうで、、、とかいうのは置いといて、違和感があるのはそこじゃない。

 本来の意味である「負けることが嫌い」、ここに違和感がある。どうして?なんで負けることが嫌いなの?負けることが嫌いってことは、「勝てない勝負はしない」ということ?それとも「どうせ負けるのなら戦っても意味がない」ということ?はたまた、「戦って負けたら悔しいから負けるのが嫌い」ということか??

 いくつかの意味として捉えられるこの「負けず嫌い」。この言葉を口に出して言うことで相手にどう伝わるのかを丸投げして、どうして負けず嫌いなのかを言わない人ってかなりいると思うんだが、どうだろう(・∀・)あは♬

 いや、あのね?結局のところ口に出して言う言葉にしては何も伝わらないワードのような気がしてならないのよ。大抵は唐突に「自分、負けず嫌いなんで」って言って終わる。「何かにつけ負けるのが嫌い」かもしれないじゃん。それじゃどんなことでも誰にも負けないって言いたいことになるけれども・・・。

 厄介かよ(笑)ちゃんと自己説明くらいしてくれよって思うんだよね。何の勝負で誰と戦って負けるのが嫌いなのか。勝負することが目的になってしまうと、勝てば優越感に浸り、負ければ悔しいという、ただそれだけじゃん。やっぱり厄介かよ(笑)パーフェクトヒューマン目指してるの?(笑)

 結論、負けず嫌いだと豪語する人は完璧主義の可能性が極めて高く、自分のことしか考えていない説。というより、自分さえハイポジションを取れればいいと思っている説。あると思うが、どうだろう(・∀・)あは♬

 鬼滅の刃に出てくるイノシシの被り物をしたキャラクター「嘴平伊之助(はしびらいのすけ)」がまさに、なんでもかんでも勝負を吹っかけてくる性格。同じことをやるでも自分より優れた人間に対して年がら年中勝負しろと言う。

 いやいや、お前は俺に勝てれば嬉しいのかもしれないけど、こっちは勝っても負けてもなんとも思わねーよって思うことなーい??(・∀・)あは♬

 勝つことで何を得たいのか、そこにどんな価値があるのか分かっていて勝負を吹っかけてきているのかなぁ。たぶんそこまで考えてないんだろうね。とにかくお前に勝てればそれでいい、みたいな?どうだ!すごいだろ!みたいな?勝手にやってろって思うよね~。

 ファイトマネーを獲得するために戦っているボクサーとかK-1選手とかならまだしも、戦って勝っても1円にもならない勝負なのに、負けたくないってだけで勝負を吹っかけられてもさぁ、ヒマじゃないんだよねって話。

 ふと思う。負けず嫌いな性質を持つ人間は「かまちょ」説。相手がいなきゃ勝負はできないし、勝つこともできない。それだったら、申し訳ないけど他を当たってくれ。申し訳ないけど(笑)

 力勝負と知的勝負では、同じ勝負でも質が全く異なる。アートに関しては勝ちも負けもない。美的センス、それ次第で人の心を魅了できるかどうか。勝負というよりは孤独な闘い。自分との闘い。

 スポーツや格闘技における勝負であれば、勝とうが負けようが相手に対するリスペクトが求められる。

 そういうのと比べると、単なる負けず嫌いは、「あ、そうですか」程度のものとしか伝わらないような気がする。なんで?って聞くのも煩わしい。

 それに、実績を残している優秀な人たちは、わざわざ自分のことを負けず嫌いだなんて言わない。言ってしまうと小さく見えてしまうということを知っているため言う必要がないこともよく理解している。

 普段からよく聞く人の語り言葉にはこんな感じでいろいろと感じ取れる。耳に全集中して人の話を聞くことが面白いと思うのにはそういう理由がある。口癖がその代表。他人の振り見て我が振り直すにも人の話を聞くというのは良い学びになる。

 自分が心から求めていない、他人から吹っかけられたわけのわからない勝負はスルーしていいと思うが、どうだろう(・∀・)あは♬

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