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夢を見せてくれた彼らへ、今までの感謝を


※はじめに※  これは私が私の気持ちの整理のために書き残したものであり、他者を傷つける意図はありません。




デビュー後初の有観客ライブとなるSnow Mania


長年応援してきた彼らの、そして無念にもデビューツアーは有観客での開催が出来なかった彼らの、一年越しの晴れ舞台。これを逃す手はないと思った。長い間積み重ねてきた努力と涙がどんな風に実を結んだのか、どうしてもこの目で見届けたかった。いつの間にか“プレミアチケット”になってしまった彼らのライブへの参加権を得るのはそう簡単ではなかったけれど、なんとかして用意した。


久々にうちわを作り、ネイルを変えて、彼らが輝く姿を見る瞬間を、私はそれはそれは楽しみにしていた。






そして迎えたライブ当日。



ライブはとても良かった。本当に素晴らしかった。それが余計に辛かった。




私が彼らを好きになった時、SnowManというグループは6人組の職人集団だった。少クラ等への露出は比較的少なく、それよりも1年の殆どを先輩のバックについて全国をまわっているようなグループだった。


今さら加入がどうだとか言うつもりは全くないけれど、事実として、私が好きになったSnowManは、6人だったのだ。


6人のSnowManに戻って欲しいなんてことはもう願っていない。加入してすぐ、自担から「9人でSnowManだから」と言われた瞬間にその考えは捨てた。加入がなければ見られなかった世界があることは重々承知しているし、新しい風が入ることで今まで見えなかった本人たちの新しい一面を見ることができたことは非常にありがたいと思っている。



それでも、ふとした時に6人のSnowManに縋りたくなってしまう私がいた。加入したことで見えるようになった面があるのと同時に、加入したことで失われたものももちろんあった。当たり前だ。現実世界は1つが変われば伝播するようにすべてのことが変わっていく。不変なものは存在しない。だからグループ構成が変われば、それまでの空気感や関係性というものは少なからず変わっていく。そして私は、彼らが形を変える過程で消失したものに、魅力を感じていた。だから何かの拍子に、「昔の彼らならこうだっただろうな」という考えが頭を過ってしまう。今のグループの形を認めていない訳ではない。けれど、昔の彼らを忘れることもまた、不可能だというだけの話だ。




アクロバットが消え、本来の歌割りが変わった代わりに、昔なら絶対に打てなかった特効がふんだんに使われ、大きな会場でたくさんのファンに囲まれて、お洒落な衣装をまとってお金のかかったセットでキラキラと輝く彼らは、なんだかとてつもなく遠かった。肉眼で彼らがパフォーマンスしている姿を見ているのに、どうしてか、画面を挟んでいるようだった。

元々私は図々しいことに、彼らの存在をどこか近しく感じている節があった。別に熱心に追いかけて認知を貰っているとか、繋がっているとかそういうことではなくて、なんとなく、彼らも私と同じ人間で生活があって、悩みながら生きていることを感じていたので、感覚としては同じ学校のものすごくかっこいい先輩、のような印象だったのだと思う。直接話したこともないしプライベートも知らないけれど、そこに確かに存在していることは知っている、といった感じ。

けれど今日見た彼らは、いつの間にか完全に芸能人になっていて。私と同じ人間だとは到底思えなくて、ああ、本当に手の届かない存在になったんだなと思った。もちろん元々手が届くなんて塵ほども思っていなかったけれど、わたしとは生きる次元すら変わってしまったのだと感じた。





そうやって少し寂しい気持ちに薄々気が付きながらも、ライブを楽しんでいたのだけれど。





終盤に歌われるGRATITUDE。

私は上手側メンステ寄りだったので、横から彼らがこの曲を歌い上げる姿を見つめていた。横浜アリーナを彩る無数のライトを目に焼きつけるように、その光景を噛み締めるように歌う彼らの目には、現在と未来しか映っていなかった。彼らはこんなに綺麗な目で、こんなに真っ直ぐにひたむきに未来を目指しているのに、私はことある毎に過去ばかり振り返ってしまう。それが申し訳なく思えてならなかった。そしてただ前だけを見ている彼らを見て、当然ながら私が懐古してしまう景色はもう二度と戻らないのだと痛感した。


最初は、私を置いていかないで、と思った。

勝手に先に進まないで欲しいと願ってしまった。


でもすぐに、私みたいな人間のために彼らが歩を緩めることなどあってはならないと思い直した。流れの早い芸能界という激流で生き残るためには、彼らがそうしているように、ただ前だけを見て進み続けるしかない。過去に縋って動けない人間など、置いていくのが得策だろう。


私はまだ、ここからしばらく動けそうにない。

きっとすぐに過去を振り返ってしまう。

だけど彼らには、この勢いのまま歩みを止めずに突き進んで欲しいと思った。私がここに留まることで彼らとの距離が開こうと、私は彼らを嫌いになることも忘れることもできるわけがない。多分どれだけ離れても、応援したいという気持ちは変わらない。だからいつかまた、私も彼らのように澄んだ目で彼らの未来を夢見ることが出来るようになる日まで、もっともっと大きくなってほしい。私が応援してきた人が、こんなに凄いグループになったんだよ!なんて、誰かに自慢できるくらいに。




私が好きになった彼らは、厳密にはもうどこにもいない。でも私は、彼らを応援した時間を後悔はしていない。楽しかった。幸せだった。いつか今日のような、幸せなステージを観たいと思っていた。彼らはあの頃私たちにそれを約束し、もう少しだけそばにいて欲しいと言ってくれた。あの頃の“もう少し”は、今日までの日々の事だったのかもしれないなと、ふと思う。大好きな彼らが、どんなに辛くても手に入れたかった夢。その夢を一緒に見ることが出来ただけでも幸せなのに、それを叶えた彼らの姿を見ることも出来た。ファンとして、これ以上の幸せがあるだろうか。


私は今まで彼らを応援してきたことで、たくさんの幸せを貰ってきたと思う。多くの喜びを共有して、素晴らしい景色をたくさん見せてもらった。


ライブでは「ファンのみんなへ感謝を」と、何度も私たちにありがとうと伝えてくれたけれど、ありがとうはこちらのセリフだ。


同じ夢を見せてくれてありがとう。

叶えてくれてありがとう。

たくさんの幸せをありがとう。

今まで本当に本当にありがとう!



これまで本当にたくさん苦労してきた彼らだから、これからは幸せばかりが降り注ぎますように!


改めて、デビューおめでとう、SnowMan


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