キャパオーバー
母との1泊旅行をやむなく予定変更したところから始まった。
いや、先週のお楽しみ直前から始まっていたのかもしれない。
先週仕事依頼のコールがあったが、お楽しみを気分的に邪魔されたくなくて、不慣れな業務に尻込みした。もともと断る事もOKなので、中途半端に引き受けるよりは断った方がいいと考える自分もいて、後ろめたさはあったが断わる選択をした。
今週始めに、母から風邪をひいて病院へ行ったと連絡があったので1泊旅行の予定はキャンセル。この時は風邪をうつすといけないから様子は見に来なくていいと言っていた。
そんな時に仕事依頼のコールが2件あり、私の日程と能力を考慮して1件だけお引き受けした。納期のタイムリミットは14時と聞いたが、前もって出来る事は済ませておき朝一から動けばお昼までに終了するだろうと予測した。
予測外の事は母の体調不良が長引いた事。私が行くと逆に気を遣って疲れるのだろう…と思っていたのだが想像を越えた。病院に付き添うと、入院はしないまでも3日間の点滴となった母。
病院にいる間は母も気丈に振る舞っていたが、帰宅頃から虚ろになり、問いかけても返答がなく疲れきった様子に私はショックを受けた。あんなに虚ろな母の姿は初めてだった。
2日目は引き受けた仕事の納期日と重なり付き添えないこともジレンマだったが、兄に頼める事ができてひと安心。
今日は朝一から仕事開始。慣れてくると手際よくできる事は想像できるし、今は経験する事が大切だと頭ではわかっている。だけど、わからない事が多すぎてだんだんタイムリミットが迫ってきた。
指示された通りに動きたいが、そうすると納期に間に合わない事が確定した頃、キャパオーバーしたのが自分でわかった。自分の心がコントロール出来ず涙が溢れた。
この歳になって恥ずかしいのだが、出先から泣きながら連絡をした。一旦感情を吹っ切った後は慰めてもらってるのもわかるくらい冷静になれたような気がした。少し遅れはしたが15時頃無事に納める事ができた。
仕事の納期が遅れた事だけなら、だぶんキャパは持ちこたえていたのではないかと思う。母のもうろう状態をみた事が衝撃的で尾を引いたような気がしている。
やりたい事、やらなければいけない事、後回しにしていい事、やらなくていい事の判断力に欠けてしまったが、今回の経験で少し自分のキャパは拡がったと思う事にしよう。
今回はあの時仕事を引き受けなければ…と後悔もしたが、たとえ引き受けていても断わる勇気を持った方が後悔しない時もあることも想定しておこう。
そういえばキャパオーバー前の正午頃、別の仕事依頼を受けた時、前週より迷いなく自信がないという理由だけでお断りしてよかったと思えた。
明日は母に集中したいから。
今日は『お薬のんだ?』と質問に返事があり、電話でもちゃんと会話ができている母。とても長くて短い1日だったような気がするが、全ては順調なのかもしれない。
血液検査の数値が良くなっていますように。。