見出し画像

厚底シューズのメリットとデメリット

NIKEから発売されている厚底シューズを知っていますか?

2018年2月に16年振りの日本記録を更新した設楽悠太選手(2時間6分11秒)や、10月のシカゴマラソンで設楽選手をさらに21秒も上回るタイムで日本記録を更新した大迫傑選手(2時間5分50秒)が履いていた噂のシューズです。
彼らが履いていたシューズはNIKE ZOOM VAPOR FLY 4%(ナイキ ズーム フライ ヴェイパー フライ 4%)というシューズで、従来のシューズと比べてみるとかなりの厚底になっているのが特徴です。
この厚底シューズ・ヴェイパーフライを履いて日本記録を更新したこともあり、一般ランナーの間で一度は履いてみたい憧れのシューズとなっています。

シューズの細かい説明は公式ホームページなどを読んでいただくとして、皆さんが知りたい「本当のところ、アレってどうなの?」を説明していきます。
※検証したシューズはヴェイパーフライの下位モデル・ズームフライです。ヴェイパーフライは僕にとってオーバースペックなので。

画像1

巷で噂の厚底シューズは「履くと速くなれる!」と言われていますが、どんなアイテムにもメリットだけではなく、デメリットも当然のようにあります。

こういったアイテムや便利な何かが噂になると何故かメリットだけを信じたり、逆にデメリットだけを信じてしまったりする傾向にあります。さらには「誰かが言っていた」「何かで読んだ」など人から人へと伝わっていくほどに本質が伝わらず、本来の機能から少し違った方向だけが伝わっていくことがほとんどです。

さて、この厚底シューズ(僕の場合はズームフライ)のメリットとデメリットを僕なりの体感でいくつか挙げていますので、興味のある方やすでに厚底シューズをお持ちの方でシューズの良さがイマイチわからないという方は読んでください。
(クリニックや教室で説明する内容なので有料記事にしています)

▼ メリット
①スピードを出しやすい!
②歩幅(ストライド)が伸びる!
③前傾姿勢を維持しやすい!
④上り坂が少し楽になる!?
⑤厚底なので衝撃が吸収される!
⑥最後まで足に余裕が生まれる!?

一般ランナーにとっては自分自身の課題となる項目がいくつか入っているので、上記だけを話に聞くと「本当!?それなら…」とついつい購入へと踏み切ってしまいそうですが、その前にはデメリットも知っておく必要があると思いますので、デメリットも必ず読むようにしてください。

▼ デメリット
①勝手にスピードが出てしまう
②ペース感覚に微妙なズレが生じる
③勝手に歩幅(ストライド)が伸びてしまう
④歩幅が伸びるので今まで以上の筋力が必要となる
⑤地面を蹴ろうとするとギクシャクする
⑥厚底なので足を挫く可能性がある
⑦これまでとは違う感覚に戸惑う

等々、ざっくりとですが ズームフライ と ナイキ ズーム ストリーク や ナイキ スピード ライバル と何度も履き比べたり、練習のデータから洗い出した情報を箇条書きにしてみました。

デメリットのいくつかの項目はメリットの反対でもあるので理解しやすいのですが、メリットからは想像できないようなものがいくつかありますので、これらに注意しながら履き慣らしていくのか、購入するのかしないのかを検討していくべきだと感じました。

画像2

では、上記のメリットやデメリットを説明していきます。

ここから先は

3,702字

¥ 800

いつも最後までお読みいただき、ありがとうございます。 サポートしていただいた資金は書籍化(電子書籍含む)へ向けた活動資金に充てたいと思います。今後も僕の想いをつらつらと文章へしていきますので、これからも応援をよろしくお願いいたします。